こんな感じでいいのかな
「す～、ふぅ……おっし」
葵さんが深呼吸して刀を構える。
「まずは……こんくらいかな？」
葵さんが刀に魔力を込めると刀は白く輝き始めた。
「な、なんだよ、その刀」
男は刀が輝き動揺していたがすぐに大剣を構えた。
「なんだか知らねぇが、そんなんじゃ俺の剣は止めらんねぇよ」
「ごちゃごちゃ言っとらんと、はよ来いや」
葵さんに挑発され男が葵さんに向かっていった。
「どりゃあ！」
ガキイィィィィン！
また金属同士ががぶつかり合う音。葵さんは難なく男の剣を受け止めた。
「こんくらいじゃ、まだ無理か……なら、これならどうや？」
葵さんは更に魔力を込めた、すると今度は刀が黄色く輝いた。その状態で何度か刀をぶつけ合っていると……。
ピキッ！
「なんだと！？」
男の大剣にわずかにひびが入った。
「ん～まだ切れやんか……そんなら……」
今度は刀が橙色に輝きだした。その刀を大剣に振り下ろすと……。
「おっしゃあぁぁぁ！」
男の大剣は真っ二つに切り落とされた。
「何ぃぃぃぃ！？」
「ほい、二人目！」
驚いている男に間髪入れず二撃目を食らわせると男もその場に倒れた。
「おっし、こっちのノルマはクリアや、悟の方はっと」
～時は少し戻り悟の時間へ～
僕が葵さんの戦いを見ていると……。
「余所見してていいのかい！？」
突然、火の玉が飛んできた。
「うわっ！」
僕はすぐに避けたけどもう一発放ってきた。それも避け、僕は相手を確認すると体の細い男だった。
「君みたいな弱そうな子がよく一回戦を勝ち抜いてきたよね、運がよかったのかな？」
男は僕の体を見ながらそう言った。まぁ無理も無いかな。
「このまま俺が一気にケリをつけてやるよ、『炎弾』！」
また火の玉が飛んできた、僕はそれをひょいっと避けると。
「どうやら逃げ足は得意なようだね、これならどうかな？『炎追』！」
男はまた火の玉を出してきた、なんだ一緒じゃんか、そう思って僕はもう一度避けると……。
「うわ！」
後ろから火の玉が当たった。幸い魔服のおかげであまりダメージは無かった。
「はっはっは！呪文が変われば技も変わるに決まってるだろ？」
そうか、この魔法は追尾なんだ、それなら。
「おら、もっと行くぞ！『炎追』！」
男は何発も撃ってきた。この数はやばいかな。
「これで、おわりだよ！」
火の玉に囲まれた僕は身動きが取れなくなった。そして八方から火の玉が僕に突撃してきた。
「雷の盾！」
僕が呪文を唱えると、雷の盾が僕を覆い火の玉は全て消えた。
「っち、防御呪文か」
ん～もういいかな、僕はこれで決めようと思った。戦う前にシュレイナが。
（最初はちょっとの間だけ長引かせてね、あまりにも瞬殺だったら怪しまれるから）
と、言っていた、もう時間稼ぎはこれくらいでいいよね？
「こうなったら、火属性の中級呪文だ『炎大玉』！」
男が手を上げると、そこから大きな火の玉が現れた。
「これなら、防御呪文でも防ぎきれないだろ？」
「そうだね～……クレウス」
僕は小さく呪文を呟きクレウスを出した……１００％の力で。
「おい……なんだよこりゃ」
僕の腕から出たクレウスは大砲並みの大きさだった。男は唖然として声も出なかった。
「よいしょっ」
クレウスを放つと男は避ける暇も無く無残にも倒れた。大きな火の玉も当然消化されて。
「こんな感じでいいのかな、シュレイナ」
僕がシュレイナたちが座ってする方を見ると、シュレイナはグッと親指を立てていた。
やっぱり悟君は無敵です（笑）葵の炎刀灼刃はモ○ハン３ｒｄの太刀のような感じです。次回も悟君の活躍です。感想待ってます！！
