個人企画童貞(処女)の君たちへ
皆さんは個人企画を主催した事はありますか?
ちなみに自分は一度もありません。というか参加すらした事がありません。
興味自体はあるのですが、個人企画に色々と思うところがあって、二の足を踏んでいる状態です。
名付けるなら個人企画童貞ってやつですね。
いや、別に個人企画を否定するつもりは一切ないのですが、割とトラブルじみた話も聞くので、ちょっと怖くもあるんですよねぇ。
例えば相互ポイントによるランキング問題とか、参加者同士の小競り合いとか、趣旨と違った企画内容による不満とか。
まあお互い人間同士ですし、何事もなく平穏無事に終わる催しの方が稀なのかもしれませんが、こういうのが企画主催の難しさってやつなんでしょうね。
改めてこうして書いてみると、うん。自分みたいなコミュ障には絶対無理ですな(笑)。
そう、コミュ障なんですよ自分。そりゃもう学生時代、リアルぼっちだったくらいには。
そんな奴なので、なろう内でやり取りをしている方なんてほとんどおらず、今でも向こうから積極的に何度も絡んでくれないと、こちらの方からアクションが取れないという体たらくです。相手のノリを把握しておかないと、こっちからどうやって接触したらいいかわからんのですよ。
我ながら、自分でも書いてて面倒くさい奴だなあって思います(苦笑)。
だから個人企画の主催も参加もできないというのもあるのですが(むしろ一番の理由とも言える)、そう考えると個人企画を主催したり、積極的に参加している人ってバイタリティー高いなあと思うわけです。
だって中には参加作品すべてに感想を書いたりする人がいるんですよ? 自分には到底真似できません。つまらないと思った作品は感想もポイントも入れないタイプの人間なので(それ以前に社会人なのでなかなか時間が取れないという問題もありますけどね)。
そもそも個人企画って、どうも参加したからにはすべての企画参加作品に感想を書かなきゃいけない空気感のようなものがある気がして、そういうのがいっそう自分の苦手意識を働かせてしまうんですよねぇ。
だったら最初から忖度無しの感想を書くって趣旨の企画ならいいのでは? と思った方もいるかもしれませんが、それもねぇ。互いの批評がヒートアップするあまり、何かしら軋轢を生みそうなので、それはそれで考えものだよなあって思うわけなんですよ。
まあこういう個人企画って、大抵は仲の良いコミュニティ内で行われる事がほとんどだと思うので、基本的には終始一貫して和気藹々というか、参加者同士がケンカするような殺伐とした空気になる事なんてそうそうないとは思いますが、それはそれで良い点しか書いちゃいけない無言の圧力みたいなのもあって、自分には向いてないなって思っちゃうんです。
そもそも、ある程度みんなの人柄を知っておかないと、いざトラブルが起きた際に揉めに揉めそうというか、主催者並びに参加者の方もフォローしきれない部分もあると思うので、そのへんも考慮しなくちゃいけなさそうですが。
まあそれ以前に、一見さんお断りな雰囲気もあったりするので、なおさら進んで個人企画に参加表明する勇気なんて自分にはありませんけれども。
あれですよ。京都風に言うところの、
「お得意さんの紹介も無しに一見さんがうっとこ(ウチのところ)に来るなんて、えらい度胸があるんやねぇ。ウチやったらとてもやないけど絶対真似できまへんわあ(ニコリ)」
というやつですよ。
これ、実際に言われたらガクブルしちゃいますな。三日三晩は眠れない自信があります。何せ木綿よりも脆い絹豆腐メンタルなもんなんでね!
あれ? これもう個人企画なんて主催どころか参加する事すら無理じゃね? ていうか、逆に自分みたいな奴が企画に参加すると皆さんに多大な迷惑をかけるだけじゃね? 何もしない方が身のためじゃね? そもそも身の程知らずだったんじゃね……?
なんて事情もあり──被害妄想が過ぎるとも言う──当分の間はまだ個人企画童貞って事になりそうです。まあ童貞だからって別に恥ずかしい事じゃないけどね!
だって、個人企画を主催するもしないも参加するもしないも、結局のところ個人の自由なわけですから。
もっとも、当然ながら誰しも向き不向きはあると思うので、自己分析というか、ちゃんと熟慮した上で個人企画の主催や参加を決めた方がいいと思いますが。
特に自分のような、どこにも感想が書けそうになくて参加者内で浮きそうな奴とか。あと言うまでもないですけれど、企画のルールを守れそうにない人とか。
まあでも、それを恥じる必要はないと思います。世の中色んな人がいるんですから。自分だってそうですし、みんなと仲良くなれないからって卑下する事はないんです。だって、コミュ障なんてそうそう矯正できるものでもないですからね。
なので、これを読んでいるそこの個人企画童貞(処女)の君! 自分みたいに個人企画に興味はあるけれど、一歩踏み出す勇気がないとひとりで悩んでいたとしても安心していいぞ! 同じような奴がここにもいるから! 少なくとも作者はこの先もずっと童貞の予定だぜ! だから君は決してひとりぼっちじゃない!!
逆に、このエッセイを読んで個人企画を主催してみようとか参加してみようと決意を固めたその貴方!
偉い! めちゃくちゃ偉い! こんな童貞ぼっち野朗のネガティブな文章を読んだ上で個人企画に足を踏み入れる決心が付くなんて、大したもんですよ。そんな強メンタルの貴方なら、たぶんどこでも大丈夫。なんの力にもなりゃしませんが、陰ながらめちゃくちゃ応援してまっせ!
でも、ある程度は他の企画を参考にしたりとか、一応事前知識は得ておこうね! 知識があるのとないのとでは全然違ってくると思うから!
最後に。
念のため再度言っておきますが、別に自分は個人企画に対して否定的な考えを持っているとか、そういうわけでは決してありません。なので、そのへんは誤解なきようお願いいたします。
むしろ個人企画を主催した事がある人も参加経験がある人も「どっちもスゲェなあ。自分にはキラキラし過ぎていて、ぶっちゃけ縁遠い世界でしかないなあ」と羨望の眼差しを向けているくらいです。
ただ先述の通り、なにぶんコミュ障な人間なので、個人企画で盛り上がっている人達を遠巻きに眺めるだけのなろう生活に一生なりそうですけどね(苦笑)。
けどまあ、童貞は童貞なりに「なろう」を楽しめばいいかとも思う今日この頃です。