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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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188.「……それ、狭すぎませんか」

 面部野先輩から色々と教えて貰った。

 いや僕、普通の大学生について何も知らないから。

 普通の大学の事も全然判らない。

 神楽さんにそれとなく振ったけど無言を通された。

 どうやら高卒で働いているらしい。

 てことは僕や面部野先輩よりかなり年上かも。

 中性的な美少女に見えるし歳が判らないんだよなあ。

 まあいいか。

「講義とかどうです?」

「つまらん。

 俺は経済学部だから専門科目はマシだが一般教養は雑学だよ」

 そうなのか。

「矢代は宝神大学だったっけ」

「正式には宝神総合大学です。

 来年度からは宝神総合専門職大学ですが。

 いや宝神専門職総合大学だったかな」

「何言ってるの」

 笑われてしまった。

 自分が理事長や教授や学生やっている大学名をよく知らないってのは確かに笑えるかも。

「今度改名するらしいんですよ。

 よく知りませんが」

 そうなんだよ。

 来年度から宝神(うち)は違う名前になるらしい。

 矢代興業の取締役会でそういう議案が回ってきて議論になった覚えがある。

 宝神の理事会でも何か報告があって承認されたっけ。

 まあ、今の理事はみんな矢代興業の関係者というよりは厨二病の集団だから何か言われてもあまり気にならないというか。

 実は寝てました(泣)。

「改名って?」

「文部科学省とかからクレームがついたみたいです。

 専門職大学ならそう名乗れということで」

「何だよそれ。

 くだらない」

 本当だよ。

 お役人の人たち、何を考えているのか。

 まあいいや。

「僕の事はいいんですよ。

 普通の大学について教えて下さい。

 奢りますから」

「……パフェ追加してもいいか?」

 セコい!

「まあいいです。

 神楽さんもドリンクバー追加してもいいよ」

「ありがとうございます!」

 結局僕が全部奢る事になってしまった。

 別にいいんだけどね。

 ここの支払いなんか僕の口座に入っている金額からしたら誤差みたいなものだし。

 でもちょっと悔しいので僕もパフェを頼む。

 僕たちのパフェが届くまでの間に神楽さんはドリンクバーからメロンソーダをとってきて啜っていた。

 本気でカロリーの事なんか気にしてないな。

 パフェが届いて面部野先輩が堂々と言った。

「悪いな矢代。

 この借りは必ず返す。

 具体的には今矢代の質問に答えることで」

 さいですか。

 正直、どうでもいいというか。

 でも面部野先輩のこういういい加減な所は嫌いじゃない。

 何と言うか人生イージーモードで渡って行けそうじゃない?

 多分先輩は英雄や偉人にはなれないだろうけど、そこそこ幸せな一日本国民として一生を過ごせると思う。

 僕と違って(泣)。

 面部野先輩はそれからパフェを食べ終わるまで無言を通した。

 その後ドリンクバーに行って珈琲を取ってきて言った。

「堪能した。

 何でも聞いてくれ」

 さいですか。

 それでは遠慮なく。

「先輩、恋人出来ました?」

「いるわけないだろ。

 いたら帰省なんかしねえよ」

 何かどんどん言葉が汚くなってきているような。

「だって男女交際サークルに入っているんでしょ」

「いいか矢代。

 サークルは器だ。

 中身とは関係がない」

「ああ、そういうことですか」

「そうだよ!」

 可哀想なので聞くのを止めてあげる。

 つまり軽音とかに入らなくてもモテる人はモテるしそうじゃない人はそうじゃないんだろう。

 そういえば面部野先輩って如月高校で生徒会長やっていた割には浮いた噂ひとつなかったもんね。

 羨ましい。

 僕なんかハーレム王とまで呼ばれていたんだぞ。

 裏でだけど。

「じゃあ別の質問を。

 友達はいます?」

「おい矢代。

 ひょっとして馬鹿にしてる?」

 怒られてしまった。

「そんな滅相もない」

「友達、というよりは知り合いはいる。

 軽音の仲間とか後輩とかも一応それだし。

 つるんでカラオケ行くくらいはする」

「軽音なのにカラオケ?」

「いちいち五月蠅(うるさ)いなあ。

 サークルってのはそういうものなんだよ」

 そうなのか。

 そういえば僕、大学のサークルなんか縁がないもんね。

 従ってサークルルームとかもほとんど知らない。

 唯一行ったことがあるのは宝神がまだ国際大学だった頃のギャルゲー研究会(違)くらいなもので、確か服部さん達(前世NPC)の部室だったっけ。

 あれは特殊な分野だから多分参考にはならないと思う。

「サークルルームってあります?」

 宝神国際大学は学生数が減って部屋が余っていたらしくて、ギャルゲー部(違)も立派な部屋(サークルルーム)を持っていたみたいだけど。

 面部野先輩の大学は少子化の時代でも学生が押し寄せてくるから部屋は足りてないと見た。

「あるよ。

 といっても某アニメに出てきたみたいな音楽室じゃない。

 四畳半一間くらいかな」

「……それ、狭すぎませんか」

「もちろんだ。

 そもそも軽音なのに部室に楽器を置く場所がないって笑えるだろ」

 練習場どころか倉庫にすらならないとは。

 面部野先輩が入っているサークルはやはり軽音の仮面を被ったナンパ部らしい。

「そんなに狭いと部員の集合も出来ないのでは」

「まあ、一度にはな。

 でもいつ行っても何人かはいる。

 講義が休講になった奴とか時間調整とか」

「それだけ?」

「だって部屋にいても雑談くらいしか出来ないんだぞ?

 しかもエアコンがないし飲み食いも禁止だ。

 だから部員はLINEで連絡とって学食とかで集まる」

 知らなかった。

 大学のサークルってそうなのか。

 まあ、あのアニメの軽音部が恵まれすぎだってのは判っていたけど。

 でも僕、大学のサークルって無意識にああいうものだと思い込んでいたのかもしれない。

「だったら部室の必要もないんじゃ」

「部室がなかったらジプシーじゃないか。

 ああいうのは存在することに意義があるんだよ」

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