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………大笑いしながら。

その後もシュレイナは何度か僕のコントロールを試していた。そんな時クロードがのんきな口調で言った。



「シュレイナ、後5分くらいだから俺は先に行くぞ?」



そう言って、クロードは立ち上がり呪文を唱えると足元から風が現れクロードを包み込んだ。



「ほんじゃ、先に行くぞ」



そしてものすごい速さでクロードは言ってしまい見えなくなった。



「ったくもう!何でいっつもあたしより先に行くのよ!?ほら、あんたもボ~っとしてないで行くわよ!」



そう言うとシュレイナは僕の腕を掴みさっきクロードが言っていた呪文を唱え始めた。



「大いなる風の下部よ『(なんじ)』我を目的の地へ導きたまえ!」



するとまた、足元から風が現れ僕ら2人を包み込んだ。



「うわわわわ!ちょっと!」



僕は何がなんだかわからなった。



「ちょっと暴れないでよ!」



僕にはシュレイナの声は聞こえてなかった。そしてシュレイナが小型ハンマーを取り出すと……



「暴れるな!!」



ゴッ!!



「……よし」



そのまま僕は目的地に着くまで気を失っていた。



~場面変わりとある会場~



目が覚めるとそこにはクロードやシュレイナのようなローブを(まと)った人が数え切れないほどいた。そしてよく見ると僕と同じくらいの子供も。



「お?気が付いたか」



「は、はい!」



どうやら僕はクロードの背中の上で眠っていたようだ。僕はとっさに背中から降りた。



「……あの~」



僕が声をかけようとしたその瞬間、急に周りが暗くなった。



「いよいよ、始まるわね」



シュレイナがそんな事を言いながらある場所をジッと見つめている。他の人たちもだ。僕もそっちを見るといきなり火柱が立った。



「うわっ!」



僕以外の子供たちもみんな驚いているのに対しクロードたちは平然とその火柱を眺めていた。そしてその火柱の中から1人の老人が出てきた。ただの老人ではない。さまざまな装飾が施された立派な服に六芒星(ろくぼうせい)の模様が入ったマント、手元には長い杖を持っていた。



「えっと、シュ、シュレイナさん」



僕は初めてシュレイナの名前を呼んだやっぱり年上だし『さん付け』した方がいいかなぁ



「あ、シュレイナでいいわよ、何?」



呼び捨てでいいのか、ちょっと勇気がいるなぁ



「………シュレイナ、あの人は誰?」



「あ~あの人は『グロッツ・ロベルト様』よ、200種以上の火・地・風・雷・水の魔法を使い中でも火の魔法は歴代のファリッサの王で最も強いと言われているの。毎年この魔法使いの闘いウィザード・ストゥラゴの開会の儀で派手な魔法で出てくるのよ」



「あぁ、確か昨年はあそこに笑いながら雷に乗って来たっけな」



シュレイナの説明にクロードが補足する。そしてグロッツ様が喋りだした。



「あ~皆の者よくぞ集まってくれた。そして選ばれし子供たちよ、慌てる事はない。すぐにパートナーと仲良くなれるじゃろう。さて、今回は120名の子供たちに参加してもらうわけじゃが、まずはルールを説明する前に先ほど渡された箱があるじゃろう、それを開けてみなさい」



グロッツ様がそいうと周りの人は手に持っていた赤い箱を開けた。勿論シュレイナも。



「その中に入っている石はわしが自ら用意した『火の石』じゃ。それを3つ集めて二回戦の会場へ来た40組が勝ちとなる。勿論、闘って石を奪い合うのじゃが、今ではない。明日の正午からじゃ。それまで準備をしたり己を鍛えるのも良いじゃろう、では諸君の健闘を祈る」



そう言い終えるとグロッツ様の周りを風が包み込んだがさっきのシュレイナの様な小さい物ではなく竜巻だった。その竜巻に飛ばされそうになっている人もいたが、グロッツ様は竜巻とともに天高く舞い上がって言った。



「あっはっはっはっは~」



………大笑いしながら。



「本っ当に派手な人だねぇ」



シュレイナは頭に手をやり呆れながら会場を出て行こうとしたので僕とクロードも後につづいた。

グロッツ様はとても陽気なおじさんです(笑)だいたい強い人ってどこか楽しそうな感じがしますね。わたし個人の意見ですが……

次回はシュレイナの秘密に迫っていきたいと思います!

感想待ってます!!

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