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残る後始末その7-7

 予想していたが、残念ながら見透かされていた。

 人脈を駆使して自分のところまで辿り着けないようにとあれこれ駆使したが徒労に終わった。

 けれど…………おや?

 「スバテラ町へようこそ、フィアレディー様。

 私は商いを生業にしているイタバッサと申します。以後お見知りおきを。」

 いつも通りの挨拶から始める。下手に奇をてらうとボロが出る……のだが、おや………………?

 「質問には、答えて頂けませんか?」

 端的に、眼光と言葉が鋭く突き刺さる。けれど…………?

 『怪物が出たので倒せそうな貴方にぶつけることにしました。』なんて言えない。

 「遠回しではありますが、貴女様をお招きしたのは私です。

 名高いアールブルー学園の学園長様がこの辺りに来ると聞き及び、これは好機・商機と思って密かにお招きしようとした次第です。」

 「道中で幾度か足止めがあったと思うのですが、あれは、どういうことでしょうか?

 何か、不都合な出来事が(・・・・・・・)起きたのですか(・・・・・・・)?」

 来た。嘘を吐く事も考えていた。恐らくこの人は噂の発生源になることはないだろう。少し誇張した嘘でもその後に何ら問題になることはないだろう。が、今ここで下手な嘘を吐けば確実に心証を悪くする。そして、下手な嘘は看破するだろう。

 なら、正直に、そしてその上で問題の本質を隠す言い方がベストだろう。

 「本当は、もっと早くお招きしたかったのです。ただ、準備(・・)が終わらず手間取りまして……正直に申し上げると違法な物品や危険物を持ち込んだ方がおりまして、その対応に負われて人払いをした次第です。

 御多忙な貴女のお時間を奪ってしまい誠に申し訳ありませんでした。」

 嘘は無い。違法物品や危険物の持ち込みはあったし、現在もそれは警備官の方々が対応中だ。

 何時持ち込まれたか、誰が持ち込んだか解らないもの(・・)もあったが、あれも『外部から』と言っても差し支えないはずだ。

 「成る程…………。人払いを止めたという事は、その問題はもう解決したと考えて、宜しいのですか?」

 「えぇ、勿論。最大の懸念が解決したので皆様には安心してこの町にお越し頂けるようになりました。」

 その最大の懸念を殲滅したのは今、私の目の前にいる貴女なのです。という言葉を呑み込む。

 それの正体については未だに謎が多く、どんなものかの検討が全くつかない。

 話すことが何もない以上沈黙するしかない。沈黙は不信しか生まない。

 向こうが何も言ってこない以上、これ以上こちらからは最早何も言うまい。

 にしても、不思議だ。

 先刻からビリビリする程の威圧感を放っている。敵意・害意に似ているがそれとは違うもの。

 なんだろうか?不思議な気分だ。


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