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第一章 二杯目 タイトルと本文はたまに関係あります

 私はミハル・カタギリ。人探しに出てきた町で出会った警吏のオジサンに殺人事件の捜査協力を頼まれたの。ホントは現場を見学したかっただけなのだけれど・・・・。でも、しかたがないわ。頼まれたからには力にならないといけませんね。

 それにしてもあの男。どこへいくのかしら。オジサンが『重要参考人だから監視してくれ。』っていうからつけているけれど・・・。

「ってあれ!?いない!?さっきまでお団子食べてたのにぃ!?」

 しまった。見失ったわ。オジサンの見立ては正しかったのね。でも、なめてもらっちゃこまるわ。

「いたわ。急いで追いかけないと。」

 走る男の姿をすぐに見つける。革靴だからか十分おいつけそうなスピードだ。

「靴のせいというか・・・・。」

 普通に遅いわ。追いついて捕縛しちゃいましょう。

「追っ手に気づいて逃げるなんて怪しいもの。」



「さあ、ココを曲がれば追いつけるは・・・ず・・・。」

 

いない。たしかに追いついたはずなのに。


「僕に何か用ですか?お嬢さん。」

背後からの声に自身の詰めの甘さを悔やむ

ぬかった。どう切り抜けよう。


「ハア・・・ハア・・・」


男の荒い呼吸に身の危険を感じる


「ハア・・・ハア・・・」


「話せばわかる・・・わけないわよね。」


「ハア・・・ハア・・ハア・・・」


「観念しなさい殺人犯。さもなければ・・・・」

振り返りざまに抜刀!!


・・・・が。


「ぜえ・・ハア・・・ちょ・・・っ・・・はあ。あそこの・・茶屋まで・・肩・・かしてください・・」




「え・・・探偵??」

「やっぱり知らなかったんですね。あの人になんて言われたんですか・・。」

「事件の重要参考人だと・・・・。すみません。完全に騙されちゃいました・・。」

「いえ、貴女が謝る必要はないです。悪いのはあのひとですから。」

 コーヒーを啜る彼の首筋には、玉のような汗が浮かんでいる。

「ですが。これは実質、貴女の護衛を頼まれているのでしょうね。まわりくどいことしますね、あの人も。」

「それって私が探偵さんに同行するってことですか??」

「まあ。そうなりますね。僕は調査を続けるつもりですし。なにより、一度現場に踏み入った以上、貴女に危険が及ぶ可能性がないとも言い切れません。もし貴女に何かあれば、僕があの人に怒られますから。」

「・・・私に選択権はないみたいですし、よろしくおねがいします。」

「こちらこそ。というか、随分素直に受け容れるんですね。」

「『貴女を守るため』なんて言われたら断れないですよ。それに、探偵さんの仕事も見てみたいですから。」

「そうですか。楽しんでいただければなによりです。僕の名前はエンバ・ソウゲツ。貴女は?」

「私はミハル。ミハル・カタギリです。私のことしっかり守ってくださいね?」

  


「ところでエンバさん。」

「どうしました?」

「この茶屋まで肩をかしたとき思ったのですが、鎧着てますよね??すごく重たかったです。」

「あ、これ鎖です。これ体に巻いてると色々役立つので。」

「え・・・。」


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