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4話 影操作の色々

 それから、私たちは順調に攻略を進めていた。


 涼っちのレベルは7まで上がり、影操作もかなり上達している。

 最初は拘束しかできなかったけど、今では影を剣の形にして、それでゴブリンを倒したりもできるようになっている。


 正直言ってものすごくかっこいい!

 私のスキルと交換とかできたりしないかな…………なんてね!


 他にも、操作できる距離は10mくらいまでだったり、レベルに比例して影の攻撃力が上がったりすることが分かった。

 まだ色々ありそうだけど、今のところはこんな感じだよ。






 ★






「なんだかふらふらするぅ………………」


 5階層に到着したと同時に涼っちがそんなことを言って、ことりさんの方に倒れ込んだ。


「きゃっ!? だ、大丈夫ですか!?」


「ちょっと……あたま………ぼーっと……………………」


 涼っちの顔色が青白くなっていて、かなりしんどそうだ。

 スキルの効果だったりして?


「あの、ポーション飲みますか?」


 涼っちは目をつぶったまま無言で頷いた。


「ことねさん私の鞄からポーションを取り出してもらってもいいですか……」


「ちょっと待ってね!」


 ことりさんは涼っちを支えていて両手が塞がっているから、私が代わりにポーションを取り出してそのまま涼っちに飲ませてあげた。


「たぶんこれで大丈夫だと思うけど、ことりさんはしばらく涼っちの様子を見てて! 私はゴブリンが来ないように周りを見張っておくから!」


「分かりました! 涼花さんは私に任せてください!」




 しばらく経って涼っちの顔色がだいぶ良くなってきた。


「大丈夫ですか?」


「あはは、2人ともごめんね。ちょっとスキル使いすぎちゃったみたい……」


 涼っちが言うにはスキルを使いすぎたせいで倒れたらしく、貧血のような感じだったらしい。

 まあ何はともあれ涼っちが無事でよかったよ。


「もう歩けそうですか?」


「まだちょっとふらふらするから歩けそうにはないや……ごめんねことりん」


「困ったときはお互い様です! 謝らなくていいですよ!」




 それから10分くらい待ってみたけど、涼っちはまだふらふらしていて歩けそうにない。


「私が涼花さんをおんぶして進むっていうのはどうでしょう?」


「いや、それはちょっと恥ずかしいから他の方法…………やっぱりお願いしよう、かな……」


「私の命かえても涼花さんは守ります!」


 なんか最近同じようなセリフを聞いたような気がする……




 それから少し歩くと前の曲がり角からゴブリンシャーマンが歩いてきた。


「ゴブリンシャーマンが前から3体来てるからことりさんは後ろに下がっておいてね!」


「涼花さんは軽いのでおんぶしていても戦えます!」


「それだと涼っちの体に負担がかかっちゃうよ!」


「そ、そうでした……」


 そんな感じの会話をしながら私はゴブリンシャーマンたちに近づく。


 私が近づいてくることに気づいていないゴブリンシャーマンたちはことりさんたちの方に向けて「ファイヤーボール」を撃つ準備を始めた。


「そんなことさせないよ?」


 私はすぐにゴブリンシャーマンたちの杖を叩き落として「ファイヤーボール」をキャンセルし、さらに追撃を加えていく。




「ふー、木刀だとやっぱり倒すのに時間がかかっちゃうよ……」


 私は木刀を【アイテムポーチ】に一旦仕舞い、両手で魔石を回収する。

 1個だったら片手ですぐ拾えるけど、3個だったらこっちの方が少しで早い。

 ほとんど誤差だけどね。




 そこからも順調に進んでいき、30分くらいでボス部屋に到着した。

 涼っちはいつの間にかことりさんの背中で寝ていた。

 起こそうとしたけど、ことりさんにもう少し寝かせてあげてくださいと言われたから起こさないでおいた。

 早く起こしたくせに自分は疲れて寝ているなんて許せないよ!

 家に帰ったら文句を言ってやる!




 私はボス部屋に入ってからすぐにゴブリンナイトに突っ込んでそのまま木刀で叩きまくった。

 鎧が硬いせいで、隙間を狙わないといけないから倒しにくかったけど、レベル差のおかげでなんとかなった。

 レベルの力は偉大だよ。




 その後、報酬を貰った私たちはダンジョンから出てすぐ家に帰った。

 1周しかしていないけど、レベルを上げたい人が体調を崩してしまったからしょうがない。

 涼っちが元気になったらまた来よう。寝てたことは許さないけどね。

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