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うーちゃんと彼氏のおっぱい  作者: 水野りお
1/1

彼氏にアレがきた?!

スマホのアラームがなっている


うるさい……。


「うーちゃん!起きて!」


嫌だという意味を込めて鈴のあたたかい胸に潜り込む。

ケラケラと笑い出した鈴はそのまま優しく私の頭を撫でる。

外では鳥がないている。

今日はなんの用事もない日曜日。

1度は目を覚ました私は柔らかい鈴のおっぱいに包まれるうちにまた眠くなってきた。


「うーちゃん、起きて!」


突然体が宙に浮く。

目を開けると、鈴が得意げに笑っている。


「うー姫、起きて!」


仕方ない。


おはようと言いながら、私を抱えて1階のキッチンまでひょこひょこと降りていく。


私を降ろすと犬用ゲージを開けに向かう。


「短足〜おはよぉ〜」


すたすた走る音と

ドタバタ走る音共に


「ご飯!」 「わんっ!」


同時に朝ごはんを催促される。

平和な朝だ……。


「朝ごはん何がいい?」


「オムライス!」


「朝からオムライスは作りません。」


「え〜、じゃあ玉子焼き」


リクエストにお答えして玉子焼きを作り始める。

至って普通の平和な朝だ。


玉子焼きを2回ひっくりかえした頃


「れなーー!」


トイレから鈴の悲鳴が聞こえてきた。

火を止めてトイレに行くとすずが泣きそうな顔をしている。


「病み期さん、来たんでしょ。」


目をうるうるさせながら 天使の羽切れちゃった と呟く様はまるで母親を探す子供のようだ。

ちょっとまっててね。と言い残して私のお泊まりセットの中からナプキンを取り出す。


「後で買ってくるからこれ使ってね。」



鈴は私の彼氏。LGBTのT トランスジェンダー(FTM)だ。

体が女性だから生理もくるし、未治療だからおっぱいもある。1人でナプキンを買うのは泣いてまで拒否する。

付き合って半年、ナプキンが無くなった時は私が買いに行くことにしている。


冷めないようにと玉子焼きをもう1度焼く。

さっき鈴にご飯を貰ったみるくは自分のしっぽを追いかけて遊んでいる。みるくと一緒に遊びたい欲をこらえてご飯の準備をする。

トイレから戻ってきた鈴に抹茶オレを渡す。

生理中にカフェインは宜しくないだろうという勝手な憶測だが……。


冷蔵庫に昨日買ってきたいちごがあるはず。

1パックはいちご飴に、1パックはデザートにしようと思っている。


「あれ?いちご1パック無くなってる。」


「気のせいじゃない?」


見当がついた私は、こちらに背中を向けてあぐらをかく鈴の元によって上から見下ろす。


「鈴?これは何かしら?」


鈴は足に置いたいちごと右手に握りしめた練乳を交互に見て、


「だめ?怒っちゃった?」


可愛い顔で私を見る。

ご飯食べる前にどうして食べるの?と言う小言を飲み込んで


「半分だけだよ」


と釘を刺す。

嬉しそうに次のいちごを掴んで練乳をかける。


「これが3歳も年上の社会人なんて信じられない……。」




朝ごはんを食べたれな達は

鈴の天使の羽根を買いに行く模様

そこでもFTMあるあるが!?

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