#52
8月になると【8領連合国】の魔導化が進み、何とか9月になる前には導入が完了した。それに伴いタイト商会も8領全てに店舗は小さいが出店を済ませた。今後は様子を見て拡張していく。
タイト商会は10月から王国全領に規模は大小あるが出店する。9月はそのための準備期間となっている。
王国では8月中に全領の魔導化導入が進み国民ほぼ全員に腕輪が行き渡った。これにより国民以外の侵入してきた帝国や聖教国のスパイが侵入し辛くなり王国・【8領連合国】内での活動ができなくなりつつあった。
9月に入り帝国の東西両陣営は激しくぶつかりかなりの死傷者を出した。これを受けて突然聖教国が東帝国と同盟を結び西帝国を東と西から挟撃、攻め始めた。
「聖教国は何を考えておる。帝国東西ともに争わせて疲弊させるのが常道だろうに。東帝国に加担して何になるというのだ」
「陛下、私もそう思いますがもしかしたら、この王国と【8領連合国】の発展ぶりやステータスのことで求心力を失いつつあるのを何とかしようとしているのかもしれません」
「ふむ、そうか。【ノルトキオ】の神託を受ける者の件もあるしな。【ノルトキオ】と【8領連合国】と密に連絡を取り対応を協議しなくてはな。宰相頼んだぞ」
「はっ、承りました」
今日は【トウト】の軍事演習場で訓練の見学をしている。今回は魔導歩兵同士の模擬戦闘訓練だ。
模擬戦用の魔導セイバーと魔法攻撃を使い自動で着弾判定して、破損箇所は可動できなくなり破損判定がある程度重なると撃破判定される。
向かって右に薄いグレーにドクロペイントの魔導兵装を先頭に5機、左には黒い機体にシャークティースペイントを先頭にした5機が待機している。
プーンと音がなると同時に両陣営先頭3機がスラスター全開にして突っ込む残った2機が共に左右に展開しつつ模擬魔法弾を連射して弾幕を張る。
両先頭3機は回避行動を取りつつ横に広がりながら模擬魔法弾を連射。お互いが展開する結界が破壊判定されて機体に着弾するも先頭両2機は魔導セイバーで模擬魔法弾を切って無傷。
お互い1機の撃破判定されてここまでは互角。
中央付近に差し掛かると魔導セイバーで切り結ぶ。時間が経つと最後に先頭にいた2機のみとなりお互い引かずにスラスターでアクロバットなマニューバーで機動。
ブンブンと魔導セイバーを振る音とスラスター音だけが演習場に響くが最後は時間切れで引き分け。
プシュウと前面ハッチを開けてニカッと楽しそうに笑う2人。そう最後まで残っていたグレーの機体がロキ、黒い機体がガロ。
他の機体も制限が解けて動き出して中央に集まる。何か2、3言喋ると解散。
何故かロキとガロの機体がこちらにくる。
「おう大将!」「大将!」と煩い。
「おう」とだけ答えておく。
「なぁ大将。モノは相談だがもうちっとパワーと機動性をあげれないか?」
「そうだよ大将!そうすっと俺っちの戦闘力が爆上げなんだが。ガハハ」
「もう少しか、分かった考えておくよ」
「悪いな大将!」「サンキュー大将!」とガハハと演習場を出ていく。
さて次は何処いくか?うーん、魔導工学研究所にでもいくかな?
と歩いて研究所施設へと入って行く。さらーと各ラボを見学しながら各研究の進捗状況を確認していく。
最後の部屋に入ろうとドアを開けると、
「ナビ様、これでよろしいでしょうか?」だの
「ナビ様、確認お願いします」だのの会話が聞こえてくる。
うん?と奥にいくと・・・・・・・・
綾○さん?○波さん?レイさん?
白衣を着て両袖を捲った綾○レイさんがいます。こちらに気づいたレイさんがこちらを向きニコッと笑顔。それを見て回れ右して帰る。
俺は何も見なかった。見なかった。見なかったよ。何かあった?ないよね?気のせいだよね?そう、そうだよ。気・の・せ・い・だ。
牛丼食べて帰ろう。そうしよう。




