第1話〜携帯アプリに潜む悪魔のゲーム〜
渋谷のスクランブル交差点の真ん中でぽっかり穴があいたというニュースがあった。
僕は寝坊して急いでいたためそんなニュースをゆっくり見る暇もなかった。制服に着替えダッシュで外に出て行く。
チャイムギリギリで正門につくと、あの角刈りの体育教師、鬼の斎藤が立っていた。
「また遅刻か!遅刻はこれで何回目だ!」
「ごめんて先生笑 竹刀で叩くのだけはやめて笑」(まさに鬼に金棒だな…)
そんな金棒をもった鬼から逃げながら教室に入り席に着いた。
隣の席の仲のいい友達 生田が僕を呼んだ。
「なあなあ朝のニュースみたかよ」
「なにかあったのか」と聞きながら首を振る。
「あのスクランブル交差点の穴だよ!知らないのかよ!ネットでも話題だぜ、ほら見ろよTmitterでもトレンド入りしてるぜ」
そう言いながらそのニュースの写真を見せてきた。びっくりはしたが、その時は関心はなくそっけなく相槌を打って受け流していた。
昼休みになりいつものように屋上で生田と橋本と昼飯を食べていた。すると、屋上の端っこで女の生徒が立っていた。
「危ない!!」
声をかけると同時に彼女は首から上だけが180°回転して笑顔で落ちていった。すぐにその下を見に行くと、彼女は居なくなって穴だけがあいていた。
生田は叫び言った。
「嘘だろ…あれが穴の正体かよ…」