迷いは身体反応に出て
続き、今晩は更新しました。
二度目の更新。
ほんと気ままなUPです。
※
養育係タキに、ラーディオヌ一族に行くことは危険だし、ナンスに裏切られると警告されながら、リンフィーナは変装した体を漆黒のフードにかためて、馬を走らせていた。
ラーディアからラーディオヌに向かうベミシロードを一人で駆けていると、たまらなく孤独を感じた。
でも気丈にいられたのは、一緒に行ってくれる人が誰もいなくとも、サナレスのフリージアンホースが共にいてくれたからだ。
「なんの気まぐれ?」
リンフィーナが弱気にならずにいられたのは、この気難しい兄にしか懐かない馬に話しかけることができたからだ。
フリージアンホースは立髪が長い漆黒の駿馬だった。
サナレスを慕っている雌の馬で、元々リンフィーナとは折り合いが悪かったと言うのに、サナレスが不在の間、彼女は自分に付き添ってきた。
「気まぐれじゃないよね。あなたがそうするってことは兄様に頼まれたってことで、忠誠心でしかないんでしょうねぇ……」
顎下を撫でようとしても、彼女はわざと鼻の頭を上げて、触るなと敬遠してくる。自分になついているとは全く思えないそっけない態度だ。
リンフィーナは、そうでしょうねぇと深く項垂れる。
仲良くなるのは無理だとしても、それでも孤独を感じているリンフィーナにとって、サナレスの愛馬であるルージェが一緒に行ってくれることは心強かった。
「いいよねぇお前。兄様に愛されて……。んで迷いなく好きだと表現できて……」
過去に兄が好きな女の名前を付けているらしい事実を知って、リンフィーナは少し嫉妬してしまった。
「私も人でなかったら、ーーううん、妹として育てられなかったら、ずっと前からお前みたいに素直になれたのにね」
何度嫁になると言っても叶わなくて、その間にアセスに出会った自分は、とてもややこしい心情になってしまっている。
ラーディオヌ一族キドラインが近づくにつれて、自分の心臓はアセスを思い出してギュゥっと痛んだ。
ルージェの背中に乗りながらも、全く自分に心を開かないルージェの態度から、彼女に『気が多い! 浮気者!!』と責められているような気持ちになった。
『そうだ、気迷い女』
自分の中から、気のせいかソフィアの声すら聞こえてくる。
「調味料買いに行くだけだってば!!」
おさまれ私の心臓!!
リンフィーナは火照る顔をルージェの立髪に埋めた。
偽りの神々シリーズ紹介
「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
「封じられた魂」前・「契約の代償」後
「炎上舞台」
「ラーディオヌの秘宝」
「魔女裁判後の日常」
「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
「脱冥府しても、また冥府」
シリーズの9作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー




