図星なんて認めない
こんばんは。
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このままでは好敵手ではなく、国を挙げ、互いに敵の大将だ。
意図せずして民の声に巻き込まれていくアセスは、呆然としながらサナレスのことを考えた。
「後悔先に立たずという言葉が、私は嫌いだ」
サナレスの言葉を思い出した。
「後悔するくらいなら、しないように今を全力で生きて、最善の道を選ばないとな」
それを話したサナレスは、どう言うわけか悔やんでも悔やみきれない過去を背負っているように見えた。
「なぁ、アセス」
氏族間を超え、彼は気安く自分の肩に手を置いてくるような人で、ーーおそらくは歯噛みしたい程の嫉妬心を抑えてでも、自分とリンフィーナの幸せを願う人だった。
ーーそんな彼と、国を挙げて戦争になる。
「総帥アセス、ーーこれは貴方が私にこの国を預けた結果なのですよ」
ヨースケは面白がっている。
彼は闇社会を取り仕切る商人で、決して信用してはいけない人物であったと言うのに、人脈に恵まれない自分は、少しの親しさを勘違いして、一時的にでも彼を抜擢してしまった。
総帥不在の間、この国を任せる者として、選任してしまったのだ。
「私は……」
サナレスと、ーーつまりラーディオヌ一族と敵対したいわけではない。
「貴方がラーディア一族の皇女を欲しいと願ったから」
ヨースケ・ワキは言う。
「いい加減、認めるべきだと思うんですよねぇ。貴方は、どんなに取り繕っても、そんな綺麗なまま居られないクチでしょう?」
部屋の陰で表情すら見えないヨースケは笑っている。
「魔道に落ちたなんて言っていたけど、魔道なんてそんなの、人ならば誰もが持っているものですしね」
そう言ってヨースケは自嘲気味に吐息を漏らす。そして彼はとんでもないことを口にする。
「ーー貴方も、見てこられたと思うから言いますが、世界はそんなに純粋ではない。不条理や誤解、それで争いが行われるのは当たり前の世の中です。そして人と人が、醜く争う瞬間って、悲しいけれど多くは利権が左右します」
なんて男なのだと顔を見てやろうと、アセスがヨースケに近づこうとして目にしたのは、それこそいっぺんの澱みのない視線だった。
「貴方はサナレスから皇女リンフィーナを奪いたいと言った。そしてラーディオヌ一族の平和を願う立場にある」
留守を任したヨースケは自信ありげに進言する。
「つまり、弊害であるラーディア一族、いえサナレス殿下と勝負することが、真実貴方の望みなのです」
偽りの神々シリーズ紹介
「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
「封じられた魂」前・「契約の代償」後
「炎上舞台」
「ラーディオヌの秘宝」
「魔女裁判後の日常」
「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
「脱冥府しても、また冥府」
シリーズの9作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー




