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他者が握る自分の主導権

 ずっと、悪夢を見ている。

 自分の手足を根本から引き千切られて、それを目の前で他人が我が物顔で使っているような、奇妙な感覚。

 抵抗しようと暴れても自分の手足は望まない動きを続けている。

 奪い取られて、それを目の前で、これはもう自分の物だとばかりに使われるのを見せ付けられる。動かしている感覚はあるのに自分の意志とは関係無く動いている。そして、自分は何も出来ない。

 これを悪夢と言わずしてなんと言おう?


 自分よりももっと拙くて、そのくせ自分よりももっと力は強くて、ではなくて自分と違って絶大な強さを持っている。

 だからこの体は戻ってこない。

 圧倒的な力は自分を駒として使っている。重宝している。酷使している。返してほしいという願いは到底聞き届けられそうにない。

 かといって力で奪い返すこともできない。

 この悪夢は口を利くことさえ許されない。

 この悪夢から醒めることさえ許されない。

 誰か自分を起こしてくれ。


 悪夢の中で知らない町を歩かされていた。

 力が徐々に奪われていく感覚。

 もう助けてくれ。


 突っかかってくる男がいた。

 体が勝手にその頭蓋を握り潰そうと動く。相手はそれに気付いていない。止めろ。逃げてくれ。そんなことしたくない。

 頭蓋に手が掛かる。止めろ。せめてこの悪夢の中で眠らせてくれ。頭蓋をこの手で潰すのなんて見たくない。せめて目を閉じさせてくれ。

 目が開き続けている。そして、手が開き、指が伸びる感覚が脳に焼け付きそうだ……


 指先を締め上げる感覚。何かが絡みついていた。

 だがこれでは足りない。

 こんな代物で縛り上げられるわけがない。この程度の魔力で縛れるほどこの身体は軟弱ではない……なかった。

 腕が勝手に動き、それを引き裂こうとする。

 それが終わったら頭蓋を握り潰すつもりだ。

 そう、思っていたら身体は飛び上がった。

 上に吊り上げられるような、あるいは釣り上げられるような感覚。

 何が起こっているのかは解らないが、いつの間にか町の建物の屋上にいた。

 後を追う様に現れたのは華奢な娘子。

 力は強くなさそうなのに怖れていない。

 自信は無さそうなのに怯えていない。

 そして、その目の奥に真っ直ぐな煌めきがあった。

その娘子はこちらに立ち向かってくる。

 『悪いことは言わないから逃げてくれ。』

 娘子に襲い掛かり、体から異形の腕が生える中で何度もそう口にしようとした。

 だがそれは無駄だった。この口はもう自由に動かない。

 勝手に半ば異形と化した体が娘子の絶命のために動く。

 見ていられない。だが目をそらせない。

 娘子の命尽きるまでこれを傍観しなくてはならないと心の中で奥歯を噛み締めた。

 自分が弱いものを(もてあそ)(なぶ)り続ける様を瞬きせずに終わりまで目に焼き付ける地獄を覚悟した。


  エンディングテーマを某先生が朝から延々聞いているという話を聞いて感激している今日この頃。

 『教授が主役の話にはぴったり』という話を聞いてドキドキしている今日この頃。

 どうにかして聞くための方法を調べる今日この頃です。


 皆様エンディングは聞きましたか?どうでしたか?アニメを聞いていて非常に痺れましたがFullバージョンだと如何ですか?

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