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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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351.『インビジブルシールド!』

 何とか入場して席を確保する。

 無料のイベントらしくて優待券(フリーチケット)で席が取れなかったんだよ。

 それにしても人が多い。

 満員に近いんじゃない?

 お客さんの大半は親子連れだったけど若者やヲタク的な人もかなり混じっていた。

 コアなファンがいるらしい。

「ところで演目は何だろう」

 何げなく呟くと渡辺さんが冊子をみて言った。

「プログラムによると『絶体絶命! フリッツ特命隊』と『ジュエリー花吹雪』の二本立てですね」

「聞いたことないな。

 ていうかそれは?」

「入り口で配っていたので貰ってきました」

 手際がいいなあ。

 見せて貰うと10ページくらいのパンフレットだった。

 カラー印刷でお金がかかっていそう。

 演目の説明が結構詳しく載っているけどまったく覚えがない。

 アニメでも特撮でもこんなのやってなかったよね?

「始まるみたいです」

 なぜか渡辺さんが弾んだ声で言った。

 こういうの好きなのかも。

 パンフレットを渡辺さんに返して座り直す。

 何か飲み物を買っておけば良かった。

 舞台では何だかよく判らないうちに物語が進行していた。

 悪の組織の戦闘員みたいな人たちが怪人に従って客席の前列の子供たちを連れ出す。

 「お前たちを洗脳して我が下僕にしてやろう」とか言ってるけど定番だね。

 一緒に捕まったお姉さんが「助けて!」とか叫ぶ。

 そこにヒーローらしい人が現れて大見得を切ったけど、すぐにやられてしまった。

 弱っ!

 怪人は腕を組んで見ているだけで戦闘員に負けるヒーローって何?

「特撮ショーってこんなのだったっけ」

「私もよく知らないんですが、最近のお話は結構筋が凝っているらしいですよ。

 ヒーロー役の人が洗脳されて敵に回ったり悪の組織から裏切り者が出たり」

 そうなのか。

 子供に判るのかそれ。

 大きなお友だちや子供の母親にもウケるように進化したのかもしれない。

 それにしても渡辺さん、よく知らないと言っている割には詳しいよね。

 隠れヲタクなの?

 ぼんやり見ていると舞台では陳腐なお芝居が進んでいる。

 何というか「何とか戦隊何とかジャー」のパクリみたいな話なんだよね。

 最初に出てきたヒーローモドキの人が洗脳されて、本物のヒーローらしい人と戦ったりして。

 あっさり倒されて「うーん。はっここは?」とか言っている。

 だけど違和感があった。

 着ぐるみの怪人や上下黒の戦闘員、あるいはヒーローの衣装は定番(パターン)だ。

 動きもそんなに派手にアクションしているわけじゃない。

 芝居も下手というか紙芝居。

 だったらなぜ、と思った瞬間、怪人が飛んだ。

 いやジャンプしたんじゃなくてすーっと垂直に上昇したんだよ。

 そのまま静止する。

『ワハハハハハ。

 飛行能力の無いお前には手も足も出まい!』

『卑怯だぞダグランジュ!』

『何とでも言え!

 最後まで立っている者が勝利者よ!』

 いやアンタ飛んでますが。

 するとヒーローの人が『仕方がない』とか言ってポーズをとった。

『グラビティインフェルノ!』

 重力地獄ってヒーローの技にしてはアレな名前だ。

 じゃなくて。

 ヒーローの手から物凄い(エフェクト)が飛び出してない?

 花火みたいだけど実体はない。

 光の塊だ。

 その光が空中の怪人を直撃する。

『こ、これは!』

『見たかダグランジュ!

 新装備の必殺技を!』

 ヒーローが放った光の塊はダグランジュとやらの身体を包み込むと爆散した。

『グワーッ!』

 フラフラと舞いながら舞台に落ちる怪人。

 それでも何とか立ち上がると命令する。

『戦闘員!

 やってしまえ!』

 怪人の命令で戦闘員の人たちが一斉にヒーローに襲いかかる!

 とんぼ返りを繰り返しながら迫る戦闘員たちに手の平を向けるヒーロー。

 すると空中に魔方陣が展開された。

『インビジブルシールド!』

 いや見えてますが(笑)。

 でも空中の魔方陣に触れた戦闘員の人たちが次々に吹っ飛ばされる。

 何か凄い展開だ。

 やられてもやられてもヒーローに立ち向かう戦闘員。

 ふと気づくと最初に出てきてすぐにやられたヒーローモドキの人がお姉さんと子供たちを回収している。

 どうもヒーローの助手だったみたい。

 バット○ンにおける○ビンみたいな?

 お姉さんに連れられて舞台から下がる子供たち。

 そこら辺はパターンなんだよね。

 だけど本編は益々ヲタク的な展開が加速していた。

 悪の戦闘員をすべて倒したヒーローがポーズをとってから辺りを見回すと。

『待たせたな!

 フリッツよ!』

 ヒーローはフリッツという名前らしい。

 いったん引っ込んでいた怪人が再登場した。

 空中から。

 マジで飛んでない?

 上にクレーンがあるわけでもないのにどうやって?

 しかもその背後には不気味に光る無数の黒い物体が。

 あれは判る。

 ドローンだな。

『ダグランジュ!

 まだやるのか』

『ほう。

 もう勝った気でいるのか。

 ならば思い知れ。

 わが力を!』

 空中の怪人が大見得を切るとドローンが一斉に動き出す。

 それぞれが不気味な光の尾を引きながらヒーローに襲いかかった。

 ヒーローが慌てて例のシールドを展開するけどドローンの光はシールドを透過してヒーローにぶち当たった。

『グッ!』

『どうだ我が暗黒の死神(デス・オブ・ブラック)は!

 貴様の防壁(シールド)など役立たずよ!』

 空中で嘲る怪人。

 どうでもいいけど名前、ダサくない?

『おのれ!

 グラビティインフェルノ!』

 ヒーローの腕から発射される光の塊。

 するとドローンが纏わり付いて光を消してしまった。

『何だと?

 グラビティインフェルノが効かない?』

『見たかフリッツ。

 科学技術の進歩は日進月歩どころか秒進分歩!

 お前の古くさい技はもう通用しないのだ!』

 あれってやっぱ魔法とかじゃなくて科学技術らしい。

 ドローンの連続体当たり、じゃなくてそこから尾を引く不気味な光を受けてよろめくフリッツさん(ヒーロー)

 すると舞台の袖でお姉さんに率いられた子供たちが叫んだ。

「「「「頑張って!

 フリッツ!」」」」

 いやガンバレって(笑)。

 鉄○28号やジャイ○ントロボならともかく。

 するとヒーローいやフリッツさんが叫んだ。

『声援ありがとう!

 力が湧いてきた!

 来い!

 ランドメタリオン!』

 その途端、舞台の端から飛び出してくる車?

 軽自動車くらいの大きさだけど舞台に出すのは演出にしても危なくない?

『何だそれは!』

 怪人が律儀に問いかけてヒーローも律儀に答える。

『我が新しい鎧にして強化服!

 ランドメタリオン、変形だ!』

『リョウカイデス。

 フリッツ』

 機械的な音声と共にいきなり割れる機体。

 手足と頭が生えると立ち上がる。

 おい。

 あれってシャルさんのアレ(ウォー○ーマシン)じゃない?

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