モリアーティーの書評1
やっちまいました(現段階で全3話が確定)。
虚空をなぞる。すると目の前に本が出てくる。
状態は眼鏡に投影されたものと同様だが、あくまでそれは視覚的な情報だけ。気になったものを選択する。そうすると地下にある巨大な本棚から対応する図書が三方の本棚に運ばれてくる。
素晴らしいな。
・『魔界生物読本』
魔界の生態について描かれた書籍……ということになっているが、矛盾点や詳細、著者が魔界生物の専門家でない点から文字通り読本とするのが無難な一冊。
・『料理が爆発しなくなる方法』
料理をしていると何故か爆発してしまう人々のために書かれた書籍。
『料理が上手くなる方法』ではなく『料理が爆発しなくなる方法』なのでこれを読んだところで料理の勉強にはならない。だが皮肉なことに爆発には詳しくなる上、火災などの料理時に起こり得る事故防止策についても言及しているので、料理を爆発させたくない時、爆発に詳しくなりたい時、そして料理の事故防止について学びたい時に有用な一冊となってしまっている。眼鏡の向こうに映し出された一冊は何故かあちこちが黒く焦げている。
・『魔法爆発の指向性変化術式理論』
魔法を用いた爆発の指向性に干渉する際の理論が一通り書かれた一冊。魔法の種類に応じて書かれているので基礎的なことがらを学ぶ際には便利だが、種類分けした結果それぞれの情報量は少なくなっている。あくまで専門的な事柄を学ぶ際の基礎的な教科書という扱いが相応しい。
・『魔石加熱加工論文集』
魔石の過熱加工について書かれた論文集。
出版当時の信頼出来る最先端の論文が記されているが出版年月が半世紀前である。当時発見されていなかった魔石についての記載は当然無い上に、現在では誤った加工法とされているもの、現行法で禁止されているあれこれも載っている。
結論として、実用性は低い。
・『ラレンツィオの冒険1』
冒険家ラレンツィオの胸躍る冒険譚。1巻では家を丸のみにする暴れん坊の蛇との戦いが描かれている。投げ縄の使い方の描写が矢鱈と細かい。
・『ラレンツィオの空の旅』
冒険家ラレンツィオの胸躍る空の冒険譚。伝説の空中都市を冒険するラレンツィオ達は衝撃の真実を見つけた。おとぎ話を基にしているが詳細まで事細かに描かれている傑作と名高い。
・『ラレンツィオの冒険3』
冒険家ラレンツィオの胸躍る冒険譚。3巻は2巻で壊してしまった友達のランチャーンの宝の石を直すためにボンド山に向かっていた。彼はそこで、これから先、長年続く謎に向き合うことになる。
・『魔界大歴史記』
魔界の歴史について記された一冊。
3200ページを超えた超重量級。だが魔界の歴史は乱世の歴史であるため、年表に近い。これ一冊では残念ながら魔界の歴史を全て把握し切れるとは言い難い。良書ではある。
・『魔力伝導効率分析』
物体ごとの魔力の伝導効率に関する分析。魔力の通し方や魔力の強弱まで比較分析がされているので現代でもそれなりに役立つ。だが情報が古いという点は矢張りネックになる。
・『天体図 上』
文字通り星や星座が記された天体図。上巻は北の空の天体図が描かれている。
・『天体図 中』
文字通り星や星座が記された天体図。中巻は南の空の天体図が描かれている。
・『天体図 下』
文字通り星や星座が記された天体図。下巻は東西の空の天体図が描かれている。
・『天体図 下』
文字通り星や星座が記された天体図。下巻は東西の空の天体図が描かれている。
まったく同じもの。だが、消耗度合いが明らかに違う。古い方は表紙の上に長時間四角いものを載せて日焼けをさせた痕跡があり、不自然な折れ跡も多数ある。ズボラな持ち主が他の本の下敷きにして直射日光が当たる場所に放置。そのまま忘れて同じものを間違って買ったな。
衝動的に設定を書きたくなる発作が起きました。最低でも3までお付き合いいただければと思います。
そして、ライトアニメ展は今月末までとなっております。良ければぜひお越しください。




