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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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24.「僕たちだけ?」

「この件は実習ということになりました!」

 比和さんは周りに集まって来た女学生(メイド)さんたちにてきぱきと指示すると僕の隣に事を降ろして言った。

 そうか。

 比和さんも宝神の教授だ。

 清掃だか何だかの講座を率いているわけで、学生はメイドや元宮廷の雇用者になる。

 官僚的な仕事も担当しているはずだ。

 例えば社長宅で開催するパーティを企画して仕切るというような案件は露骨に実習課題になるのか。

「第一号案件というわけ?」

「はい!

 矢代邸におけるダイチ様の着任パーティを仕切らせて頂きます!」

 つまり突発的に始まったこのバーベキューだか何だかを矢代興業の仕事つまり宝神の実習にしてしまったわけか。

 だから矢代興業の業務として扱うと。

「お金はどうするの?」

「もちろん、矢代興業の業務(イベント)ですのでダイチ様のご負担にはなりません。

 既にお払いになった費用は精算させて頂きます!」

 その作業も実習だから学生がやるんだろうね。

 思ったより凄い大学じゃないの。

 何かやりたかったら全部課題ということにしてしまえば。

(そう上手くはいかんだろう。

 このメイドさんの講座がたまたまそういう課題を扱えるというだけだ。

 矢代大地(ガキ)の心理歴史学とやらでは無理だぞ)

 それはそうか。

 ていうかそもそも僕の講座にいるのは王国王女とか帝国将軍とかだもんね。

 現場作業に向いているとはとても言えない。

 後は神様や魔王(ぬらりひょん)みたいな、これほど実作業させるのが失礼だったり向かなかったりする人はいないほどだ。

 そういえば比和さんやシャルさんも僕の学生だった気がするけど無理だ。

 何か振ったら孫請けに流れるだけだ。

(残念だったな)

 いや、別にいいんだけどね。

 そもそも僕の講座って何かの冗談みたいなものだし。

 それよりは今この場だ。

 僕、何をすればいいんだろう。

 すると信楽さんが言った。

「矢代社長はぁ、すみませんがぁ着替えて欲しいですぅ。

 今回ぃ、ご近所の方々とぉご挨拶することになりますのでぇ。

 比和先輩もぉお願いしますぅ」

 そうでした(泣)。

 でもそれ信楽さんのせいだよね?

 などとはとても言えないので大人しく引き下がる。

 2階の僕の部屋に戻って別の背広に着替えて部屋を出ると、ばったり比和さんに出くわした。

 女性用スーツからカジュアルな服装に着替えたみたい。

 それでも美人度は変わらない、というよりはスカートから伸びている生足がエロい?

「ご、ご免なさい!

 信楽殿の指示で」

 一緒に挨拶周りをさせられるらしい。

 デキる女より清楚な美女路線で行くわけか。

「いや、別に僕に謝らなくても」

「私としては、こんな格好はダイチ様以外には見せたくないのですが。

 でもダイチ様に見て貰えると思って張り切り過ぎました」

 うん。

 スカートの長さはともかく上が白いセーターだもんね。

 巨乳がくっきり浮かび上がってしまっている。

 正直、悩殺レベルだったりして。

 いやちょっと待って。

 僕に見せたくて?

 いやいやいや!

 そりゃ僕もこんな比和さんは他の人には見せたくないけど。

「いいんじゃないかな。

 凄く似合ってるし比和さんの魅力満載だし」

 とりあえず褒めるとちょっと俯きがちだった比和さんがパアッと明るくなった。

 危ない所だった。

 母さんの忠告を思い出せて本当に良かった。

 女の子が着替えてきたらとりあえず褒めるべし。

 まあ比和さんは実際にも似合っているけどね。

 さてどうしよう。

 困っていたら廊下の向こう端のドアが開いて信楽さんが出てきた。

「お待たせしましたぁ」

 いや待ってないけど。

 信楽さんは、何というか女子高生モードだった。

 いやセーラー服じゃないけど、いかにも放課後の女子高生がちょっと着替えて遊びに来ましたというような服装だ。

 ていうか萌えアニメのそんなシーンによく出てきそうな姿だったりして。

 信楽さん自身は癒やし系の可愛い女の子なので、実を言えばそういう格好が一番似合うんだけど。

「矢代社長ぅ。

 どうしましたぁ?」

「いや何でもない。

 似合うよ」

 母さん語録その2。

 女の子を褒めるときは余計な事を言わない。

 シンプルに。

「ありがとうございますぅ。

 では行きましょうかぁ」

 反応が薄いけど怒ってないみたいだから成功だ。

 一列になって階段を降りながら聞いてみる。

「どこに行くの?」

「矢代邸の時とぉ同じですぅ。

 このお家の周りにご挨拶しますぅ」

 そうか。

 あれ?

「そういうのって末長さんが手配してくれるのでは」

「顔つなぎだけですぅ。

 やはりぃ、このお屋敷の責任者がぁ直接ご挨拶する必要がありますぅ」

 そんなもんか。

 確かに前の時と同じで周囲の家に住んでいる人たちは厨二病じゃないし、矢代興業や宝神と関係ないからね。

 まあ末長さんの知り合いではあるだろうけど、逆に言えばそれだけだ。

 いや違うかも。

 この屋敷だけでは狭すぎるからパーティ会場としてスペースを貸してくれるというんだったら、立派な関係者だったりして。

 リビングに入ると人でごった返していた。

 テーブルやなんかは片付けられてパーティの準備室みたいになっている。

 掃除が大変そうだけど、それこそ専門家(プロ)が大量にいるから大丈夫だろう。

「行くですぅ」

 そのまま玄関に向かうので聞いてみた。

「僕たちだけ?」

「この3人が代表ですぅ。

 矢代興業の役員ですしぃ、宝神の関係者でもありますぅ。

 それにぃ」

 門を出た所で門柱を指さす信楽さん。

「矢代家のぉ住民でもありますぅ」

 釣られてみてみたら立派な表札があった。

 「矢代」って何?

 ここ、矢代家なのかよ!

 いつの間に。

「末長さんじゃないの?」

「末長家からぁ矢代興業にぃ賃貸しされてますぅ。

 矢代興業ではぁ社宅として使いますぅ。

 代表者はぁ矢代社長ですぅ」

 何てこった。

 住んでるのは僕だけじゃないのに!

 これじゃあ大昔の「空から美少女が降ってきて主人公の家に住み着く」アニメそのままだよ!

 でも反対出来ない。

 確かに言われて見ればその通りだし。

 セキュリティ上も僕以外の名前は出さない方がいいからね。

 でも不都合はあるような。

「郵便とかは?

 届かないと拙いのでは」

「矢代社長以外はぁ住民票上は別の場所に住んでいる事になってますぅ。

 そちらに届いた郵便を毎日届けますぅ」

 さいですか。

 これは矢代興業の幹部のほぼ全員がそうなっているのだそうだ。

 更に幹部じゃないけど武野さんたち(未来人)なんかも一緒で、本当に住んでいる場所と公開する住所は違うらしい。

 でも僕は?

「矢代社長はぁ隠せるもんじゃないということでぇ住民票もここですぅ。

 そのかわりにぃセキュリティはガチですぅ」

 嬉しくないよ!

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