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35話 俺たちの戦いはこれからだ

という経緯でレナ=ローランが仲間になりました。


「・・・サブヒロインの導入に12,000字割いちゃったよこいつ」とペレス氏。

「メインヒロインより厚遇じゃん」こちらはグリタ女史のぼやきです。


さて、合流したばかりの私は物語の進捗がさっぱりわかりません。

まずは現在地を確認するところから始めましょう。


「あらすじを読みましたが、いまどこあたりまで回収されましたか?」


追放されて出会ってあとはざまあ最強無双最強無双無双ぐらいでしょうか。


「追放はされた。懲戒解雇処分だから退職金なし」

「運命の出会い・・・あれが?まあ何だって運命といえばそっか」

「ざまあはありました!業者の連絡先がわからなくて困ってました!」

「最強無双はやってるんだかいないんだかよくわかんね」


想像以上のクソ展開でした。偉大なるなろう小説を何だと思っているのでしょうかまったくけしからんです。

私は手をぱんぱんと叩いて整列を促しました。


「このままではタイトルもあらすじも回収されないまま完結してしまいます」

「それもありでは?」

「なし」


即却下します。そして台本を渡します。即興で書いたものですけども。


「このとおりに進めます。いいですね?」

「はーい」


ペレス氏ほか3名。いいお返事でした。


+  +  +  +  +


そんなわけで、あるところに何たらギルドというのがありました。

資材の搬送業務に携わるペレス君は実は世界最強無双俺TUEEEなのですが、真の力を知らない同僚に追放されました。

懲戒解雇処分ではなかったので退職金が出ました。微々たるものですが。


「新人でも退職金って出るん?」

「出ます。毎月職能に応じてポイント加算しています。ちなみに管理職級の職能に昇格すると残業代が出なくてお給料の逆転現象が起きることありますけど、退職金のポイントも考慮するとたいていの企業では残業代つかなくても昇格した方がお得です」


ペレス君はときどき荷物を自転車で運んでいました。

このため大腿四頭筋と腸腰筋と臀筋群と下腿三頭筋が鍛えられていました。


大腿四頭筋と腸腰筋と臀筋群と下腿三頭筋が鍛えられたことで、大腿四頭筋と腸腰筋と臀筋群と下腿三頭筋を使う必殺スキル「エレクチオン・ゴイスー・マッスル」が使えるようになっていました。

つまり世界最強で無双で俺TUEEEでした。


「他の自転車乗りは・・・」

「この世界には自転車はありますが乗り方を知っている人はペレス氏だけなのです。いいですね?」

「あ、はい」


あと火の起こし方と塩の存在と植物が育つことも現地民は知りませんでした。

ペレス君がこれらを教えると「神だ!奇跡だ!」と賞賛されました。


「それまでどうやって生活してきたんですか」

「世界は2分前に出来たんです。それまでも何もありません」


それから何でしたっけ・・・そうそう、ざまあです。

超スーパーすごいペレス君が抜けたのでギルドは崩壊しました。ざまあ。

退職金は出ませんでした。ざまあ。ざまあ。


「こんなもんです?」と私。

「あとわたしらとの出会いのシーン」こちらはドリタ女史。


「もういいんじゃないですか5話のあれで。あとは『きゃあ!かっこいい!』とか言っとけばいけますって」

「きゃあ。かっこいい」×3


はい、というわけでタイトルあらすじ全部回収しました。

最強ギルドから追放された荷物持ちの成り上がり~最強の兵站能力で無双~はここまでです。


「では最後にペレス氏、〆の挨拶をお願いします」

「俺たちの戦いはこれからだ!」

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