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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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286.「これ、レンタルなの?」

 リビングに移って食後の珈琲を楽しんでいたら矢代邸の残りのメンバーが起きてきた。

「お早うございます」

「お早うですぅ」

 静村さんは明るくも軟らかく、信楽さんはいつもの通り不思議ちゃん風に。

 静姫様はまだ寝ているのか。

「「「お早うございます」」」

 揃ってしまった。

 すかさず二人の朝食のお皿を並べる比和さん。

「どうぞ」

「ありがとうですぅ」

「美味しそうですね。

 頂きます」

「どうぞ。

 お代わりなら遠慮無く言って下さいね」

 比和さんがご飯をよそいながら言うので見たら炊飯器には結構大量のご飯が残っている。

 二人で食べきれる量じゃないのでは?

「ご心配なく。

 余ったらおにぎりにしますので」

「そういうことなの」

 まあ、お昼は学生食堂で食べる事になるとは思うけど、おやつ代わりにはちょうどいいかもしれない。

 今日は長丁場になったりして(泣)。

 ちょっと憂鬱になって振り返ると(エン)さんとパティちゃんが一緒にテレビを観ていた。

 朝のニュースかと思ったら違った。

 特撮の戦隊もの?

「これ、は初めて見た気がします」

「マイナー番組(ドラマ)ですからね。

 日本でも一部でしか放映されてないんじゃないかなあ。

 私も矢代邸に来て初めて見たくらいで」

 ああ、あれか。

 矢代邸のテレビは有料(ケーブル)チャンネルを全部契約していてスポーツやドキュメント、大昔のアニメとか映画なんかも観られるんだよ。

 オンデマンドも可能なのでレンタルビデオ屋に行く必要もない。

 贅沢過ぎる環境だけど、残念ながらあまり活用されているとは言えない。

 僕もほとんど見ないしね。

 (エン)さんが一番使っているのかも。

「これ、は?」

「敵方。

 特撮戦隊には珍しく相手は悪の組織じゃないんです。

 何と妖怪だったりして」

「妖怪、ですか」

「正義の方も科学力だけじゃなくて魔法とか呪術なんかも使って戦うんです。

 あまりにもマニアック過ぎて人気が出なかったみたいで」

 ああ、あの作品か。

 僕もあまり知らないけど何だかよく判らない話だった。

 ヒーロー側は大学生や社会人だけど全員が巻き込まれて戦わされていたりして。

 正義の黒幕? は姿を現さないで命令だけしてくる。

 ヒーロー側の装備や能力はほとんど万能で(エン)さんの言う通り科学と魔法に加えて神通力みたいなものも使える。

 敵の方は妖怪というよりはそれこそ何でもありで首領は肉体を持たない闇の化身みたいな。

 あれ?

精神生命体(ヴァイトン)、ですか」

「そうっす。

 闇の力で無から妖怪を創造して差し向けてくるんですよ。

 何かいいと思いません?」

精神生命体(ヴァイトン)が、そんなことをする理由が判らないのですが」

「そこはそれ。

 何せ精神生命体なので」

 話が弾んでいるみたい。

 僕は気配を消して目を背けた。

 巻き込まれたくない。

 そんな架空のドラマの話をしなくても宝神(うち)にはもっと奇怪(アレ)な存在がゴロゴロしているんだよ。

 特に矢代家は魔窟そのもので。

「ご馳走様でしたぁ」

「おいしかったです。

 たまにはこういうもの良いな」

 信楽さんと静姫様が食事を終えたらしい。

 食っている最中に入れ替わったか。

 静姫様と静村さん、あいかわらずシームレスに移行するなあ。

「矢代教授ぅ」

 信楽さんが寄ってきた。

「何?」

「車を呼んだのでぇ全員で出掛けますぅ。

 あと30分ですぅ。

 今日はぁ講座の初顔合わせなのでぇ背広(イージーオーダー)でお願いしますぅ」

「判った。

 準備するよ」

 それではぁと言って去る信楽さん。

 忠告して貰えて助かった。

 確かに心理歴史学講座の教授(トップ)としていつものジーパンとかは相応しくないかも。

 これまでと違って学生たちは厨二病(アレ)じゃない人もいるみたいだし。

 でも今さらという気もするけどね。

 何てったって僕はまだ成人式を終えたばかりの若造なんだよ。

 背が低いし童顔で。

「ダイチ様は何を着てもステキですから!」

 根拠の無い比和さんの励ましが虚しい。

「ありがとう。

 着替えてくる」

「はい。

 ダイチ様」

 まだキッチンでメイドをやっている比和さんから逃れるように僕はリビングを出た。

 褒め殺しって奴?

 結構ダメージがあるんだけど(泣)。

 着替えて自分の部屋でタブレットを見ていると誰かがドアをノックした。

「総長!

 車が来ました」

「ありがとう。

 すぐ行くから」

 鞄にタブレットを仕舞って立ち上がる。

 これを忘れたらどうにもならないからね。

 まあ心理歴史学教室には他の情報端末があるから大丈夫かもしれないけど。

 玄関は混み合っていた。

 この家の全員が靴を履いて出ていく。

 門の前にはリムジンが停まっていた。

 やっぱこれか。

「全員乗れるのでぇ。

 護衛も楽ですぅ」

 信楽さん、言い訳しなくてもいいから。

「これ、レンタルなの?」

「矢代警備のVIP送迎専用車両ですね。

 ようやく実戦配備したみたいです」

 玄関を閉めて鍵をかけた比和さんが言った。

「そうなの。

 よく知ってるね」

「比和先輩はぁ矢代警備の担当役員になりましたぁ。

 矢代ホームサービスとぉ一部業務が重なっているのでぇ」

「一時的にですが。

 ダイチ様は私がお守りします」

 さりげなく僕と並びながら断言する巨乳美女(比和さん)

 さいですか。

 僕の知らない所でまた色々と動いたらしい。

 いいんだよ。

 僕はもう矢代興業では平取(ザコ)だから、そんな会社組織上の重要事なんか知らなくても。

「取締役会でぇ議決しましたぁ。

 執行役員人事も動いてますぅ」

 リムジンに乗り込みながら平然と言ってくる信楽さん(CEO)

 そうだったかもしれないけど僕には関係ないから。

 これからは取締役会の隅っこで小さくなって過ごすのだ!

「宝神とぉ矢代財団ではぁ理事長(トップ)ですぅ」

 止めて(泣)。

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