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偽物の地球

作者: 超伝説巨匠じゅんぶんが君

挿絵(By みてみん)


あらゆる事がママゴトに感じる

すべての事がママゴトだ

吐気がする

作り物の偽物ばかり

つまらない


いつか戦わなければならない

いつか立ち向かわなければならない

避けられない命がけの戦い

逃れられない運命

そうしないとこれ以上生きられない


それ以外残された道はない

もう他の事はいらない事ばかりだから

必要なのはそれしか残っていないのだから

きっと戦うことのみだから


きっと弱くてどうしようもなくて

生まれた事に意味がなくて

もっと生きたいのにイライラする事ばかりで

バカな事ばかりで


きっと分からないで

無知で強いと思い込んでいる人は

とても幸福なのだろう

思いやらず悩まず

そのボタンを押せるから


いや悩んだ挙句

その命令を下す責任などというものに

酔うことも許されるのだ


弱いものに選択肢はない

悩むことも責任をとる自由さえ

与えられていないのだ


明日もあさっても

必ず生きられるであろう人間が

責任を感じることにより判断し

今日生きられるのか分からぬ者を

殺めるのだ


だっていつもそういう人は

ずっと遠くで神様と一緒に

嘆いていればいいのだ


弱い者は地獄の扉の前で

恐怖に怯えながら

明日その扉が開くのを待たねばならぬ

なぜという声は聞き入れられず

すすり泣く声はかき消され


平和のためと

自由のためと

思想のためと

宗教のためと

民族のためと

正義のためと

生きるためと

なんだかどうでもいい事の為に


責任を感じつつ生きながらえる

豊穣な楽園の住人より

死刑を言い渡されるのだ


にも関わらず

いや罪状すらなく

永遠のうやむやの中に

弱き者は永遠の生贄となる

豊かなる人々のみの慈悲深き神のために



許せず許せず私は私を

人は弱く大衆は弱く

怠惰な時間と運命の中に

だらだらと生きながらえ


糾弾する声は小さく

難しく情けなく恨めしく

いつまでもどの時代も

多分いやいや絶対に

これからも繰り返されるのだ


言葉は軽く命も軽く

ずうっとずうっと

生き残った強き者の都合で

死者の言い分は決定されるのだ


うんざりする


バカな世の中に

くだらない出来事に

かっこつけの施政者に

洗脳された宗教家に

ものわかりのいい大衆に

知ったかぶりの文化人に

心の失った知識人に

技術に奔った芸術家に

軽はずみな文学者に

どこにもいない哲学者に

苦悩を知らぬ音楽家に


私はもううんざりなのだ

偽物の腐臭漂う見せ掛けの正しさに

付き合わされる事に

提供された道徳に参加させられる事に


テレビからネットから巷に溢れる

いらない汚物の垂れ流し

本質を見つけ出すのは困難で

生きる事を真摯に考える暇さえ惜しんで

人は下らない情報を探している


本物は壊れやすく

模倣され安っぽく再現される

それの繰り返しで

いつか本物自体の存在が

遠ざけられる


忘れ去られ偽物に取って代わられる

失ってしまう前に気付くのは稀で

失った事にすら気付かない


今起きていることにも気付かず

どんどん鈍感になって

いつか自分以外の人間に気付かなくなる


己すら顧みず

欲の洪水に飲み込まれ

その欲そのものそれだけの存在になる


さようなら良心

さようなら美しかった世界

さようなら人類

さようなら地球

きっとそうなる


みんな消えろ

去れ無くなってしまえ

醜いものばかりだ

もういやだ

何もかも消えてしまえばいい


私の愛する清浄のために

私は至高の美が

破壊の後に萌芽する事に

きづいているのだ


とてつもなく危険で恐ろしく

哀しいことであるけれども


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― 新着の感想 ―
[良い点] この世はニセモノだらけですね。もうすぐ終わります。
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