12話 私はツンデレなんかじゃない!
目が覚めた時には既に日は沈み、外は暗くなっていた。
「今何時……」
机の上に置いてある目覚まし時計を確認すると9時を過ぎていた。
私が魔法を試し始めたのが3時くらいだったから6時間も寝ちゃってたことになる。
かなりの時間を無駄にしてしまったけど、そのおかげで体力も回復したから良しとしよう。
試しにジャンプしてみたけど問題なくできた。
これからも魔法の使いすぎには注意しないとだね。
それはそうと、お腹が空いた。
とりあえずリビングに行こう。
ことりさんが作ってくれてる可能性もあるもんね!
またことりさんの料理が食べられるかもと少しワクワクしながらリビングに向かうとテーブルの上には通話中のスマホが置いてあった。
それに涼っちもいた。
不法侵入で通報でもしようかな。
でも、ことりさんが入れたから不法侵入にはならないか。
そんな冗談はさておき、早くご飯を食べよう。
先に涼っちを驚かしてからだけどね。
私は椅子に座ってスマホを触っている涼っちの後ろに近づき「涼っちおはよ!」と言いながら肩をポンッと叩く。
「ひゃっ!!?」
「なかなかいいリアクション。72点!」
「点数つけるなら100点にしてよ!」
涼っちは不服そうな顔をした。
「それなら椅子から転げ落ちるくらいはしないと」
「だったら82点で我慢しますぅ……」
「よろしい! それより何か食べ物ない? 私お腹空いたよ」
「私が持ってきたそうめんならあるけど食べる?」
「食べる!」
けど、そうめんの時期ってもう少し前な気がする。
まあ私そうめん好きだからいいけどね。
「なら私が茹でてきますね! 少し待っていてください」
「ありがとことりさん! 涼っちの分は涼っちに茹でさせたらいいよ!」
「ほかりんうるさい!」
ごめんね! と心の中で言っておこう。
「今さらだけど、どうして涼っちが私の家にいるの? そうめん持っきただけじゃないよね?」
「泊まりに来ただけだよ! そうめんはそのついで」
「お帰りください」
泊まるな帰れ!
「ちゃんと荷物も持ってきてるから安心してね!」
そういう問題じゃない!
「人の家に住み着こうとしないでよ!」
「いいじゃん別に減るもんじゃないし。それにママにほかりんが寂しそうにしてたって言ったら「泊まってあげなさい」って言われたし」
私寂しいなんて一言も言ってないよ!?
適当なことお母さんに言わないでよ!
「ことりさんだけで十分間に合ってます! お帰りください!」
「ほかりんはツンデレさんだね〜♪」
「つ、ツンデレなんかじゃないから!!」
「でもことりんが言ってたよ。「ことねさん涼香さんのことばっかり話してますよ」って」
ことりさん涼っちになんでそんなこと言っちゃったの!?
これだったら私がツンデレってことになっちゃうじゃんか!
「もう好きにしていいよ……神は死んだよ……」
「ほかりんが壊れた……」
このタイミングでことりさんが戻ってきた。
「そうめんできましたよー!」
「ことりさん……あとでちょっといいかな?」
絶対に許さないから!
ことりさんのせいで私がツンデレに…………
「私のいない間に何かあったんですか……?」
「ううん、なんでもないよ。ほかりん今壊れてるからほっといていいよ。そんなことより早くそうめん食べようよ」
「分かりました……? ことねさんも食べて落ち着きましょう!」
「こうなったらやけ食いだ!」
私はそう言ってそうめんを箸で掴めるだけ掴んで一気にすすった。
味がしない……
「おつゆ使わないんですか……?」
どうりで味がしないと思ったよ。
「だからほっといていいよって。それじゃ私もいただきまぁ…………」
「もーらいっ!」
涼っちが食べようとした直前につゆを奪ってやった。
「私のつゆ返せーーーー!!!!」
「やだ! ツンデレって言ってきたお返しだよ!」
1週間はネチネチ言ってやる!
「ほんとのこと言っただけじゃん!」
「ほんとのことでも言っていいことと悪いことがあるよ!」
「その言い方だとツンデレって認めてることになるよ?」
「あっ、ちがっ、違うからぁぁぁ!!!」
「そうだね〜♪」
「うが〜〜!!!」
ことりさん笑ってないで何とかしてよ!!
私もう知らないから!!
「ことねさん、少し落ち着いてください。そうめんが喉に詰まりますよ!」
「ことりんの言う通り。少し落ち着きなよ〜」
「もうほっといてよーーーーーーー!!」




