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来ていない客人は何処?

 「ここに来るまでの間、私的な魔法研究組織三つ、愚連隊一つ、シンジケート一つ、それにお偉いどこぞの私兵どもがバチバチせんでわらわらと大人しくやって来とった。見た時には少なくとも大人しくしとった。」

 魔法使い達が魔法で他を焼かず切らず、愚連隊が無作為に襲い掛かろうとせず、シンジケートが戦争を仕掛けようとしない。

 おかしい事だ、とても。

 だがそれが何なのか、イタバッサは知っている。

 「敵対組織が最低でも二つ以上監視していて、いつだって三つ巴以上の状態にして潰し合いが出来ない状況を作っておきました。

 この場で抗争をされては互いに元も子もありませんので。損失の可能性()は予め摘んでおきました。」

 その事をなぜ知っているかといえば、この場にいる商人が大人しくさせた当人であるから。

 暴力という意味で腕っぷしこそ無いが商いの腕に関しては、商いに関わる事柄に関しては、剛腕以上の何でもない。

 商売の邪魔に成り得る障害であれば、この男は歩く火薬庫の様なマフィアだろうが血の気の多い貴族だろうが人の言葉の通じない化生だろうが制圧する。あるいはテーブルにつかせて商談に持ち込むことが出来る。

 「心配すな、それに関しちゃお前がやったと初めっから確信しとったんじゃい!

 こんな招待状送り付けてきた段階で物騒な連中がわんさか来ることは解っとったし、お前がそれ気付かずに招待状送り付ける様なマネするワケが無い。

 それは解っとる。にしても妙に荒れ方が静かで妙って話じゃい。

 というか、もっと言やあ来る時に見たろくでなしの数よりここに到着した数が明らかに少ないんじゃい。お前、どっかやったのか?」

 ここで商人にとって予想外の何かが起こっている事が確定した。

 招待状を送った者が来ている。招待状を送っていない者も来ている。数人帰った者は居るだろうが、こちらでどうこうしたわけではない。地下施設で判断力が鈍った人間なら何人かいる。そんな馬車に乗せるのに不安が残る人達は宿屋に泊まってもらっている。どこかにいなくなるなんて事は無い。そもそもこの街道は一本道。消える場所が無い。

 そこまで言われるというのなら

 「……見た組織を詳しく覚えていますか?」

 「おぅよ、見た競合連中を忘れるような間抜けな真似はしないんじゃい。だが……こちらも商人、情報は売り物。しっかり売らせてもらう。」

 「勿論です。こちらとしては売ってもらえるのならある程度相場より高い値段でも買い上げます。」

 この言葉の意味が解らない相手にはイタバッサ名義で招待状を送っていない。

 意味に気付いて真面目な表情になり、こめかみに拳骨を当てて唸り始めた。



 アニメの宣伝や解説動画を上げてくださっている人が沢山。嬉しい限りです。さらに、この後EDのCCC氏が面白い企画をやるということでした。(詳細は近況ノートにて)

 ブックマークとPVもすごいことになっています。夢のようです。


 そして、連続投稿すると言っておきながらこの話数、申し訳ありません。

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