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一回戦を突破できる……よね

しばらく森を歩くと突然目の前の地面から巨大なモグラが出てきた。



「ギャオアァァァ!」



どうやらこいつも僕を襲ってくるようだ。



「はぁ~もう五体目だよシュレイナ」



僕もそろそろ疲れてきた。いくらすぐに倒せるからと言ってもこう何度も出てこられたら嫌になる。



「何弱音吐いてんのよ!さっそとやっちゃいなさいよ」



「わかったよ~。水の第三魔法『水の剣(クリルザン)』!」



この魔法は字の通り右手から水の剣を出す魔法だ。ここでも僕の魔法は常軌を逸脱していて、普通なら小刀程度の剣が僕のは身の丈ほどの剣になる。



「や~っと!」



二、三度切りつけると巨大モグラはその場に倒れた。



「ふぅ~」



「ずいぶん慣れてきたわね、初めて会った時と比べたら大きな進歩よ。それも全部あんたの魔力のおかげね」



確かにこの世界になってから僕は少しずつだけど変わっている事が自分でもわかった。すぐに弱気にならずにまずはやってみたり、体力も付いた。



「んじゃ先を急ぐわよ~!」



「え~まだ行くの?ちょっと休もうよ」



「何言ってんのよ!一体誰のせいでこの巨大獣の巣で修行してると思ってるの?」



「そりゃ~まぁ」



時は少し前にさかのぼる。僕らがバイザンたちを倒して先へ進む時だ。僕は自分に何があったかを全く覚えてなくて、シュレイナやクロードに聞いた。



「いったい僕に何があったの?気が付いたら瑞村君って子は倒れてるし、シュレイナは泣いてるし。説明してよ」



「それは、あんたがっ……」



シュレイナが言葉につまり黙り込む。



「クロード、僕に何があったの?」



「別に大した事じゃねぇよ。お前が相手に吹っ飛ばされて強く頭を打ったから気を失ってただけだ。その間に俺たちで瑞村を倒して、悟を起こそうとしたがなかなか起きないからな、シュレイナが死んだんじゃねぇかって勘違いしたんだ。…なっ?」



クロードがシュレイナに振る。シュレイナは俯いてた顔を上げて。



「そ、そうなのよ!ホントにビックリしたわよ。だから思いっきり頬を叩いたら悟が起きて安心したわ」



何かおかしい。二人とも何かを隠してるみたいだ。それに僕は覚えている、シュレイナのあの言葉を。



『さっきまでのあんた、ホントに怖かったっ』



あれは一体………。



「とにかくっ次に敵とであった時しっかり戦えるように行くわよ!」



「え?行くってどこへ?」



シュレイナがニヤリと笑った。



「巨大獣の巣へ」



そしてそこでは様々な巨大獣が現れ、一番多かったのがさっき倒したモグラだった。そして現在に至る。



「じゃあ次は防御魔法ね。あたしが今からこの石ころを風の魔法に乗せて飛ばすわ。それを防いでね」



シュレイナが手ごろな石を拾うと



「準備はいい?」



「いつでもいいよシュレイナ」



「行くわよ~シュレイナ様の剛速球を受けてみよ!『突風(フェルシ)』」



シュレイナが野球選手の投球のモーションをとってから呪文を唱える。こういうサポートのような魔法の使い方も出来るんだぁ。あの石が当たったら痛いじゃ済まないんだろうな。僕はそんなことを考えながら左手を前に出し呪文を唱えた。



雷の盾(スフェイル)!』



僕の目の前に黄色い円状のシールドが現れて飛んできた石を粉々にして跡形もなく消え去った。スフェイルは守ると言うよりは弾くと言ったほうがいいかもしれない。この雷のシールドは高速に回転しているため、触れたもとを削っているんだ。ふつうならあの大きさの石なら弾いて違うところへ飛んでいくのをやっぱり僕のは回転数が多すぎて粉々になるらしい。



「うん。上出来ね!この調子で水も雷の魔法も完璧にするわよ!」



それから何体くらい倒しただろう。もうどんな敵が現れても大丈夫のはずだ。このまま行けば一回戦は突破できるだろう。洞窟を抜けてからまたしばらく歩くとクロードが叫びだした。



「あぁぁ!!」



「ど、どうしたのよいきなり大きな声出して」



「シュレイナ、時間があと三十分しかないぞ!」



「………ええ!?」



このまま行けば一回戦を突破できる……よね。

やっぱりそう簡単にはいきませんね。あとあと考えるとシュレイナは投球のフォームやらをどこで見たんでしょうね?いろんな疑問などがあがるかもしれませんが長い目で見てあげてください。

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