何でこんなに冷たくなった?
祝 初投稿
「・・・うっとうしい」
・・・。
「では、約束の時間になった。」
っ!嫌だ!!行かないで!
「待って!たしかにただの子供だけど、・・だっ、けど・・・」
もう少し、幸せに別れたかったな。
10年後。
「ねぇ、ちょっと聞いてよ優実。」
こんにちは、山田 優実です。
今一人でぶつぶつ言っているのは、花音です。
「花音、それ12回目だよね」
「・・・だよね。」
私のみんなのイメージは、『とにかく冷たい』だそうです。
高校1年がこんなにも冷たいのは、異常だそうで。
この花音ちゃんが私の心を溶かそうと頑張っています。
「後、転こ」
「ごめん、ちょっと先生にプリント渡してくる。」
ハイ。長々しい話しは苦手なので逃げます。
ハイ。ごめんなさい。
「おー、真面目だな。ありがとよっ!」
まだ若々しいですね、先生、って言ってやりたい。
「いえ、大丈夫です。」
本当は、大変だったけどね。
ここはこの一言が1番正しいからねっ!
「では、失礼し、」
「ちょっと待てや。」
イラッ!
「何でしょうか?」
冷たい目で笑う。
話しが長いと嫌われますよ? まだ若いのにねぇ。
「実は転入生が来るんだよ。お前仲良くなってやれ。」
・・・何故でしょう?
先生は私が冷たいことを知りませんでしたっけ。
「失礼します。」
今度こそしっかり最後まで言い切れた。
少ししかドアをいきよいよく閉めたなかった私を褒めてほしいですね。