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教える。そこから学ぶ。

 申し訳ありません。少しの間、投稿時間がバラけるかもしれません。ご容赦を。


 クソガキは148.5mを最初の9秒+シェリー君が走り出してからの4.5秒で走った。

 故に式は148.5÷(9+4.5)=11となる。

 シェリー君はもっと簡単で148.5mを4.5秒で走った。

 だから148.5÷4.5=33となる。

 故に答えは

 クソガキ:11m/s

 シェリー君:33m/s

 となる。分速や時速は自分で出すといい。

 m/sやkm/hなんて記号に身構えず、『一秒(分・時間)でどれだけ走るか?』を意識して考えればこの手の問題は慌てずに済む。

 算数の授業は終わり。


 つまり、だ。シェリー君とクソガキの間には速度で圧倒的な性能差がある。


 「なら急に止まれば!」

 追いつかれそうになったクソガキが急停止して振り切ろうとする。確かに反応速度が同じなら、停止行動に入るまでの時間分距離に差が出る。だが。

 「急に止まれば追いつかれますよ。」

 クソガキがスライディングしながら停止したその手前でシェリー君が停止する。

 ブレーキ性能で圧倒的な性能差がある。


 「速い分曲がるのは……」

 木々の合間を、幹を蹴り飛ばして無理矢理曲がって逃げようとする。発想としては悪くない。だが相手が悪い。

 「木々を痛めますよ。こうして曲がれば良いのです。」

 直線で木々の合間を縫ったクソガキに対してロスの無い蛇の様な曲線移動で追い付き、回り込む。


 「な!ん!で!だよ……」

 体力と魔力が尽き始めてその場でへたり込む。

 クソガキは相変わらず口を動かす元気がある。まったく、無駄に使える力がある連中はこれだから困る。

 「走力や魔力の問題ではありません。

 忘れましたか?魔法は使い方、イメージが重要です。

 同じ『地形操作』でも土の壁を作るのか、泥の壁を作るのか、厚く作るのか、薄く作るのか、大きく作るのか、小さく作るのか……それを具体的にイメージして、魔法という形にする。それが重要です。」

 息は一切乱れていない。膝に手をついて下を向くような真似もしていない。

 「『走る』

 それを簡単に言えば手を強く振って、足を歩く時より早く動かすという行動です。

 なら、それに適した形で魔法を使えば……。」

 『身体強化』

 『強度強化』

 足が地面を捉える瞬間、二つの魔法を強く行使する。

 それに対応する様に、強化した腕を強く振る。

 空中に放り出された足は既に強化が弱まっている。

 着地の瞬間、魔法によって強化された推進力で足が砕けない様にまた魔法の強度を上げて着地。

 「魔法は自由で形がありません。だからこそ、先入観で凝り固まらず、その上で明確なイメージを持って使えば、こうして……」

 一瞬、シェリー君がハッとなった。が、それを心の奥底に仕舞い込む。

 高速で移動していたところで急停止をして見せる。

 木々を避けるように蛇行で走って見せる。

 「全身に魔法が巡っている状態は良いのですが、目的毎に比重を変えることも大事です。

 難しいですが、これも結局のところ、他の魔法に通ずるものなので、ゆっくりから始めて行きましょう。」


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