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『勇者七ヶ条』について

掲載日:2026/07/15

挿絵(By みてみん)

記念すべき(?)3作品目のエッセイ。

1.強さを維持するレベル上げ

1.恐怖に打ち勝つあふれる勇気

1.人をいたわる優しい心

1.互いを支える大事な仲間

1.強さに溺れぬ謙虚な心

1.天地に轟く必殺技

1.世界に一つの伝説の武器


 これは、僕ことジョニー杉本がファンタジー作品に登場するいわゆる『勇者キャラ』が最低限守っておくべき………と、思っている要素をまとめた『勇者七ヶ条』だ。

 いわばミステリー作品における『ノックスの十戒』とか『ヴァン・ダインの二十則』のファンタジー版みたいな物だと考えてもらえれば良い。


 『勇者』とは、『ファンタジー作品における花形的存在』であり『なくてはならないヒーロー』だと僕は思っている。

 だが…………2010年代を過ぎて以降は『追放もの』とか『復讐もの』だとかの流行によりこの七ヶ条を守らない、いわゆる『悪徳勇者』が小説家になろう作品を初め、アニメ・ラノベ・マンガ等であふれかえっている………実に嘆かわしい事だ。


 なので、今日はこの勇者七ヶ条を皆さんに知ってもらい、『本物の勇者』とはどういう存在だったのか?を思い出して欲しいと思う。



1.強さを維持するレベル上げ


 ドラクエやFF等のRPGを一度でもプレイした事がある人にはお馴染みかもしれないが、RPGの主人公=プレイヤーの分身は最初から『最強無敵』な存在である事はほとんど無い。

 最初は住んでいる町や村の周辺に現れるスライムとかゴブリン等の比較的弱い部類のモンスターにも苦戦するような弱さだが、何度も何度もモンスターとの戦闘を繰り返していく事でいつしかオーガやドラゴンといったボス級のモンスター、そしてラスボスである魔王すら倒せる程の強さに到達する…………これこそRPGの、そしてファンタジーの醍醐味だろう。

 最初は木の棒やこん棒で雑魚と戦っていた主人公が戦いの末に魔王を打ち倒す………これはファンタジー作品に限らず、『ドラゴンボール』や『NARUTO』といったバトル系マンガでもお馴染みのシチュエーションだ。

 継続は力なり。努力は裏切らない。

 どんなに弱くても経験を積み重ねれば、世界を救う事だってできるのだ。



1.恐怖に打ち勝つあふれる勇気


 かのドラゴンクエストシリーズの生みの親・ゲームデザイナーの堀井雄二氏はこう語っている。

『勇者は普通の人よりもほんの少しだけ正義感と勇気がある人』

『諦めない人』

と。


 勇者と言っても結局は人間であり、恐ろしい怪物や魔神を前にして『逃げ出したい』と思う事もあるだろう。


 でも、そんな時。


 ほんの少しでも勇気を出して、心の中に湧き出す恐怖に蓋をして人々を苦しめる者に立ち向かっていく………その姿に人々もまた勇気をもらい、その胸に希望を抱く。

 まさにファンタジーの王道と言える展開だろう。


 どんなに怖くても、逃げ出したくても、勇気さえあれば立ち向かえる。

 『勝てるかどうか』は分からないが、その『立ち向かう姿』こそが勇者にふさわしい姿だと僕は思っている。



1.人をいたわる優しい心


 ただ『力が強い』だけでは『勇者』とは言えない。


 困っている人を見たら、自分の損得抜きで力を貸す。

 例え自分が傷ついたとしても、助けを求める声を絶対に聞き逃さない。


 近年流行りの『葬送のフリーレン』に度々登場する『勇者ヒンメルならそうした』という台詞からも分かるだろう。

 『強さ』よりもまず『優しさ』を持つからこそ、勇者は人々から慕われるのだ。

 少なくとも僕はそう信じている。



1.互いを支える大事な仲間


 初代ドラゴンクエストを例外とするならば、現代ファンタジーの祖・J・R・R・トールキン御大の代表作『指輪物語』の時代より、ファンタジー作品の主人公は数人~十人程度の集団………いわゆる『パーティ』を組んで世界を救う冒険に旅立つものだ。


 日本の昔話を代表するヒーロー『桃太郎』も、イヌ・猿・キジを引き連れて鬼退治に向かっている。


 魔法や知恵を駆使して勇者を支える『魔法使い』。

 高い戦闘力を誇り、時には自ら味方の盾にもなる『戦士』や『騎士』。

 神の力を借りて味方の負傷や状態異常を癒す『僧侶』や『神官』。

 素早い動きで敵を翻弄する『アサシン』や『盗賊』…………。


 和風な世界観なら『忍者』や『サムライ』なんかもいるだろう。


 どんなに強い勇者であっても、たった一人ではできる事にも限界がある。

 苦楽を共にし絆を育んだ仲間達と力を合わせるからこそ、世界の一つや二つだって救えるのだ。



1.強さに溺れぬ謙虚な心


 昨今流行の『追放もの』や『復讐もの』と呼ばれるファンタジー作品に登場する勇者達は、

『自分は勇者だから、何をしても許される』

『自分に逆らう者は仲間でも許さない』

という性格をしている者が多いが…………これでは敵である魔王とやっている事は同じだ。

 例えドラゴンを片手で捻り潰せるような力を持っていたとしても、決して『自分は特別な存在』などとは思わない。

 例え王様やお姫様を助けても、決して自分から『金品』や『お姫様との結婚』を要求しない………。

 そんな謙虚な気持ちを忘れないからこそ、勇者を勇者たらしめるのだ。



1.天地に轟く必殺技


 『スレイヤーズ』の主人公リナ・インバースの十八番とも言える魔法『竜破斬(ドラグ・スレイブ)』、『ダイの大冒険』の主人公ダイが師匠である先代勇者アバンから受け継いだ剣技『アバン・ストラッシュ』、『NARUTO』の主人公うずまきナルトが最も得意とする忍術『影分身の術』……………物語の主人公達には往々にしてその『代名詞』となる『必殺技』を持っている。

 現代を舞台とした作品でも、仮面ライダーの『ライダーキック』やウルトラマンの『スペシウム光線』は、誰もが一度はマネした事があるだろう。

 激闘の末に勇者が放った『必殺技』が巨悪にトドメを刺し、世界に平和が訪れる…………これこそ物語の醍醐味であり、最大のカタルシスではなかろうか。



1.世界に一つの伝説の武器


 古今東西、神話や伝説に語られる神々や英雄は、その代名詞となる『武器』や『アイテム』を必ず所持している。


 ギリシャ神話ならば、最高神ゼウスの『雷霆』、海の神ポセイドンの『トライデント』。

 北欧神話ならば、最高神オーディンの『グングニル』、雷神トールの『ミョルニル』。

 イギリスならば、アーサー王の『エクスカリバー』、等々……………。


 日本なら、皇室に伝わる三種の神器として知られる『草薙の剣』が有名だろう。


 現代のファンタジー作品の主人公達も、それぞれが『自分の代名詞』と言える専用武器をほぼ必ず持っている。


 『ドラクエ』主人公の最強装備『おうじゃの剣』や『ロトの剣』

 『ベルセルク』のガッツが持つ『ドラゴンころし』

 『ゲゲゲの鬼太郎』が持つ『霊毛ちゃんちゃんこ』&『下駄』

 『地獄先生ぬ~べ~』の左手に封印されし『鬼の手』

 『ゼロの使い魔』の平賀才人が振るう『デルフリンガー』。

 『犬夜叉』が亡き父から受け継いだ『鉄砕牙』

…………等がそうだろう。


 勇者が持つ武器はその『代名詞』であると同時に『無二の相棒』でもある。

 専用武器を振るい、敵に立ち向かう姿に人々は憧れ、希望を抱く…………勇者の武器とはただ『他者を傷つける道具』ではなく『人々の希望のシンボル』なのだ。





 いかがだっただろうか?

 最初に言った通り、この七ヶ条は『僕の個人的な意見を明文化した物』であり、決して『勇者キャラならば必ず守るべき事柄』ではない。


 だけどやっぱり、この七ヶ条を守っている『勇者キャラ』こそが作品内外関係なく『勇者』と呼ばれるにふさわしい…………と、僕は信じているのだ。

皆さんは『ファンタジーのキャラが最低限守っておくべき要素』はなんだと思っていますか?

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― 新着の感想 ―
 勇者はわかりませんが、その逆のクズの7か条なら分かりますね。  1 努力を嘲笑う「奪取とショートカット」  2 生存を最優先する「冷徹な猜疑心」  3 目的のために全てを切り捨てる「非情の合理主義…
良き7か条だと思います。 勇者は正義や善の象徴でもあり、時代の変遷とともに社会構造のトップ、「逆らえない・逆らってはいけない存在」として祭り上げられていくように思えます。 一般の平民が、お代官さま…
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