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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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38.「私たちもここに住みたいね」

 インターホンで門と玄関の(ロック)を外してからロンズデール姉妹に勝手に入ってリビングに来るように告げた。

 思いついて珈琲を煎れる。

 朝から何杯飲んだか。

 そろそろトイレが頻繁になってたりして。

 急いでトイレに行って戻ってきたらロンズデールの二人は早くもリビングのソファーで寛いでいた。

 この人たちって宇宙人とか以前に大きな企業グループのお嬢様だからなあ。

 遠慮というものがない。

 まあそういう言い方をすれば矢代興業に遠慮深い人ってほとんどいないけど(泣)。

「お邪魔、してます」

「うん。

 今珈琲煎れてるけど飲む?

 紅茶や緑茶もあるよ」

「それでは私は緑茶で」

「紅茶」

 空気読まないのもいつもと同じか。

 キッチンに行ってポットからお湯を注ぐ。

 ティーパックだから味は保証しないけど本人達が望んでいるんだからしょうがないよね。

 カップを持ってソファー戻り、並んで座っている二人の前に置いてから言った。

「で、何?」

「We want to participate in the course of Psychohistory.」

 それかよ!

「Bad but saying in Japanese.」

 ちょっと汚い言葉で返してあげる。

 ロンズデール姉妹は同時に苦笑すると片方が言った。

「心理…歴史学? 講座、に入りたいです」

 言えるじゃないの。

「構わないけど。

 別の講座に入ってるんじゃないの?」

「まだです。

 入学してから決めても良いと言われましたので」

「それに私たちは、聴…講生? 扱いですから」

 そうなのか。

 この二人はアメリカの大学を休学してるとか言っていたっけ。

 つまり宝神での卒業とかはあまり考えてないわけね。

「判った。

 でも聴講生だからといって目標管理を出さないでいいわけじゃないから。

 それでいいのなら」

「いいです」

「でも目標(ターゲット)、英語で書いていいですか?」

 あちゃー。

 そうでした。

 この二人、去年一年間は如月高校に籍を置いたまま日本中をほっつき歩いていたらしいんだよね。

 つまり学生ビザで日本に滞在したかっただけらしい。

 宝神に在籍するのもそれが狙いか。

 それはいいとして、どうも1年で日本語の日常会話はほぼマスターしたらしいんだけど、外国人によくあるタイプで読み書きは壊滅だ。

 目標管理シートなんか書けっこない。

 英語ならともかく。

「判った。

 いいよ」

「「あれがとう、ダイチ」」

 呼び捨てられた(泣)。

 ロンズデール・グループは矢代興業にとっては大切な提携先というか、むしろそのうち合併するんじゃないかと思えるくらい親密な関係らしいからね。

 そのお嬢様たちの要望は出来るだけ叶えて差し上げるべきかと。

 黒岩くんたちは何も言わないけど無言の圧力をひしひし感じるんだよなあ。

 信楽さんにも後で聞いてみなきゃならないけど、まあ大丈夫だろう。

 僕はタブレットを立ち上げると担当教授権限で心理歴史学講座のページを開いて所属学生にロンズデール姉妹を加えた。

 もちろん構外だからこれは仮登録だ。

 本登録は構内からアクセスしないと出来ない。

 しかも事務局の承認を得ないと。

 でもこの状態ならロンズデール姉妹は心理歴史学講座にアクセス出来るからね。

「仮登録したから」

「「ありがとう、ございます」」

 まだ日本語がちょっとつたないな。

 とはいえたった1年でここまで来るのは驚異的だ。

 シャルさんはもっと凄かったけど、あの人はもともとアニメファンだったからなあ。

 口語体の日本語は最初からかなり出来てたりして。

 僕がタブレットを仕舞ってもロンズデール姉妹はまったりしたままだった。

 自分のタブレットを起動すらしない。

 何しに来たんだろう。

 心理歴史学講座に参加するためだけ?

 だったらすぐに帰ってもいいのに。

「……いいお家ですね」

 姉妹の片方が言った。

 未だにどっちがどっちか判らないんだよ。

 片方がアレックスで片方がアデリンだということは知っているんだけど、どっちが姉なのかすら判らない。

 ていうか忘れた(泣)。

「ロンズデール家に比べたら小屋、いやせめて別荘くらいだけどね」

 アメリカに行ったときに招待して貰ったけど凄かった。

 ホンマモンのお金持ちの家って初めて見た、というか訪問した。

 映画やなんかで時々出てくるから知っているつもりになってるけど、日本人には理解不能なくらい凄いんだよ。

 あれは画面越しでは判らない。

 リビングなんか開き窓の向こうは地平線の山まで自分ちの庭だと言っていたからね。

 まあ、あれはアメリカのお金持ちだからだけど。

 ちなみにヨーロッパのお金持ちはもっとすごくてお城が。

「私たちもここに住みたいね」

「それいいかも」

「お部屋は空いてるかしら」

「この際だから相部屋でもいい」

 何か物騒な相談を始めてるな。

 しかも日本語で。

 明らかに僕を巻き込もうとしている。

 ご免だよ!

「そういえば二人はいつまで宝神(うち)にいるつもり?」

 強引に話を逸らせる。

 幸いな事に姉妹は簡単に乗ってきた。

「少なくとも2年、かな?」

「来年にはスドウやアラマが入学してくるから。

 そこで体制を整えて」

 そういえば須藤姉妹や荒間姉妹(日本の宇宙人)は今高校3年だったっけ。

 来年には宝神(うち)に来ると。

 で、それを待ってロンズデール姉妹は何かの体制を整えるわけか。

 宇宙人学部の創設か?

「違う。

 私たち、アメリカに宝神の分校作る予定だから」

「そっちは工学系の研究機関(大学)にするつもり」

 なるほど。

 さすがは宇宙人。

 着々と地球侵略(違)の準備を整えているわけね。

「工学って?

 やっぱ探査とか?」

 聞いてみたらロンズデール姉妹は微笑みながら応えた。

「そう。

 地球外生命体の痕跡を探るとか」

「恒星間通信の可能性とか」

「でも一番大きな目的は地球物理学。

 徹底的に調べる!」

 こいつら、まだ探査機のつもりなんじゃないの?

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