初陣
次の日学校は休みで僕は家で携帯とにらめっこをしていた。
「このアプリ、よくわからないボタンが多いんだよな…」
そう言いながら僕は左上のボタンを押してみた。すると、全身が一瞬にして真っ黒のライダースーツへと早替わりした。
「えええっ!?なんだこれ!かっこいいけど笑 そうだ!あいつらに教えてやろう」
そう言ってアプリを閉じようとするが画面が動かない。やがて画面は一瞬にして変わった。『BATTLE!!』という文字が書かれていた。は?と思いながらもあのミッ○ーが言っていた奪い合いが始まってしまったのだと考え、すぐに家を出て近くの廃工場へと走って行った。
僕の能力は武器なしで勝てることはないと思いなにかあるかもしれない廃工場に身を潜めた。同じ青チームが近くにいないか確認すると、誰かがこちらに向かってきていた。ふと安心をしかけた途端、廃工場の入り口が爆発のように破壊され誰かがこっちに迫ってきている。少し顔をのぞかせ姿を確認するといかにもプロレスとかしていそうなマッチョの男がそこにいた。僕はポイントを消費して周りを見渡し戦いに勝つための手段を考えた。
「出てこいよくそガキィィィ!お前BHαのプレイヤーだろ!おれは次で能力が増えんだよ!待ちわびていたぜこの時を…はやく出てこいやーー」
「いきなりだけど能力使ってみるか…」
分析できたのは相手が目の前で能力を披露してくれたからだ。相手は手に触れたものを爆発させる能力を持っている。それともう1つ相手はあと1人でレベル50になれると言っていた。ということは、能力は1つしかまだないということ。ここまでヒントがあったから考えられたが何もなかったら僕は勝てていなかったかもしれない。そんなことを思いつつ僕は相手の目の前に姿を現した。
「おおっ、姿を現したか笑 バカが笑まあいい。よかったな人に覚えてもらえる死に方で!お前を殺したらおれは能力が増える。ありがとよ新人で笑 記念に名前を教えてやる。あの有名なプロレスラー和田 大地だ。」
要(バカはどっちだよ。何もかも教えて、おまけにさっきから能力をずっと使っている。ポイントが消費されていることを忘れているのか?あと…お前知らねーよ…)
「僕の能力はそういうのじゃないんだ…羨ましいよ…でも!負ける気はしないから笑」
ここで僕は相手に挑発をした、プロレスラーならこんなことですぐに乗るだろうと思ったからだ。和田は思った通りに走ってこちらに向かってきた。
「なめてんじゃねーぞくそガキィィィィ」
が、僕の目の前には釣り糸を張り巡らせている。漫画で描かれたように和田はおれの目の前で倒れた。それと同時に両サイドにあったガソリン入りのドラム缶が倒れた。
「うわっ、なんだよこれおいガキ!どけろぉぉ!」
「なんでしょうね笑僕少し離れますね、危ないんで…これなーんだ!」
僕は和田に向かって石ころを投げた、和田はそれを自分の能力で石ころを爆発させた。重ねてガソリンに爆発が引火して大爆破。僕も吹っ飛ばされたが怪我はなかった。携帯に目を通すと
『WIN!!1800P獲得!!』と書かれていた。
「そうか、こうやってポイントを獲得していくのか…そうだ相手の様子も見ておこう」
だが、そこには和田の姿はなくあの時と同じ穴だけがあった。だろうなと感じ僕は帰ろうとした時、1人の女の子が現れた。