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俺は…こいつに勝てるのか?

城の前には800人ほどの兵達がいて全員がその手に槍や剣などを持っている、その隊の後ろに僕達が居る。そして前方の森は騒がしくここからでも木が倒されていくのが見える。



「いい!?敵がまだ見えないうちはダメよ!あたしの合図で突撃するわ!」



シュレイナが兵に命じる、そして徐々に敵の姿が見えてきた。向こうもこちらの存在に気付き向かってきた。



「シュレイナ!」



まだ突撃しないの?もう敵は見えてるのに。



「弓矢部隊!放て!!」



すると城の上の方で100人ほどの弓矢を持った兵士が一斉に矢を放った。矢は放物線を描き牙獣族に降り注いだ。



「グアオォォォッ!!」



初めに突っ込んできた牙獣族の矢が頭に刺さりその場に倒れた、残りも体に当たってはいたがすぐに引き抜き再び向かってきた。



「やっぱ、効果があるのは最初だけか、いいわ……全隊突撃ぃぃぃ!」



「ウオォォォォォ!!」



シュレイナの命令で地上にいた兵士達が一直線に走り出した、けど僕達はまだ動かない。僕達の相手はあくまでもゼノムと多分洗脳されている子供達。



「最前線には出さないでしょうね、途中から出てくるはずよ、いつでも戦えるようにしといてね」



シュレイナの言葉に全員が頷く。少しの間戦闘が続いて徐々にこちらが優位になってきた。やっぱり数ではこちらが上だ。そうやって見ていると森の奥から黄色い大きな玉が飛んできて兵士達めがけて落ちてきた。



「何だあれ!?」



「やっぱり来たわね」



落ちた場所を見ると黄色い玉の中から人間の子供が出てきた。子供と言っても体格は大介さんよりも大きいかもしれない。



「怯むな!行けー!」



兵士が向かっていったがその人間が地面に手を置いて呪文を唱えた。



雷柱(デロルガンン)



すると地面から巨大な雷が飛び出して兵士達を吹っ飛ばした。



「あいつは雷か、俺が行く」



と言って大介さんが飛び出していった、誰も止めに行く人は居なかった。相手は雷属性だし大介さんはただ一人の地属性だ。あの相手は大介さんが適任だろう。そうしてるうちにさっきのような玉が更に三つ表れ別々の場所に落ちていった。その色は青、赤、白だった、多分その色がその人の属性なんだ。だから……。



「青は俺が行く!」



「赤には私が!」



「ほんならウチは白か!」



雷を使う陸斗が水へ、水を使うアリシアさんが赤へ、火を使う葵さんが白へ向かった。



「みんな、大丈夫かな」



バラバラに戦うことになったけど、みんなが心配だ。



「大丈夫よ、あんたも見たでしょ?それぞれに向かった属性を、大介は雷へ、陸斗は水へ、アリシアちゃんは火へ、葵は風へ、みんな属性の相性はいいわ、負けないわよ」



「そうだよね、きっとみんな勝ってくるよ!」



そうは言ったものの僕はまた嫌な予感がした、上手く行き過ぎてる、あの地獄人がこれで終わるわけが無い。のちに僕の的中は当たってしまった。



~大介の視点~



あいつ、牙獣族も巻き込んで攻撃してやがる、なんて奴だ。それでも城の兵士たちは怯まず攻撃を仕掛けていた。やつは黙ったままそいつらをなぎ払っていく。そんな中一人の兵士が背中を踏まれて身動きが取れなくなっていた。



「は、放せ!このっ」



雷槍(スペニドル)



男が雷の槍を構えた、まさかっ。



「やめてくれ!」



「……消えろ」



槍が振り下ろされそうになった時。



「やめろー!」



俺は持っていた武器の鎖を伸ばし槍に向かって飛ばした。



間一髪で槍の方が砕けて兵士は無事だった。



「ここから離れろ!他もだ!俺一人でやる」



俺がそう言うと兵士たちは散り散りになった。目の前の男が俺に話しかけてくる。



「お前も……人間か?」



「あぁそうだよ、それよりお前……」



「何だよ」



おかしい、地獄人に洗脳されてるならこんなに自由に話せるはずが無い。



「お前、洗脳されてないのか?」



「洗脳?っは、お前何言ってんだ?俺は俺の意思だ、他の奴らもな」



まさか、じゃあなんで。



「何でこんな戦いに参加してるかって?あの人が言ったんだよ『協力してくれたら何でも君の願いを叶えてくれる』ってな」



「だからってお前!」



「何だよ、そのせいで天界がどうなろうと俺には知ったこっちゃねえよ」



そいつの目は荒んでいた。自分さえよければそれでいい、そんな奴だ。こんな奴に負けてたまるかよ。俺は武器を構えた、クロードさんに……あなたに教わった武器で、勝ってみせる。



「あぁそうだった、お前、地属性の魔法を使うから俺のところに来たんだろ?あと風もだっけ、あの人の言ったとおりだ」



……ばれてたか。



「もしそうなら大きな間違い、実は俺……雷と風それに火も使うんだよな、これがどういうことか分かるか?」



そんな三つの属性を使うなんて、それに……。



「そう、お前らの属性は相性最悪ってわけだよ、他の三人もそうだぜ、今頃ボロボロにやられてるんじゃねえか?はっはっはっ!」



何でこいつこんなにも俺らの事を。



「まぁ全部、クロードさんとゼノム様のおかげだけどな!感謝してるぜ」



クロードさんが、俺らの弱点をばらした?そんな……。俺は…こいつに勝てるのか?

初っ端から大ピンチです!まぁ簡単に勝てたら面白くないですよね、これからみんながどう戦っていくかが見ものです。暫く悟の出番は無いです、大介、陸斗、葵、アリシアの順で書いていきますが全ては同時に起こっているものだと考えてください。まずは大介です!感想待ってます!!

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