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現にここに存在してるじゃない

「それじゃあ早速、力の調節をしてみましょうか。悟、その辺にに向かって右手に力を入れてみなさい。水が勢いよく出るから、そこから力を抜いたり入れたりするの」



「よし………行け!」



僕は右手に力を込めてみた。すると………



ドバアァァァァァン!!!



水道管が破裂したように手の平からものすごい量の水が出てきた。



「うわぁぁぁ!」



「ちょ、ちょっと悟!何やってんのよ!?まず落ち着いて、早く力を抜きなさい!」



僕は驚きすぎて手を振り払った。しばらくするとシュレイナの落ち着けと言う声が聞こえて僕は静まり水も止まった。



「ハァ、ハァ……」



何だったんだろう今の。



「ちょっと悟、どうしてくれんのよ!?あんたのせいでずぶ濡れじゃない」



シュレイナもクロードもすっかり濡れてしまった。



「それよりもシュレイナ、さっきの悟の水の量だが」



「ええ、悟が力を込めすぎても、あんなに出るはずが無い。それに悟は他の人間に比べて能力値が平均以下なのよ?それなのに」



シュレイナとクロードが考え込んでいる。僕には何がなんだか。そんな時シュレイナが閃いたようにクロードに問いかけた。



「あ、クロード、悟の『魔力』はちゃんと見たの?」



「あぁ、そう言えば見てなかったな、けど魔力って三つの能力値に比例するんじゃなかったのか?」



あれ?人間って魔力を持たないんじゃ……僕の気持ちを察してくれたのかシュレイナが応えてくれた。



「言い忘れてたけど、人間に魔力はまったく無いわけじゃないの。その人の潜在能力みたいなものよ、普段は眠ってるけどその力をこの世界に来ることで引き出してくれるのよ」



そうか、でも僕の魔力って一体。



「けど悟の魔力って………」



シュレイナが僕のほうを見て静止した。



「どうしたの?シュレイナ。僕の頭の上に何があるの?」



シュレイナが震えた声でかすかに口にした。



「そんな…ありえない。こんな人間が何で!?」



「どうした?悟の魔力はいくつだったんだ?」



クロードが尋ねるとシュレイナはまた震えた声で応えた。



「に、250」



その言葉に立っていたクロードがしりもちをついた。



「な、何の冗談だよそれ?ファリッサ最強でお前のじいさんのグロッツ様だって200なんだぞ!?」



グロッツ様が200?それで…僕が250。何かの間違えだよね?



「あ、あたしだって、こんな人間初めて見るわよ!天界人よりも魔力が高い人間なんて…あ、でも」



シュレイナが何かを考えこんで思い出そうとしている。



「わかったわ!悟の魔力が異常に高いのは、他の能力値が異常に低いからよ!何百年も前の話だけど過去にそんな話があったのを聞いたことがあるわ。己の魔力に他の能力値を吸われて異常に高い魔力を持った天界人がいたのを」



「それが、人間にもあるって言うのか?」



「現にここに存在してるじゃない、荒川 悟という人間が」



「じゃあ他の人間はどうなるんだよ?能力値が低い奴はみんな魔力が高いって言うのか?」



「多分、悟だけが特別なのよ。これで分かったわ。そして確信したわ」



シュレイナがいつの間にか頼もしいほどに笑っていた。



「なんだよ?確信って」



「あたし達は確実に勝てる!!」



その言葉にクロードも喜びを隠し切れなかった。小さくガッツポーズをしていた。けどこの2人はまだ気付いていなかった、もちろん僕自身も。その魔力に魅了されてあることを忘れていた。

なんだか回を増すごとに悟のセリフが少なくなっているような気がします(汗)

悟は基本的におとなしい設定ですからね。次はもっと増やそうと思います。

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