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「俺、あいつ恐いよ」
山田凌と名乗った茶髪の彼が出て行ってから
どれくらい経っただろう?
私はただモヤモヤが消えなくて
床を見つめていた。
「もう忘れんなよ?」
あの台詞。
どこかでーーー、
やっぱり私、あいつのこと知ってるのかな?
「めい」
匠が心配そうな表情で私の肩をたたく。
「匠、ごめん、ぼーっとしちゃってたよ」
「大丈夫か?」
「大丈夫だよ?匠、ありがとうね」
私は匠に少し微笑んで見せた。
「それならいいんだけど、めい。」
匠が真剣な表情で私を見つめる。
「な、なに??」
真剣な匠の瞳にどんどん吸い込まれていく。
「俺のこと、好き?」
え?
匠はそういうと私を強く抱き寄せた。
「た、匠?!」
激しく跳ね上がる鼓動。
少しずつ上がっていく体温。
「俺、あいつ恐いよ。」
匠?