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18.奴隷契約!

「アルカ……いや、アシッド。君は、俺がリリアンに向かうと言った時に、俺が魔王討伐のために送り込まれた人間であることに気付いていた?」

「はい。もっと前……最初からです。それで、わざと魔物に襲われる振りをしてタクト様に接近しました。あと、今まで通りアルカでイイです」

「じゃあ、俺を何時でも殺せたと思うけど、どうして今まで俺を生かしておいた?」

「私はタクト様……いえ、大賢者様と戦う意思が無いからです」

「それも知っていたのか」

「はい」

「だから、俺とHしたかったわけか? この力を奪うために」


 この時、改めてタクトは、アルカがタクトに、今までこの世界に送り込まれた大賢者達と同じ道を歩ませようとして接近していたのだと考えていた。

 所詮、惚れられたのではないと。


 ところが、アルカは、首を横に振りながら、

「いいえ」

 と答えた。



「しかし、俺は魔王と戦うんだぞ。その足を引っ張るために、お前は付いて来たんじゃないのか?」

「実は、私は今の魔王を廃して、人間との共存の道を進めたいと思っているのです」

「つまり、アルカが魔王の座に納まると?」

「その辺は、どうでもイイです。別に、魔王の座には、タクト様が就かれても構いませんが」

「はぁ?」



 一応、タクトも、勇者が魔王になったとか、勇者が魔王側に寝返ったと言うラノベを読んだことはある。


 しかし、歴代大賢者が失態を犯し続けて来たこの世界で、大賢者が魔王になるのは、さすがにマズいだろう。

 絶対に、

『やっぱり大賢者は信用ならん!』

 と民衆から言われるがオチだ。



「イヤイヤ。俺が魔王になるのは勘弁して欲しい」

「では、タクト様が魔王を……姉を倒した後は、私が魔王になります。ただ、大賢者の力は悪用しませんので、魔王討伐後に、キチンと私との約束を果たしてください」


 つまり、一発……と言うことである。

 しかし、アルカが大賢者の力を奪った後、絶対にタクトを裏切らないと言う保証はない。


 それこそ、

『前言撤回! 世界征服に突き進めぇ!』

 となるかも知れない。

 当然、タクトとしても警戒する。



 すると、アルカは、

「もし、私とヤった後のことが心配でしたら、私と性奴隷契約を結んでください。勿論、私がタクト様の性奴隷です!」

 とタクトに言った。

 一応、彼女はタクトの心中を読み切っていたのだ。


「この場合、性奴隷じゃなくて奴隷でしょうが!」

「性奴隷の方がイイんですけど」

「あのね……。とにかく、人間との共存を考えていることは分かった。ただ、アルカを疑いたくはないけど、念のため、奴隷契約はさせてもらう」

「では、今、ここでお願いします」



 タクトは、剣を抜くと自分の左腕を軽く傷つけた。

 そして、うっすら流れ出る血を右手人差し指と中指で拭い、それをアルカの額に塗り付けた。


 すると、アルカは、

「出来れば、左手の薬指の方が嬉しかったんですけど」

 と言っていたが、タクトは、それを無視して、

「契約!」

 アルカに奴隷契約魔法を発動した。



 次の瞬間、アルカの全身に、まるで感電したかのような衝撃が走った。

 そして、

「うう……」

 と声を上げていたが、苦しそうな感じではなく、むしろ快感を得ているようだった。


 この様子にタクトも、

『やっぱり、この女、変態じゃ……』

 と今までのアルカへの認識を、さらに強める結果となった。



「では、タクト様。リリアンに行くために、ちょっと準備をしますので家に寄らせてください。一応、魔王一族の正装に着替えなくてはなりませんので」

「分かった」

「言っときますけど()()ですからね。()()じゃありませんから」

「それは言わなくても分かっている。それで、家って?」

「街の中央にあります」



 そして、そこから歩いて数十分。

 アルカの家の前に到着した。


 魔王の妹が住むところなので、タクトは、貴族の家のような、大きくて派手な家を想像していたが……、そこは、普通の一軒家だった。


「では、少しお待ちください」



 アルカは、家の中に入って行った。

 そして、十数分後、家から出て来たが、十三倶楽部の連中と大同小異の恰好をしていた。

 乳首や陰部を隠しているアイテムの色が、肌色ではなく黒であったが……。


 ただ、黒であるが故に、股の部分は一見、太いすじ……いや、割れ目のように見える。

 たしかに、肌色の絆創膏は明らかにヤバかったが、黒は黒でタクトとしても、とてつもなくヤバい感じがした。



 これには、さすがのタクトも鼻血が出た。

 破壊力が凄まじいのだ。


 当然の如く、下半身も完璧に反応していた。

 この時のタクトは、まるで、股間にも心臓があるような、まさに、

『ピクンピクン』

 と脈打つ状態だった。

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