結果わかっていたことだけれどね
こんばんは。
本日研修、出張中。
割とハードなのでこれ書いたら速攻寝よう。
明日も12時間ドローンとばす!
まったり続けているので、応援よろしくお願いします。
※
人が求める栄養素の学問については、薬師を志した時、リンフィーナは骨身に叩き込んでいる。
銀髪の皇女なんて、呪術や薬学を極めていなければ、ラーディア一族では何の役にも立たなかったから。
猛勉強したのだ。
人は糖質を好み炭水化物を手放せず、タンパク質を体型維持のために必要とする。
たらふく肉を食べた民は、後にそれを消化吸収するためにも、主食を欲するはずだった。
そして、肉は腐る。
天日に干して、何日も食べられる状態にしたものでなければ、たった数日で腐るのだ。ギロダイが持ち帰った肉は、そういった加工をする時間はなかったはず。
一方でオートミールで作ったおにぎり、デザート、そして胃腸を壊したものに配膳する粥は、疲れた民に絶対に必要だと予想していた。
「姫様! 少しずつオートミールが食されたグラム数が伸びておりますわ!」
タキは歓喜し、ナンスはうなづいた。
「だって主食だもの。貧しい民にとっては欠かせない栄養価なんだって」
リンフィーナは後ろめたさを感じていた。勝負の期日を切らなかったのは小賢しさだ。見知って得た知力によるものだったが、初日ギロダイが持ち帰った肉が圧勝だったことを覚えている。
飢えた民に狩で食料を運んできたギロダイに敬意を払う心意気があるので、自分がしていることは姑息なのではないかと首を捻るほどだ。
「完敗ですな」
それなのに数日後、ギロダイは自分に膝を折って、民の前で改めて忠義を示してきた。
「さすがはサナレス殿下の妹、皇女リンフィーナ。私の浅知恵など遥かに凌駕するお考えで、民の飢えを凌がれました!」
えっと……。
体の奥がこそばゆく、リンフィーナは大仰に演技した。
「わかってくれたのであれば嬉しい。しかしお前には感謝している」
自分が勝ったと言うことは彼の嫁にならずともいいと言うことで、リンフィーナは内心胸を撫で下ろした。
「肉は大切だ。私も今後狩りに出て、命の糧を民の食事にできるよう努めよう」
本心で眼差しに力を入れるとギロダイは、鼻じろんだ様子で頬をこわばらせ、「やめておけ!」と民にはわからない、聞こえるか聞こえないかの声で圧をかけてきた。
「何よ! 肉って大事でしょ? 民は喜んだわけだし」
「あんた、俺がひと芝居打ってやってるのに、そこを庶民と一緒になってちゃ、権威ってもんが台無しだろ!?」
小声で小競り合いを続け、リンフィーナとギロダイは睨み合った。
どう言うわけかその様子が、内容を聞き取れない民には信憑性を増したようで、「まぁまぁまぁ」と止めに来る者の声があがった。
「お二人の功績は後にサナレス殿下にお伝えするとして、お二人の働きにより、当面の食糧は確保できましたよね」
タキは満足そうだ。
「それに貴重な調味料もある」
一件落着というわけなのか。
リンフィーナはほっと肩の力を抜いた。
それなのに周囲の者の声が、不幸にも耳に届いてしまう。
リンフィーナは耳の穴を大きく開いた。
「まぁだってねぇ、副長の好みってのはもっと、ほら、色気のある女人でしょ?」
「確かに」
「皇女はまだ子供。特に体型が……」
「副長の女って感じじゃないよなぁ」
いくら王族でも「あれじゃ本気になれないよな」、という民の囁き合う言葉に聞き耳を立ててしまって、リンフィーナは深く項垂れた。
「あ、……っそう……」
文句を言う先もなく、リンフィーナは唇を噛み締めた
偽りの神々シリーズ紹介
「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
「封じられた魂」前・「契約の代償」後
「炎上舞台」
「ラーディオヌの秘宝」
「魔女裁判後の日常」
「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
「脱冥府しても、また冥府」
シリーズの9作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー




