10.別室にしたいんだけど!
ならば、一工夫しよう。
タクトは、
「連関の計」
魔力で発生させた光の鎖で三大龍王の三人を繋いだ。
縛り上げなくても、三人を繋ぐことで動き難くしたのだ。
そして、
「逝け!」
タクトは再び光の弾丸を撃ち放った。
しかも、何十発と連射した。
三大龍王は、光の弾丸を避けようとしたが、今までのように自由に動くことは出来ない。
互いに別方向に逃げようとして、互いの足を引っ張り合ってしまった。
その結果、一瞬だが動きが停止。
そこに迫り来るおびただしい数の光の弾丸。
三大龍王は、光の弾丸を大量に受けて絶命した。
三大龍王の身体が消え、魔石へと変化した。
そう言えば、四天王の死体は魔石に変わらず、死体のままだった。
その辺は、ランクによって変わるのだろうか?
だとすると、大七星は、倒すとどう変化するのだろうか?
ちょっと楽しみである。
一方のアルカは、
「さすがタクト様です。ただ、私を縛る時は鎖じゃなくてロープがイイです! 勿論、縛り方は亀甲縛りで。あと、赤い蝋燭とかもあると嬉しいですけど」
と、また訳の分からない口撃をタクトに向けて撃ち放っていた。
たしかに美女アルカの亀甲縛りは見てみたいが……。
さすがに手を出すわけには行かない。
タクトは、アルカの言葉を無視して、
「行きますよ!」
オナーホの町に向けて歩き出した。
すると、アルカは、
「イクんですね? どうせなら、ここにイッてください!」
と言いながら股を指さしていた。
しかし、タクトはアルカの方を振り返ろうともしなかった。
これも彼自身の純潔を守るためである。
敢えて無視したのだ。
…
…
…
オナーホの街に到着。
街に入ると、アルカは早速、近くの出店でフランクフルトを三本購入した。
そのうち、一本をタクトに渡すと、アルカは、二本のフランクフルトを、一本ずつ両手に持ち、それらを交互に咥え始めた。
しかも、食べるのではなく、何故か口から出し入れするだけ。
表情も何気にエロい。
これを、タクトな冷ややかな目で見ていた。
「何をしているんですか?」
「練習ですよ、練習」
「何の練習ですか?」
「勿論、タクト様のイチモツを口で処理する練習です」
「そんなことは不要です」
「でも、相当溜まっていませんか? 溜め過ぎは健康に悪いですよ」
たしかに溜め過ぎは良くないとタクトも思っている。
しかし、性欲処理のために、アルカに相手をしてもらうわけには行かない。
これも、大賢者としての力を維持するためだ。
「それと、何故、二本?」
「複数プレイに見立てた方が、タクト様も興奮するかと思いまして」
「あのですね……。そう言うことは、やめてください」
「でも、複数プレイに興味があるんじゃないですか?」
「えっ? どうしてですか?」
「だって、さっき、輪姦の刑とか言っておりませんでした?」
「連関の計です!」
きっと、大賢者として転生したのでなければ、きっと、既にアルカの誘いに乗ってしまっていただろう。
実は、さっきからアルカのせいで股間が爆発寸前である。
今夜も自家発電は必須になりそうだ。
宿に着くと、
「別室でお願いします!」
タクトは、アルカが同室と言い出す前に受付カウンターで別室での宿泊を依頼した。
しかし、宿からは、
「生憎、部屋がいっぱいでして、一部屋しか空いておりません。お連れ様と相部屋でお願いできませんでしょうか?」
との返答。
タクトは、別の宿を探そうと思ったが、
「では相部屋でお願いします!」
と、ソッコーでアルカに決められてしまった。




