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いくら全てが良くったって……顔がダメなら却下!!

悟が龍一のクラスメイトと仲良く会話をしている。その人間界とは別次元の天界では……。



「ねぇ『クロード』、今日だよね。あたし達が担当する人間界の入学式って」



何も無い草原で金髪ポニーテールで緑目の女がもう一人の男へ問いかける。



「ん?あぁそうだったな」



クロードと呼ばれる黒髪短髪で赤目の男は肘を付き横になりながら応えた。



「そろそろ探しに行かないと時間に間に合わないんじゃないの?あと1時間くらいだよ」



「………ん?」



クロードはポケットにしまってあった銀時計を開く。



「ぬぁ!?まずい!早く行くぞ!」



「だ~からさっきから早く行こうって………」



おんなは振り向くとそこにクロードの姿は無かった。



「あ~い~つ~。この『シュレイナ』様を残して先に行くなんていい度胸してるじゃない」



シュレイナは立ち上がり遠くの方にいるクロードを追いかけた。



「待て~!」



~場面変わり北の湖~



ここは北の湖。天界から人間界を覗く事ができる場所。



「ハァ、やっと着いた」



クロードは息を整えながら周りを見渡した。他の天界人の姿はみえない。



「あとは、俺らだけか」



そこへシュレイナが追いついてきた。



「いきなり走り出さなくてもいいでしょクロード!」



そしてシュレイナも天界人は自分達しかいない事を確認する。



「……あたし達だけね。ちょうどいいわ、他の奴らに情報が伝わることも無いし」



「とにかく、早く人間界から一人選んじまおうぜ。ホントに時間が無くなる」



クロードが湖の近くまで行きシュレイナをせかす。



「ちょっと待ちなさいよクロード!あんた今年からなんでしょ?ただ誰でもいい訳じゃなくって……」



シュレイナが途中まで言いかけたところをクロードが続ける。



「わかってるさ、頭がよかったり、体力のある奴を探すんだろ?」



「そう、後は精神力もね。私達、天界人の持つ天眼で人間を見ると、その人間の頭の上に名前とその人間の『体力・知力・精神力』が表示されるの」



「ふ~ん………ホントだあいつは『体力40・知力70・精神力45』か……」



クロードが珍しそうに見ていると。



「ちょっとそんな子選ばないでね。確かに知力は高いけど、他が半分以下じゃない、人間界でいうガリ勉って奴ね。顔がそんな感じだもん。もっと全体的にいい子じゃないと……」



「でもそんな人間がいたらとっくに連れて行かれてるだろ」



クロードの意見にもっともだと言わざるをえない顔をしているとシュレイナが湖に映る人間達を見て、一人の男子に目が留まった。



「あ~!」



いきなり叫ぶシュレイナにクロードが振り返る。



「何だよ!いきなり、そんなにびっくりするほどの奴がいたのか?」



「そのまさかよ、私も何人もの人間達を見てきたけど……この子は別格だわ」



「どれどれ………何~!?」



クロードもその子供をみて後ろに退いてしまった。



「た、体力95・精神力90・知力100!?こんな人間が存在すんのかよ?」



「ま、いるんだからいいじゃない?」



シュレイナはすぐに平静を取り戻した。



「よし、それじゃあこいつを……」



クロードが湖に手を伸ばすと。



「ちょっと待ちなさい、よ!」



バコッ!!



シュレイナが小型ハンマーを取り出しクロードを殴った。



「って~な!何すんだよ!?大体どっから出したそのハンマー!」



「細かい事は気にしないの……それよりも大事なことがあんのよ」



シュレイナがハンマーを後ろに隠しながら言う。



「何だよ?大事な事って……」



シュレイナが一度、後ろを向く。そして振り返りながら……



「…………顔よ!」



クロードが一瞬こけそうになる。



「お前な~時間が無いんじゃないのかよ?」



「いくら全てが良くったって……顔がダメなら却下!!」



「こりゃもうダメだな……」



クロードが呆れている次の瞬間にその子供がシュレイナの見える位置に振り返った。



「………え?」

ちょっと長くなってしまいましたね(汗)ちょうどキリのいいところが無かったもので……シュレイナが見つけたあの子。みなさんは分かりますよね?という事はその顔も。しかし次回はシュレイナが暴走し大変な事になります。

感想待ってます!!

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