#その後「遥か彼方」01
『マスター、微弱ですが反応がありました』
『何!じゃあ本当に違う次元の世界ではなく遥か遠い銀河に地球があるというのだな。異世界が異次元ということはないって事だな』
『了。送還魔法陣の解析結果からもわかった通りです』
『そうすると400億光年先に地球か』
『了。魔導観測装置による星の配置からそれくらいだと思われます』
『魔法陣の方はどうだ?』
『完成していますが消費魔力が現状では行きで殆ど使い果たします。聖教国の召喚が生贄を必要としたのは必要魔力が足りなかったからだと思われます』
『まぁその辺は向こうに行けばゲートで何とかなると思うんだ』
『了。その方向で準備を始めます。現在での出発可能日は二日後です』
『分かった。今回も初めは俺と魔導ドロイド、魔導アンドロイドで行く。二日後の午後1時に出発しよう』
『了』
空中に浮かぶのはエンペラーホエール。その大きさはロイヤルホエールの10倍の船体を持つ。
「それでは天の川銀河に向けて魔法陣による空間転移を行う」すると海面に巨大な魔法陣が展開される。
『了。魔法陣を展開。中心部へエンペラーホエールを移動させます。完了しました。魔法陣へ空間転移可能水域まで魔力を照射。空間転移実行します』
「空間転移!」
巨大な船体を誇るエンペラーホエール全体を光の柱が飲み込んでその姿を消していく。
『成功ですマスター。現在は火星軌道上です』
「では地球に向けて前進」
『地球に向けて前進します。・・・マスター、【アーロス】軌道上宇宙ステーションと魔導通信確立しました』
『1時間ほど進んだ地点にゲートを設置。【アーロス】とのゲート通過実験を行う』
『了』
『エンペラーホエール予定ポイントに到達。停止します。ゲート展開開始連結します』
『ゲート連結展開完了。ゲート開きます。宇宙ステーションを経由して【トウト】上空でゲート開きます。ゲート準備完了。【トウト】側よりダミーをゲートに侵入させます』
『侵入開始しました』
連結展開されたゲートからダミー物資がニュルっと出てくる。
『ゲートによる転送成功しました』
「よくやった。念の為にこちら側からもダミーを送ってみてくれ」
『了』
『マスター、【トウト】側へのダミーの通過確認できました』
「了解だ。2日間はこの宙域で待機。ゲートで物資を転送。ここにゲートステーションを作成する」
『了。ゲートステーション作成開始します』
「頼んだ」
二日後、
『マスター、魔力30%まで回復しました。地球へと前進可能です』
「分かった。地球へと進んでくれ」
『了。進路地球。移動開始します』
ハワイ州マウナケア天文台群 すばる望遠鏡を有する国立天文台、
「所長、これを見てください。ここ6時間で30分置きの観測データです。火星付近から高速で地球へと向かう物体が観測されました。何度も計算しましたが地球へ一直線で進んでいます。奇妙なことに途中何度か方向修正しています」
「間違いではないのか?」
「はい、それは何度も確認しました」
「どれほどの大きさだ?」
「全長は5㎞を越えています」
「他の天文台にも確認してくれ。日本にデータを送り再度確認する」
「分かりました」と部屋を出ていく。
数分後、
「所長!他の天文台ともデータ確認しました。他の天文台でも捉えています。データに間違いありません」
「分かった。まずは日本に連絡して対応を協議する」
アメリカ国防総省ペンタゴン、
「この情報は確かなのか?」
「世界中の複数の観測所からの観測結果です」
「分かった。大統領に報告して協議する」
日本 東京某市の私立高校3年教室
「天音。ネットニュース見たか?」
「高人か、何のニュースだ?」
「何か地球に向かって未確認の物体が近づいてきているらしいぞ」
「見てないな。隕石か?衝突でもするのか?」
「このニュースだよ」とスマホを見せる。
「ホントなのかな?隕石ではないとかUFOか?」
「宇宙人と初コンタクトか胸熱だな」
「ハハハ、俺達には関係ないよ。国が何とかするだろう?」
「まっ、そうだな」
「祐希、おはよう」
「おはよう、玲奈」
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