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あの力だけは解放してはならぬ

「これって武器なのかなぁ?」



僕は棚の上に置いてあった腕輪を手にとってみた。



「さぁ、付けてみるか?」



「うん」



左腕に通してみた。少し大き目かな……すると手首のところで腕輪が僕の手首の大きさに合わせて小さくなった。



「うわっ!何だこれ?」



そこへアリシアさんがやってきた。



「悟さん。武器は見つかりましたか?」



その後ろからカネアさんが僕の腕輪を見るなり血相を変えた。



「ちょっとそれ!見せなさい!……やっぱり」



何がやっぱりなんだろう。付けてはいけないものだったのかな。



「シュレイナさん!ちょっとこっち来て下さい!」



「どうしたのよカネア。そんな大きな声出して………悟?その腕輪。今すぐ外しなさい!!」



シュレイナが今までに見たことのないような驚いた顔でこちらに詰め寄ってきた。



「どうしたのシュレイナ……あれ?外れない」



腕輪を外そうとしたけどがっちりと腕に付いて離れなかった。



「まさか!」



そこへアリシアさんがカネアさんへ問いかけた。



「カネアさん、あの腕輪って何なんですか?」



「その腕輪の名は『黒天の腕輪』……この世界を創ったこの世界の神『オルセス様』が持つ『神器』と呼ばれる7つの道具の一つよ。中でもその腕輪はオルセス様がこの世界を創った時に邪悪なものを一切取り払い封じ込めたものがその腕輪だと聞いてるわ」



「そんなものが何でこんな所に?シュレイナ……」



シュレイナが思い出したように言い出した。



「本当なら神器はすべてあたしのおじいちゃんが管理してるはずなんだけど、確かこの前」



それはこの戦いが始まる半月ほど前の事。



「お~い、シュレイナ!」



「ん?どうしたの、おじいちゃん。そんなにあわてて」



グロッツは息を切らせながらシュレイナに問いかけた



「黒天の腕輪を知らんか?」



「黒天のってたしか神器の一つでしょ?あたしが知るわけ無いじゃない」



「そうか、どうしたものじゃ。あの腕輪はわしでも使うことが困難なのじゃ。他の6つとは違う、異形の神器じゃ。どんな魔導師であろうとあの腕輪をはめたら腕輪に心を支配されてしまう。わしでさえ意識を保つのがやっとだと言うのに、他のものの手に渡ってしまってわ一貫の終わりじゃ!」



「そんな危険なものを何でちゃんと管理してないのよ!」



「いや、神器の管理は抜かりない。いつでも交代で城の者に見張らせて居るのに。何故か朝には無くなっておったのじゃ!あの腕輪だけは、あの力だけは解放してはならぬ!」



「……って言ってたんだけど、こんな所にあったなんて」



シュレイナが訝しげに腕輪を見た。



「シュレイナ、僕どうすれば」



急にこの腕輪が恐ろしくなってきた。一刻も早く外さないと。



「あんた、体に異変とかは無い?」



今の所はなんともない。



「うん、大丈夫だよ」



「おじいちゃんが言うにはつけた瞬間に中に封じてある邪神に支配されるって聞いてたんだけど」



陸斗が僕の顔を覗き込んでくる。



「本当になんとも無いのか?悟」



「うん、本当になんともないよ。でもとても気分がいいとは言えないかな」



本当に邪悪な物がこの腕輪に入っているのなら、何も感じはしないけど少し不安だ。



「なんとも無いなら今のところは安心ね。それよりもそれが武器なら使って見るのもいいんじゃない?」



とんでもないことを言い出したシュレイナ。この腕輪を武器として!?でもどうやって



「それなら、俺が使い方を知っている」



大介さんと宿の外に出ていてしばらく見なかったクロードが戻ってきた。



「ホントに!?知ってるの?」



「あぁ」



そしてクロードがニヤっと笑った。

とりあえず悟君にいわくつきの武器を持たせました。次回は腕輪の力が明らかになります。感想待ってます!!

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