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心躍らせ視線を釘付けに

 いいね、ブクマ、評価、感想ありがとうございます。SNS上でもアニメの感想が飛び交っているようで、ありがとうございます。

 大人2人が話している間、シェリー=モリアーティーが何をしていたかと言えば、当然休んではいなかった。

 「必要なことだとは思う。感心はしないがね。」

 他人に言った言葉を自分が実践していないのでは世話は無い。

 「『休むべき時に休まないと。休まない事は立派でも素晴らしいことでもなんでもないのです。ここは退くべきですよ。』というのは、誰の台詞だったか……?」

 付き添いながらもたっぷりと皮肉を込めて言う。止まりはしない。止めはしない。だがここで私はこう言うべきだ。

 「申し訳ないとは思っています。けれど、この件は時間との勝負であると考えられます。

 よって今は申し訳ありませんが進むべきです。」

 言いたいことは解る。だから止めていない。

 シェリー君の目的地はあの大男の心臓を止めながら強引に引き剥がしたあの植物。

 誰かに残骸を見られれば風評被害が再発してこの町は村諸共に死を迎える。これはあの大男の場合と違ってもう蘇生は出来ない。完全に死ぬ。

 もし、枯れずにしぶとく生き残っていたら被害が増えることを考えねばならない。潰すべきだ。

 そして、誰にも見られず枯れていたとしても、こちらが受け取った置き土産の他にアレがいるという事実は揺らがない。対策は必須かつ急務だ。

 今はデータが1つでも多く必要だ。




 「回収します。」

 目的地に到着すると同時に持っていたH.T.で地面に転がっていた残滓を包み、何事もなかったように持ち去っていく。

 もう魔法はほとんど使えないが、H.T.は単純に風呂敷として使える。

 手に持ったそれを一瞥した。枯れて朽ちた木塊。異常性も異形もそこには見出せない。そして、重量は大きさの割に軽い、中身が無い。

 「騒ぎになっていませんでしたね。良かったです。」

 「あぁ、手を打った者が居たからね。」

 「と言いますと?」

 何食わぬ顔。自然体で歩いて行くとその先には喧噪と人だかり。

 「さて、この町の名物料理、『太陽揚げ』。ここで食べて、でも未だ足りない。家でも食べたい。けれど材料は無い。ああ食べたい食べたい。カラっと揚がった熱々の太陽揚げを食べて火傷しそうになりたい。

 そんな事を考えるであろう皆々様の事を考えて今回はこちらを用意いたしました!」

 木箱を机代わりにしてそこに疑似太陽のイラストが貼ってある紙袋を幾つも置き、木箱の角を叩いている男は見覚えのある顔だった。

 「今回ご紹介するのは『太陽揚げ粉』。水を入れて捏ねて、好きな具材を中に入れて揚げればお家であの味を再現できる魔法の粉。

 中身は好きなものにできるから自分だけの太陽揚げだって作れます!さぁ、買って下さい早い者勝ちですよ!」

 モラン商会の鬼札。良くも悪くもその名も高いイタバッサが路上で通行人相手に叩き売りを行っていた。

 人々の目は木箱の上に釘付けに、喧噪と木箱を叩く音は何かが屋上から落ちる音を掻き消すには十分だった。


 『アニメから原作に来た』という人が現れました!

 なんとなくPV数でそんな人がいるかもしれないと期待していましたが、実在している事をこうして伝えられると矢張り喜ばしいものです。

 私は寝坊したのでこれから見ます。

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