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蝉(ただし愛玩動物の代用品)

作者: 茶月奏夜香

すいません、15分クオリティです。

私は、今学校の寮の自室にいる。扇風機が私の黒髪をなでるが、汗は一向にひく気がしない。外では蝉が鳴いている。


寝室で何をしているかというと専らPCだ。周りにはコンビニで買った食糧が散らかっている。


私はPCが好きだ。それなのに今、すごく不快だ。


不快不快不快不快不快。

第一に、

「なぜクーラ壊れたの!?」

第二に、

「蝉はどうしてあんなに鳴くの!?」

第三に。

「いい加減ここから出せやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


              *


全ては私のせい?自業自得?

傍観者から見たらそうかもしれない。けど、私は今主観だ。だから言わせて貰う。

「全てアイツが悪い!以上!」

もちろん何の罪もない人に罪を擦り付けたりはしない。少しは悪いから全責任をあいつに押し付けるのだ。思い出しただけでもイライラするので叫ぶ。

「誰が……誰が誕生日プレゼントと称して箱いっぱいの蝉プレゼントするんだよッ!」

いや、フラグはあったから気づかなかった自分も悪いのかもしれないが。

でも、誰が数少ない女友達に、『ちょっと登校拒否気味でしんどいから生活のよりどころとなる感じの小動物が欲しい。何かいたら学校行けるかもしれない』って言われて蝉贈るか? というか、高校生にそんな財産がないことくらいわかってるから冗談だったのに。もともとちっちゃいいやがらせが好きなやつだったが蝉はやりすぎだ、蝉は。


開けたら、蝉がでてきた。

約100匹くらい、一気にあふれでた。

急いで窓を開けて目をつぶって無我夢中に箱から蝉を振り落としたら、窓からどんどんでていった。

そして最後に残ったメッセージカードには、

『全部違う種類だよ。気づいてくれた?』

気づくかバーカ!


……と、第二の理由を説明した。なぜ2から?という質問に答えるなれば、1はただひたすらに「埃が詰まってるのしっときながら春の間放置してたら壊れてた」からだ。なんの面白みもない。

第三の理由に移ろう。なぜ出れないのか?それはもう愚問に近いだろう。


「蝉が窓に張り付いてるから出れねーーーー!」

いや、ドアは? とツッコミを入れた貴方は正常です。

しかし、ドアは鍵が壊れて開かない。





いや、わかってるんだ。鍵が壊れてるのは重々承知で、修理しないとまずいのも知ってる。でも、誰があの厳しそうな寮監と好き好んで喋るか?だいたい男女共通スペースなんていこうものならクラスメートたちにあうに違いないし。クラスの子は男の子を奪い合ってドロドロしてるから苦手だ。


つまりは、

『完全密室』である。


「うぅーうぅぅぅぅぅー」

ベッドにダイブしてゴロゴロと転がる。友達なんて数人だから携帯も持っていない。PCから送ることも可能ではあるのだが、メアドがわからない。

食事には困っていないし、私の通うのは利潤な私立だからユニットバスがついていて何も困っていない。けど、そろそろ限界だ。クーラーがないと私は生きていけない。

畜生樹いつきなんて死んじゃええええええええええ!」



どうやら眠っていたらしい。気づいたら朝が来ていた。

「あぁ~無意味な生活七日目だぁ~……」

伸びをして、ふと窓を見る。


いない!?


「蝉消えたぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ!?」

奇声をあげて窓に近寄る。いない。近くの木ではまだ鳴いているみたいだが、窓にはいない。

「っしゃああああああああああああああ!出れる!出れるよママン!」


密室でずっとPCをして暮らすことが私の夢だったが、今回のことがトラウマでそんな夢は消えた。そして、学校にも一応行けるようになった。


結果だけ見ればハッピーエンドである。

作者です。8月っすね!いえす!書きたかったので書きました。15分で。文化祭準備の合間をぬって!がんばったです!いえす!

いえす!にハマりだした今日この頃。

では親フラにつき、短めで!

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― 新着の感想 ―
[一言] クーラーないと辛いですよね、僕の部屋は西日が当たるからよくわかります。 蝉が100匹近くも…… 1匹でもむかつくのに、想像しただけで萎えてきますよ。
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