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脱冥府しても、また冥府  作者: 一桃
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買ってでもしたいこと!

こんばんは。

今日は鬼滅のゼリー付きマグカップを探してローソンをはしご。

旦那さんが五軒、わたしが三軒で2種類。無事にゲットしました。(平和な日常)

 

        ※


「人間なんてもんは、神みたいに寿命長くないし。肉体を50年も使えばさ、どっかかんか傷んでくる。すぐ病気になるわ、老化は始まるわ、どれだけ鍛えたって人ってそんなもんなんだよな。人のやり方でやるっていうなら、ーーサナレス殿下の姫様、いや……あんたそれなりに覚悟決めないとな」

 近衛兵副隊長の眼光の鋭さに、その場でたじろいでしまいそうになったが、ふくらはぎに力を入れて、倒れないよう気合を入れる。


「でも兄様が言ってた。貴方は人なのに、人の域を超えた人だって」

 はははっ、とギロダイは複雑そうに笑う。

「それって人なのにもう二百年あまり生きているからか?」

「それだけじゃないと思う、あなたを近衛兵副隊長にした理由を聞いたら、アイリの仇だとかよくわからないこと言ってて……」


 アイリって女の名前なのだ。

 自分は、兄サナレスはギロダイと女性を争うような過去があるのだと思った。追求したいけれど、今まで追求できずにいる。


 ギロダイはさらに盛大に笑い声をあげた。

「やはりサナレス殿下は執念深い!!」


 いや、普通に愛する女性を奪われたら忘れないものでしょう、とリンフィーナは項垂れた。それでなくともサナレスは過去に存在した女性を忘れられず、その影を引きずっていて、完全にこじらせている。


 その女性を奪ったのが副隊長で直属の臣下だと想像すると、頭が痛い。こじらせて当然だと、兄の肩に静かに手を置きたくなるというものだ。


「あのさ……。兄様は未だやっぱり忘れられないのよ、あなたに取られた人のこと……」

「は? 人じゃねぇ。アイリってのは、あいつの馬だ。女の名前までつけてるとか、やっぱり馬鹿がつくぐらいこだわってるな……」

「え? 馬!?」

「聞いてねぇーーいえ、聞いてない? 戦場で戦って、私は彼の愛馬の馬娘アイリっての? 息の根止めてやったんでね。恨まれているんですよ、その件に関して」


 リンフィーナはあんぐりと口を開いて静止してしまう。

 え?

 アイリって、馬なの?


 兄様は過去けっこう女性関係をこじらせていると判じていたけれど、その中のアイリは馬で、部下と三角関係で彼女を奪われたのだと想像していたというのに、それは馬!?


 確かに、兄の馬に対する執着と世話の焼き方は、若干おかしい。

 貴族である皇子が接するような態度ではないほど、ご執心なのは知っている。自分も馬が好きなので多少のおかしさは感じていても許容範囲だけれど。


「ギロダイ、あなたは過去に兄と女性関係を争ったことはないの……?」

「は? あんた馬を女だと思ってた!?」

 ギロダイは一瞬目を見張って、次の瞬間腹をよじって笑い転げる。


「え? まじ? アイリねえ……女だって……!?」

 声が震えて、喜んでいる。

「まさかそれでサナレスがーー」

 そんなに喜ばなくてもというぐらい、面白がっているギロダイは、かなりサナレスに親しさを覚えているようだ。


 ひとしきり覚め止むまで彼の愉悦を止めることができず、リンフィーナは斜め横を見て俯いた。

「ああ、それで女奪われて、今のサナレス殿下みたいになっているって!?」

 うう……、そう勘繰っていたけれど不本意だった。


 違うし!

 兄様はそんなんじゃ!


「そんなわけないだろ?」

 自分が否定したい気持ちをピタリと言い当てて、ギロダイはひとしきり楽しんでおいて、笑いの涙を人差し指で拭っている。


「サナレス殿下は神だ」

 ギロダイの顔つきが変わる。


「人が神に負けた瞬間。思い出したくもないが、人の頂点に君臨した王である私が、サナレス殿下という神に負けたんだ。だから間違いないサナレス殿下は神だ」

 ギロダイは言い切った。


「でもサナレスは神なのに、人の戦いにしゃしゃり出てきて、わたしに勝利した。それってサナレスが人として無茶しなけりゃ、できない所業だったと思う」

 何処か誇らしげに過去の兄サナレスを語るギロダイは、心底兄の味方なのだ。サナレスがアイリの仇と思いながらも、腹心にした経緯は理解できる。


「あんたも神の血を引いているけど、土壇場で人として戦えるか?」

 凛とした空気感でギロダイに問われた。


 人として無理をしなければと言われたことが頭をよぎる。

「わたしね、難しいことはよくわからない。神と人の違いも、正直よくわからないからどうでもいいの。ーーでも大切なもの、兄が大切にしてきたダイナグラムや近衛兵、それのために無理をするのはーー、買ってでもしたい!」

偽りの神々シリーズ紹介

「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫

「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢

「封じられた魂」前・「契約の代償」後

「炎上舞台」

「ラーディオヌの秘宝」

「魔女裁判後の日常」

「異世界の秘めごとは日常から始まりました」

「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」

「脱冥府しても、また冥府」

シリーズの9作目になります。


 異世界転生ストーリー

「オタクの青春は異世界転生」1

「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」


 異世界未来ストーリー

「十G都市」ーレシピが全てー

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