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最敬礼と補足説明という名の物言い

 最敬礼だった。


 「カテナとレイバックから聞きました。

 カテナに服と振る舞い方を教えてくれたこと。

 そして決闘までの2週間、ボ…私にレイバックを装って武器と戦い方を教えてくださったこと。

 このモンテル=ゴードン、最大級の感謝をここに示します。」

 頭の下げ方が甘い。

 慣れない敬語丸出し。

 一人称がボクになりかけた。

 感謝なのに人を呼びつけるな。

 何よりその前にやること(謝罪)があって然るべきだろう。

 評価は、赤点だな。



 それに対してシェリー=モリアーティーが評価を下す。

 「先ず、顔を上げてください。

 その状態では顔を見て話すことが出来ませんから。」

 そう言われて、クソガキがゆっくり顔を上げる。

 動きも表情も固く、手足は半ば硬直、僅かに緊張による発汗が見られる。

 「決闘茶会お疲れさまでした。そして、おめでとうございます。

 危うさはありましたが、強敵相手によくやりました。」

 「あ……ありがとう、ございます。」

 やはり甘い。他人の評価と自分の評価の物差しを取り替えて欲しいものだ。それが無理ならせめて共通化して欲しい。

 「カテナさんの件は、私がやった訳ではありません。

 講師の代金を持ってきて、頭を下げて、レッスンを希望した。

 私はそれに応えただけです。」

 はい、ここで補足説明(物言い)が入ります。

 確かに、オドメイドは金を払おうとした。

 だが、講師の先生殿はそれを頑なに受け取ろうとせず、半ば遠慮の争いになりかけていた。

 最後には先生殿が折れて、受け取った…………が。

 『(逆接)』だ。

 先生殿はあろうことか受け取った金を使って商会から材料を買い、受け取るや否や、忙しい中でそれを仕立てた。

 ちなみに材料は赤い布だ。

 もう解るね、その布だったものは今、目の前のメイドが袖を通している。

 材料費はギリギリ赤字にならない程度。

 工賃やレッスン費用はゼロ。

 完成したドレスは『教材』の名の元に押し付けて、オドメイドを丸め込んだ。

 あぁ、何を言いたいか解るとも。


 せめて自分の利益=相手の利益にしろ!

 自分の利益<相手の利益にしては意味がない!


 と、言ったのだが……ね。

 「1度目は私にも失敗の要因が少なからずありました。

 これは、私のリベンジでもあります。

 彼女が美しく着飾り、振る舞い、行き交う人々が目を惹かれ、己の主が勝った暁にはそこに一早く駆け寄り、共に祝う。

 それを終えたカテナさんが笑顔になることが、私の最低勝利条件です。」

 良い笑顔でそう言い切った。

 そして、クソガキの指導と茶会に向けた準備、オドメイドの衣装と振る舞いの準備をやり切った。

 矢張り頑固だ。始末に負えない。

引用

https://jp.indeed.com/career-advice/career-development/highest-salute

リアクションとブックマークありがとうございます。


スペックだけならシェリー君になりたいと思うのですが性格的になりたくないと思う今日この頃です。

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