38話 目指せクエストクリア1
翌日、私たち3人は昨日と同じように骨のダンジョンに向かっていた。
琴奈の退院が決まったからと言って今の私たちの生活が変わるわけではない。
ダンジョンに行って、レベルを上げて、私の隠密の解除とことりさんと琴奈の呪いの解呪を目指すだけだ。
でも琴奈が退院してからは琴奈中心の生活になりそうだけどね!
琴奈のためにもおねーちゃん頑張ちゃうよ!
それはそれとして、今日はレベル上げ以外にも目的がある。
その目的というのはまだクリアしていないダンジョンクエストのクリアだ。
私たちが今の時点でクリアしているクエストはパーティでクリアするのとスケルトンを規定数討伐の2つだけで、残っているクエストはあと3つ。
3つは今のところ発見されているクエストであって、まだ発見されていないクエストももちろんある。
私はめんどくさいし、嘘とか言われるから探さないけどね。
それで、残り3つのクエストの中で今日クリアしたいのは2つあって、1つ目がダンジョンのクリア時間のクエスト。
スライムダンジョンと同じ30分以内かと思いきや、1時間以内だった。
ダンジョンのランクが1つ上がる毎に15分増加とかそんな感じなのかな?
このクエストは簡単にクリアできそう。
そして、2つ目がノーマルモンスターを全種類討伐するクエスト。
このクエストは前にゴブリンダンジョンでクリアしたやつだよ。
骨のダンジョンに出現ノーマルモンスターはグール、スケルトン、スケルトンホース、ゴールデンスケルトン、リッチの5種類。
グールは地面から出てくるやつのことで、昨日は鑑定してなかったから正式な名前を知らなかったからゾンビって言ったてのさ。
あと、ボスのスケルトンジェネラルはノーマルモンスターには含まれないらしい。
こっちのクエストはかなり時間がかかりそう。
その原因はリッチだ。
すべてはこいつのせい。
どうしてリッチのせいかと言うと、リッチはモンスタートラップでしか出現しないとかいうタチの悪い性質を持っているからだ。
やっぱり真のボスはお前だろ! って言いたくなる。
まあスキル的にモンスタートラップの時にしか出番が無さそうだから仕方がない気もする。
モンスタートラップは毎回ダンジョンのどこかに1つだけ設置されているらしい。
感知系のスキルを持った人が調べて分かったんだって。
誰か知らないけど、ありがとうとだけ言っておこう。
そんな話をしているうちにダンジョンに着いた。
「とーちゃく!」
「昨日ぶりだねー!」
「今日も人が少ないですね」
朝の6時30分だからそりゃそうだよ。
「2人ともポーションの準備はいい?」
「私はいいよー」
「私もです」
「それじゃあいくよー! せーのっ!」
私たちは3人同時に【スタミナのポーション(大)】を飲んだ。
口の中に広がる酷い味。
でも吐いたら効果が出ないのでお茶で無理やり流し込む。
「私も死ぬかと思った……」
「うっ………………吐きそうです………」
不味いポーションを初めて飲んだ2人は顔色を悪くしている。
けど、私はそんなこと無視して2人の手を掴んでダンジョンの入口まで引っ張って行った。
ポーションの効果が15分で切れちゃうからね。
「待ってほかりん………………」
「口の中が…………」
2人ともそう言って進もうとしない。
こうなったら最終手段だ。
「アイスあげるから早く行くよ!」
アイスをあげると2人とも進み始めた。
そういう機械かなんかなのかな…………
ダンジョンに入った私たちはポーションが切れるまでひたすら走った。
走って走って走りまくって、ポーションが切れる前に7階層までこれた。
3人で手を繋いで走るのはやっぱり走りにくかったよ。
残り時間は45分。
残り階層は3階層。10階層はボスだから実質2階層だけ。
ここまで来たらあとは歩いてでも余裕で間に合うけど、体力があるうちはできるだけ走って進んだ。
☆
『ダンジョンクリア報酬:【治癒ポーション(小)】』
『ダンジョンクエストのクリアを確認』
『制限時間クリア 報酬:【クリスタルイヤリング】』
『1分後、ダンジョン入口に転移します』
出てきた宝箱を開けると葉っぱの形をした透明のイヤリングが6個入っていた。
どうして葉っぱなのかは分からないけど、結構かわいい。
「間に合ってよかったよ」
「今は7時15分なので、かかった時間は45分くらいですね」
「あと15分も余ってるんだったらあんなに走る意味なかったじゃんかー!」
涼っちは少し怒っていたけど【クリスタルイヤリング】をあげたらすぐに機嫌を直した。
涼っちはやっぱちょろい。
ダンジョンから出たあと、【クリスタルイヤリング】の効果を確認してみた。
「スピードが少し上がるのか……」
「ほかりんちょっと走ってみたら?」
「私が走っても私しか分からないからことりさんにまかせた!」
「わ、私ですか? 分かりました」
一瞬驚いたものの、ことりさんは嫌な顔せず走ってくれた。
涼っちとは大違いだ。
イヤリングを外した時と付けた時の両方で走ってもらったけど、差は歴然だった。
これなら100m走で7秒台くらいは余裕で出せそう。
「呪いで身体能力も上がってますし、あんまり参考にはならないと思いますよ……」
「そういえば呪いのことすっかり忘れてたよ」
私がそう言うとなぜかことりさんは喜んでいた。
ことりさんはたまによく分からない時があるから、たぶんそれだと思う。
「次は全種類討伐だね! 2人とも気合い入れていくよっ!」
「「おー!」」
ピアスだと穴開けないといけないからね。




