過去を振り切れ
俺は、学校が終わると、家に帰り、直ぐにスマホを手に取り、YouTubeを見て、いつの間にか寝ている。そんな自堕落な生活を送っている。好きな人もいる。けど、こんな生活をしているのは自分が嫌いで、何より弱いからだ。精神も肉体も弱く、直ぐに諦める。好きな人と言っても、元カノだ。名前は田中 春夏。明るくて、元気な子だ。それをいつまでも引きずり、毎日布団に入ってその人のことを考える。その人と俺は3ヶ月ほど前に付き合い始めた。1ヶ月で振られ、1度は諦めたが、思い出す度に辛く、もう一度振り向いてもらうと決心した。最低でも高校卒業までの2年半は、努力すると決めた。しかし、そんな目標が果たせるはずもなく、2ヶ月した今、春夏は諦めて、幼なじみで1番と言えるほど仲の良かった里穂に目がいっていた。中学以来の里穂とのLINEだ。俺は、
「久しぶり!元気にしてる?笑」
なんていう、ありきたりなメッセージを送った。
「うん」
少し冷たい返事が返ってきた。でも俺は凄く仲もよかったし、昔は里穂からずっとLINEだってしてきていたので、別に俺達の仲が変わった訳では無いと思っていた。俺は
「そか。高校楽しい?」
というなんの意味もないことを聞いた。俺は冷たい反応に大して、とても気になっていた。里穂は俺の事どう思っているのか。それを聞きたいのに、久しぶりで調子が狂ってし待っているのか、恥ずかしくて聞けなかった。
「うん」
また冷たい返事が返ってきた。俺は少し悲しくなった。今までずっと一緒だった人に嫌われたのかと思うと、とても怖くなった。
俺は勇気をふりしぼり、どう思われているのか聞いた。
「俺の事どう思ってる?笑」
あまりにも気持ち悪い。急にそんな事言われても彼女も返す言葉がないだろう。でも、俺はそんなことは考えられなかった。 そこから3日ほどたって
「知り合い」
俺は、崖から突き放されたような気分だった。