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一人になんてなりたくない!

僕らはチームで泊まる宿に来ていた。



「本当によかった!まさかシュレイナと同じチームになれるなんてね、もしかしてグロッツ様がしてくれたのかしら?こうやってみんなで話すのもいつぶりかしらね」



どうやらカネアさん以外の三人は魔法学院での仲良しグループだったらしい。会場を出るなり学園時代の話をずっとしていた、そして今も。



「シュレイナったら一人で飛び級して先に卒業しちゃうんだから、それに去年も私達は初参加だったのに少しも手加減しないもんね?」



やっぱりシュレイナは負けず嫌いだったんだ。



「それは、あたしが戦いの厳しさってのを教えてあげたのよ!」



「それにしても、毎年優勝してる人がね~」



「「「だよね~?」」」



三人がそれぞれにグチを言っていた。それを見て男性陣のいつの間にか打ち解けあってた。そしてその中にただ一人いすに座って俯いているカネアさんがいた。それに気づいたシュレイナは。



「あなたもよろしくね、カネア」



それに気づいたカネアさんはすぐに立ち上がってシュレイナの前に向き直った。



「こ、こちらこそっよろしくお願いします!」



と言って深くお辞儀をした。シュレイナは別にいいからいいから、と言って笑っていたが次第に真剣な顔になり。



「それより、あなたのもう一人のパートナーの話の途中だったわね。みんな聞いて!もう気づいてると思うけどここにいるアリシアちゃんのもう一人のパートナーがいない事なんだけど、最初から……話してくれる?」



そしてカネアさんは重い口を開いた。



「はい、わかりました。あれは私達が最後の火の石を手に入れたすぐにあった出来事です」



~カネアの視点~



「やった!これで三つそろったわ!」



「ああ、後はゴールするだけだな!まだ時間もあるしここからは歩いて行くか。どうだ?アリシアそろそろ疲れてきたか?」



彼の名前は『カルマ・グレッタ』彼とは幼馴染で魔法がとても上手くて今回も彼のおかげでほとんどの戦いに勝利したようなものなんです。



「はい、歩きの方が私は助かります」



「相変わらずお前の敬語は抜けねぇな。確かに歳は上だが別にタメ口でもいいんだけどなぁ」



「そのうち慣れてくるわよ、さぁ行きましょっ」



そんなときに、来たんです。あの闇が。



「おい、向こうの方おかしくねぇか?何か黒いモヤみたいなのが、それに周りの木が……」



「え?」



それは一瞬この世の終わりかと思いました。その黒いモヤを中心に周りの植物が見る見るうちに枯れていくんです。



「おい!やばいぞこれ、走れ!!」



私達はすぐにその場を離れようとしました。でも次第に黒いモヤが広がるスピードが速くなったんです、そこでカルマは……



「俺が様子を見てくるから先に行け!それとこれも持って」



「え?カルマさん!」



投げ渡されたのは火の石でした。カルマが三つとも持ってたんですけど全部渡して。



「わかったわ、ここはカルマに任せて行くわよアリシア」



それからアリシアと私は逃げ続けたんですがしばらくするとまた黒いモヤが追ってきたんです。そこにカルマの姿はありませんでした。



「何!?カルマは?……っく、アリシアこの火の石二つはあなたに渡すから一人で逃げなさい」



「え?……嫌です!一人になんてなりたくない!」



「あたしは必ずカルマと戻ってくるから、ゴール地点は教えたとおりに覚えてるでしょ?」



それでもアリシアはそこから動かずに。



「カネアさんまでいなくならないで!私は一人じゃ……」



「いいから!行きなさい!!」



私が声を上げて言うとアリシアは頷いて一人で逃げました。私は振り返り黒いモヤが近づいてきて……



『あなたは持っていますね?渡して下さい。さっきの人は抵抗されたからちょっと遊んじゃいましたけど…もう面倒なので……フフッ』



その声が聞えてからは何も覚えていません。気が付くと私は倒れていて、手の中にあった火の石はなくなっていました。私はすぐにアリシアの後を追うとゴール地点の近くの茂みに隠れていたアリシアを見つけました。



「カネアさん!」



「ごめんねアリシア、石…盗られちゃった」



「そうですか…でもカネアさんが戻ってきてくれて、私……」



アリシアが泣き出しそうになったので私が落ち着かせてると。



「カネアさん、私に考えがあるんですけど」



「どうしたの?もう私達は失格よ、今さら何をしたって」



「ここに来る人たちに、私頼んでみます!火の石が余分にあるならどうにかして……」



「そんなの無理よ。いいのよまた来年もあるし」



もともと初参加の私が一回戦を突破することが出来たのもカルマの……



「私は嫌なんです!人間界に戻りたくなんてない!」



そうよね、この子……



「気持ちはわかるけど……」



「私、行ってきます!」



そう言ってアリシアはその場を離れてゴールする人たちに声をかけていったんです。



「あの子が自分から……」



でもやっぱりダメで、次々に断られました。そんなところへシュレイナさんたちが来てくれたんです。

セリフばかりの回になってしまいましたね、それにいろいろ詰め込みすぎたような気がします・・・次回は他の人間界から来た仲間達を紹介します。

感想待ってます!!

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