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そんな額は大したことない

シュレイナを先頭に歩いているとクロードがシュレイナに問いかけた。



「おいシュレイナ、これから何処に行くんだ?」



「ん~そうね。とりあえず悟の魔服でも買いに行きましょう」



また新しい単語が出てきた。魔服?やっぱり魔法使いの服のことかな。



「悟、魔服ってのはな、闘いでは重要な役割を持ってんだ。いろんな魔服があってな、防御を高めるものや、使用者の魔力を上げたりもする。中には属性によってその魔法を拒絶するものもあるんだ」



クロードが僕に説明してしてくれた。なんかこの辺はゲームでも一緒なんなだぁ。



「さぁ着いたわよ!中に入りましょ」



見るとそこには周りの店より遥かに大きい魔服の店だった。



「シュレイナ、こんな大きな店で……僕お金なんて持ってないよ?」



そう言うとシュレイナは平気な顔で応えた。



「誰が、あんたに買えって言うのよ。お金なら問題無いわ」



そう言ってシュレイナは店に入っていった。僕もクロードと店に入る。



中には数え切れないほどの魔服があり、その種類は様々だった。シュレイナたちが着ているローブや

甲冑タイプなどいっぱいあった。



「ん~そうね~。なかなかいいのが無いわね~」



シュレイナが店内を見回して魔服を選んでいる。僕にはどれも同じように見えるのに……そんなに違うのかな。シュレイナがさらに奥へ行き見えなくなったところで声がした。



「そうね、これが良いかしら」



僕もそっちへ行くとそこにはガラスのようなケースの中に黒いローブが飾られていた。見た目は普通だけど大切に扱われているって事は……



「シュレイナ……これって」



「勿論あんたが着るのよ、すいませ~ん!これ下さい!」



シュレイナが叫ぶと店の奥から人のよさそうなおばさんが出てきた。



「はいはい、お待たせしました。ってあんた!この魔服のことを言ってるのかい!?」



店のおばさんは目を丸くして問いかけた。



「他にどれがあるのよ。これが欲しいの!」



「けど、あんたねぇ」



おばさんが考え込む。この魔服…一体いくらするんだろう。僕は恐る恐る聞いてみた



「この魔服って……ちなみにいくら位するんですか?」



「………200万シュエルよ」



「!!!!!!」



に、200万!?『シュエル』ってのはたぶんこの世界の通貨だと思うけど200万って。



ポンッ



僕が呆けているとクロードが僕の肩に手を置いた。



「安心しろ悟。シュレイナにそんな額は大したことない」



クロードの言葉どおりシュレイナは信じられない言葉を発した。



「な~んだ。意外と安いのね」



その言葉に僕だけでなく店のおばさんも驚いていた。そしてシュレイナは持っていた赤い布製の袋から一枚の用紙を取り出した。



「これで良いかな?おばさん」



そこに置かれた用紙を見ておばさんは目を見開いた。



「まぁ!『ロベルト家』のお嬢様でしたか!これは失礼しました」



ロベルト?それって確か……



「シュレイナ、君は一体…」



「事情は後で説明するわ。さっ早くこの魔服出してよ」



「かしこまりました!」



そう言うとおばさんは店の奥へ行き鍵を持ってきてケースを開けた。



「さぁどうぞ」




「悟、受け取りなさい。あんたの魔服よ」



僕は言うとおりにするとおばさんがわざわざ着せてくれた。



「あ、ありがとうございます」



思ったより軽い。しかも気のせいか力が溢れてきた。



「す、すごい」



「んじゃ。行きましょうか」



そう言うとシュレイナはさっさと店を出て行ってしまった。



「俺らも行くぞ?」



僕とクロードも店を出てシュレイナの後を追った。騒がしかった店にはしばらく静けさが消えなかったらしい。

みなさんもお気づきだとは思いますが、シュレイナはある人の孫です。

さぁ次回は悟がいよいよ魔法を手にします。ご期待下さい!

感想待ってます!!

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