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46話 水晶のダンジョン

 私はどうにか逃げようとしたけど、涼っちの影に簡単に捕まってしまい、抱き枕にされた。

 だけど、思いのほかぐっすりと眠れたのでよかった。

 たまにはこういうのもありかもね。


 それはそうとして、今日も朝からダンジョン攻略だ。


 今日行くのはCランクダンジョンの水晶のダンジョンで、場所は骨のダンジョンの近所にある。

 水晶のダンジョンについては昨日のうちに調べておいたから、出てくるモンスターとかはだいたい把握している。

 隠し部屋があることも、モンスタートラップがあることも把握済みだよ!


 朝ご飯を食べ終えた私たちは急いで準備を済ませ、早速水晶のダンジョンに向かった。

 急がないと昨日みたいに涼っちが学校に遅れるからね。


 てか昨日遅れたのに今日もダンジョン行くってどうなんだろう……

 あれでも涼っち委員長なんだけどなぁ……

 学校行ってない私が言えたことではないけど……




 そんなことを考えていたら、あっという間に水晶のダンジョンに着いた。


「ここが水晶のダンジョンですか。なんか思ってたよりも普通ですね」


「私ももっとキラキラしてるのかと思ってた」


「外は普通だけど、ダンジョン内はキラキラしてるらしいよ!」


 ダンジョン内の壁には発光している水晶が沢山埋まっているらしい。

 そのおかげでライトは不要だ。

 一応【アイテムポーチ】には入れてるけどね。

 必要ないことに越したことはない。


「時間もないし、早く行こっか!」


「その前にほかりん、【リッチのローブ】着て! あと、写真もよろしく!」


 ギクッ……!


 涼っち忘れてるかなと思って、ずっと黙っていたのに全然そんなこと無かったみたい……

 くそぅ……


 これって着ないとダメなやつだよね……

 着たって嘘ついてもことりさんいるもんね……

 涼っちだけだったら騙せたかもしれないのに……


 こうなったらもうやけくそだ!


「着ればいいんでしょ! 着れば! もうどうにでもなれ、だよ!!」


 私は【アイテムポーチ】の奥底に突っ込んだ【リッチのローブ】を取り出して、すぐに着た。


「ほかりんちゃんと着た?」


「着た」


「なら写真撮って!」


「写真はダンジョンクリアしてから。そうした方が涼っちのやる気出るかなって」


 実際はできるだけ時間を引き伸ばしたいからだけど、後で撮ることには変わりないし、大丈夫だろう。


「それいいね! なんか楽しくなってきたかも! 2人とも早く行くよ!」


「早くクリアしてことねちゃんの写真を拝みます!」


 ことねちゃん……?

 さんからグレードアップした!?

 写真のおかげかな……?


 私は少しだけ喜びながら、2人のあとを追った。






 ☆






「わぁー、綺麗ですね!」


「きれいだねー!」


「ダンジョン内は思ったよりもキラキラしてたね!」


 壁一面にびっしりと埋まった発光する水晶を眺めながら私たちは1階層を歩いていた。

 私は浮かんで移動しているけど。


「これってなんで発光してるの? ほかりん理由とか知ってる?」


「そんなこと私が知ってると思う? 専門家でもなんでもないよ私」


 逆にどうして私が知ってると思ったのかが知りたい。


「この水晶って持って帰ったりできるのでしょうか?」


 そう言ってことりさんは立ち止まった。

 

「どうなんだろう? 壁から取れたら持って帰れるんじゃない?」


「ほんとに!? なら私が取るね!」


「お願いします!」


 いつも思うけど、こういう時の2人は息ぴったり過ぎてこわい。


「それじゃあいくよ! はっ!」


 そう言うと涼っちは【氷結の剣】を水晶が埋まってある壁に思いっきり振り下ろした。


 ――カキンッッ!!


「「「えっ?」」」


 私たち3人は固まってしまった。

 なぜなら、振り下ろした【氷結の剣】が半ばからポッキリと折れてしまったからだ。


 そんなこと普通ある?

 あれだけ大きくてゴツイ剣ってそんな簡単に折れる?

 あと壁も水晶も無傷ってどういうこと? 固すぎない?


「折れちゃった。せっかくことりんに貰ったのに……ごめんねことりん…………」


「いえいえ、元はと言えば私が持って帰りたいって言ったからこうなったんですし、大丈夫ですよ!」


「ことりんは優しいなー! 私ことりんのためにもうちょっと頑張っちゃうね!」


 涼っちは今度は影で巨大なピッケルを作った。


「私の魔力っ! 持ってけ泥棒!!」


 涼っちはそう叫びながら、壁にピッケルを振り下ろした。



 ――その瞬間、何かが爆発したのではないかと思うくらいの轟音がダンジョン内に鳴り響いた。



「――――けほっけほっ、2人とも大丈夫……?」


 砂埃が酷くて目を開けられない。


「大丈夫、です……」


「私もなんとか……」


 みんな無事だということが分かって私は一安心した。




 それから少しして、砂埃が収まってきたので、私は目を開けた。


「涼っちの攻撃やば…………」


 さっきまで目の前にあった壁に人が通れそうなくらいの穴が空いていて、その先には真っ暗でだだっ広い空間が広がっている。


「遠くの方が少し光ってませんか?」


 いや、私には暗くて何も見えないんだけど……?


「とりあえず入ってみようよ! 何かありそうな予感!」


「やめとこうよ……壁の中にある空間とか嫌な予感しかしないんだけど……」


「大丈夫だって! 早く行くよ!」


 私は涼っちに手を掴まれ、無理やり連れてかれた。

【氷結の剣】さん久しぶりに出番来たと思ったら壊されて可哀想。

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