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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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17.「それ、ひょっとして僕がやるの?」

 何とか語学系科目の選択を済ませる。

 静村さんや(エン)さんも信楽さんに指導されながらやっと終わった。

 (エン)さんなんかは最後は信楽さんに言われる通りに動いていただけだったみたいだけど。

 既にゾンビ化しているらしい。

 まあ僕には関係ないからいいか。

「次は一般教養ですぅ」

 クリックすると画面一杯に広がる選択項目。

「多すぎっ!」

「これを全部?」

 だから違うって(笑)。

 無数に見えたそれらは単なる大項目だということだった。

 クリックすると更に細かく出てくる履修科目。

 (エン)さんの目が虚ろだ。

 心がどこかに飛ばされたな。

 ひょっとしてこの人、ポンコツ?

「心配ないですぅ」

 信楽さんがのほほんとした口調で言った。

「必要なものだけをぉ選べば良いですぅ。

 ただしぃ選択科目にもぉ条件がありますぅ」

 カテゴリーごとに取得する単位数が決まっているらしい。

「カテゴリーって?」

「大まかな分類ですぅ。

 簡単に言えばぁ五教科みたいなものですぅ」

 なるほど。

 一般(・・)教養だから一分野に偏ってしまうのは駄目なんだそうだ。

 国語数学理科社会みたいなもので、それぞれの分野から満遍なく取る必要があると。

 僕はクリックを繰り返して見てみた。

「政治学とか経済学とかもあるね。

 心理学も」

「それはぁ社会学群ですねぇ。

 法律学とかもありますぅ」

 うーん。

 まさに百貨店。

 つまりそれが大学ってものなんだろうな。

 大学は法的な分類によれば研究機関なので、学生は建前上は何か専門分野を学ぶことになる。

 だけどそれと同時に総合的な教養を身につけることも求められていて、だから色々な分野の単位を履修することになっているんだろう。

 何となく判ってきた。

 そういう建前があるからこそ、大学を出た人が色々な分野に就職出来るんだろうね。

 文学部を出た人は文学しか習ってなかったわけじゃなくて、社会全体について広く浅く学んでいると見做されるわけだ。

 だから工学部を出て営業職になってもいいし、経済学部出の人がプログラマーをやってもいい。

 いやそれは極端か。

 でも宝神(うち)って専門職大学じゃなかったっけ?

 そういう一般常識的な知識は必要なのでは。

 聞いてみたら信楽さんにもよく判ってないらしかった。

「確かにぃ専門学校などではぁ一般教養科目はないですぅ。

 ですがぁ専門職大学はぁ大学ですぅ。

 専門職(プロ)であると同時にぃ学士としてのぉ教養も必要という方針みたいですぅ」

 その辺は曖昧ですぅ、と信楽さん。

 文部科学省()とかでも結論が出てないのかもしれない。

 何せ初めての試みらしいから。

 試行錯誤的に色々やらせてみて、後から修正するつもりなんだろうな。

「そもそもぉ、こういった教育制度はぁよく変更になりますぅ。

 今のぉ大学センター試験も前にはぁ共通一次試験がありましたぁ」

 今度また変わるみたいですぅ、と信楽さん。

 相変わらずだけどよく知ってるなあ。

 生き字引だね。

「それはいいですのでぇ科目を選んで欲しいですぅ、と言いたい所ですがぁ、慌てる事はないですぅ。

 提出期限はぁまだ先ですぅ」

 それはそうだ。

 入学初日に1年間の計画なんか立てられるわけがない。

 それに、信楽さんによればサイト上で受講科目を選択してもそれがそのまま通信大学に送られるわけじゃないそうだ。

 まずは大学事務局でチェックして妥当性やなんかを確認する。

 多すぎたり少なすぎたり、あるいは選択に妥当性がない場合は個人面談になるらしい。

「それ、ひょっとして僕がやるの?」

「違いますぅ。

 一般教養科目についてはぁ専攻の担当者は関わらないですぅ」

 良かった。

 つまり専門講座の講師はその専門にだけ責任をとればいいと。

 僕、心理歴史学などという得体の知れない専攻の責任を取らされるんだけど(泣)。

 ていうかその前に個人個人の目標管理があるよね。

 こっちは講師と学生が一対一で面談して決めなければならない。

 それは教授()の役目か。

「大丈夫ですぅ。

 助教(私ぃ)がサポートしますぅ」

 ゆりかエモン、ありがとう!

 そういうことなら問題ない。

 ラッキー。

 僕はお礼を言って信楽さんを送り出した。

 居残りたがりそうな静村さんと(エン)さんも追い出す。

 やれやれ。

 さてこれからどうしようか。

 比和さんたちの様子が気になるけど会いに行くってのもちょっと。

 どこにいるのか判らないし。

 いや。

 忘れてたけどこのタブレット(玉手箱)があるじゃないか!

 早速チェックしてみたけど各タブレットの位置情報(GPS)は使えなかった。

 僕には使用権限がないらしい。

 それはそうか。

 露骨なプライバシーの侵害になるからね。

 多分、事務局の権限者にしか使えないようになっているんだろう。

 だったらということで予定表(スケジュール)のページを見てみる。

 僕は教授なので全職員の予定(スケジュール)を閲覧することが出来る。

 もっともこれは学生も似たようなものだけど、職員は見られないみたいだ。

 僕が学生モードでログインするとその辺りが制限されていたからね。

 まあどうでもいいか。

 まず僕のスケジュールを見てみると今日は一日中、心理歴史学講座を担当することになっていた。

 それはそうだろうなあ(笑)。

 普通の教授だったら講座に所属する学生の世話でアップアップのはずだ。

 僕はズルしたけど、例えば所属する学生が多い比和さんなんかは天手古舞いだろうね。

 宮砂さんやシャルさんも似たようなものだ。

 学生の人たちの予定(スケジュール)は空白だった。

 つまりこの予定表って公的な行事を除けば自分で記入しない限り無意味なんだろうな。

 そして公的な行事は事務局が勝手に入れる。

 チェックしてみると、僕の予定は半年先くらいまで埋まっていた。

 と言っても定期的に矢代興業の東京本社に出張? したり、宝神総合大学の理事会に出席したりするだけだ。

 それ以外は自由(フリー)

 まあ、学生の世話とかもやらされそうだから暇とは言えないけど。

 珈琲カップが空になったので煎れ直す。

 さて。

 タブレットを弄くって僕のサイトの初画面に飛ぶ。

 気がついてはいたんだけど敢えて無視していたアイコン。

 心理歴史学講座だ。

 入ってみると色々な項目が並んでいた。

 面倒くさい。

 これは後にしよう(泣)。

 学生としてのページに戻って目標管理のアイコンをクリックする。

 僕は経営学講座の学生だから、末長名誉教授に目標管理を提出しなきゃならないんだよ。

 でないと学歴が高卒で止まってしまう。

 見本(テンプレート)を見てみたけど何も思い浮かばない。

 末長さんは「学生を育てる」とかでもいいと言ってくれたけど、それはあんまりでしょう(笑)。

 やっぱり矢代興業の社長としての実績をもって目標とするのがいいよね?

 僕、何もしてないんだけど会社はどんどん発展しているみたいだし。

 そこら辺をちゃっちゃっと記入しておけばいいか。

矢代大地(ガキ)の性根って芯から腐ってるよな)

 無聊椰東湖(オッサン)、五月蠅いよ!

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