八話 決闘と驚愕
「一瞬で終わりにしてやるよ‼」
守護魔法は体を守ってくれる結界を張ってくれる魔法だ、戦いの中で結界を破られた方の負け、審判に強制的に試合を止められる、だから審判をするにはある程度の強さがないといけない。
「”ライトエクスプロージョン”」
これは……火属性三大魔法の一つ、炎を圧縮して放つエクスプロージョンの使用魔力を弱めた魔法……この歳で既に使えるとは流石だ。
俺は使おうと思っても魔法が発動することはなかったので、ただ覚えることしかできなかった、だから火属性魔法について知らないことはほぼない、だから使えるようになった今なら……
「なかなかやるな」
「これでお前の負けだ‼」
「だが……"エクスプロージョン"」
ぶっつけ本番だったのだが、魔法は発動した……が体がものすごい倦怠感に襲われる……魔力が枯渇したか……
「お前……なんでそんな魔法を……な、俺の魔法が……」
俺の魔法は下位互換の魔法を押し退け炎城寺に向かっていく。
「く……避けるしか……ん!?あ、足がなんで」
影縛りだ……俺の味わってきた屈辱を受けて貰う……
「う、うわぁぁぁ‼」
炎城寺は炎に飲まれた。
「そこまでです、炎城寺君の魔力防壁が破壊されたため、陸導君の勝ちです」
「マジか……」
「しかも一撃で……」
観客の生徒達からは驚きの声が上がっている……
無理もないか我らが炎城寺が負けてしまったのだから……
「す、凄いですね、まさか君がその魔法を使えるとは……」
「いえ、たまた……あれ?」
急に体に力が入らなくなり、その場に倒れる……
「珀人‼」
「……君‼……君‼……しっかり……」
朝日の声が聞こえた気がする……先生の声も……しかし俺は意識を保つのも難しい状態だった……
目が覚めるとそこは保険室のベッドの上だった、誰かが連れてきてくれたのかもしれない……
「珀人……良かった……」
「朝日……」
朝日が横に座っていた……心配をかけてしまった……
「灯森先生‼珀人が目覚めました」
「そう……良かった……」
保険室の先生か……実践に参加しない俺はお世話になったことがなかったな……
「貴方……物凄い危ない状況だったのよ?分かってるの?」
「そうだよ、もうほとんど魔力が残ってなかったんだよ?」
「そうだったんですか……すみません……」
俺もそもそも発動するとは思ってもいなかった……もしかしたらなんて思っていたんだけど……
「そもそも良くあの魔法を発動できたものね……あれは火属性三大魔法の中で一番魔力を使うのに……」
火属性三大魔法……炎を纏い炎の化身のうようになる"イフリート"無尽蔵の炎を自由自在に操ることができる"インフェルノ"そして"エクスプロージョン"……
「本当だよ‼私だってまだ少ししか使えないのに」
俺は何十年もかけてですけどね……
「なんにしろ無事で良かった……しかし魔力は一度一定量を越えてしまうと回復に時間がかかるから、今は休んでいなさい」
「はい……」
正直今はだるさで動きたくても動けないし……そういえば
「炎城寺は?」
「炎城寺君なら、最初は気を失っていたけどすぐに目覚めて帰っちゃったよ?」
「そうか……ならいいんだ」
その日は保健室を借りて休む事にした……そして朝日が帰り、先生も帰ったあと……
「待ってたのに……」
「お前は……」
それから魔法学院の入学試験日までの四年間はあっという間だったが幸せで楽しい毎日だった……予想外の出来事があったけど……
しかしその四年間……俺が真人と会話することはなかった……
試験日当日
「忘れ物ない?」
「そもそも持ち物なんて筆記用具くらいだろ?」
「そうだったね、行ってらっしゃーい」
「他人事だと思って……」
何故、朝日が試験に行かないかって?そんなの朝日が推薦だからに決まってるだろ?
推薦は各属性の学園から優秀な男女二人が選ばれる……ちなみに俺は炎城寺に負けた……才能に負けた……四年間で抜かされた……
別に良いけどね、試験とか余裕だし……
推薦を貰えると一日目の一般教養の試験を受けず、二日目の実技の試験から参加となる、ここで先生との対決を選んだ生徒は一般教養ではなく先生と決闘をすることになり二日目はパスできる。
魔法学院はここから電車で一時間ほど、しかし全寮制なので入学さえしてしまえばあとは楽だ。
「ここが受付か……凄い列だ……」
魔法学院は各属性の学園とは違い、唯一全属性の生徒が集まる、倍率も高い……何故かって?他の属性の可愛い子が集まるからだよ……って言うのは冗談。
魔法学院を受けるのはこれが初めて……何故なら毎回このタイミングで時間を戻していたからだ。
ここから始まるんだ俺の新しい一歩が……