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エピローグ 後は任せる

最終話です。

さて、事の顛末を説明していこう。


まず、ヘス王国はクリスさんの強い希望により、王国としてではなく、サンタマリア帝国直轄領のヘス領となった。


もともとヒトガタに比べて数が少ないヒトだけで、奴隷としてすらヒトガタを受け入れない国づくりでは、労働力に限界があり、ナナシ騒動でかなり予算が使われていて、国の予算も非常に危なくなっていた。


その状況をヒューリさんは最大限援助して、これにヒトガタも協力した。


ヘス王国の若いヒトは、情報でしかヒトガタのことを知らず、実際にヒトガタの動きを見て、サンタマリアへの移住を考えるヒトも見え始めた。


それでも、どうしても無理なヒトだけが、サンタマリアの保護を受けながら生活していくことで、今回の直轄領の話が出たのである。


ちなみに、ヒューリさんとクリスさんは婚約して、クリスさんはサンタマリア帝国の皇后となり、副王となったユーキさんとともに、ヒューリさんを支えて行くことになった。


ヘスのヒトを受け入れたことで奴隷を受け入れるための人員も充実し、奴隷制度はさらに改善されていくことになった。


ヒューリさんの目指す国づくりに向かって、順調な第一歩を歩んでいけるようになったと言える。


ところで俺は……。


「わるものちゃん、にゃんでそんにゃにシュウジに近いのかにゃ?」


「それはでっぱりには関係ないぴょん。私とシュウジくん・・・・・・の問題だぴょん」


「にゃんか呼び方変わってにゃい?」


「気のせいぴょん」


俺は自分の部屋のソファーに座っているのだが、朝からでっぱりとわるものさんが左右でくっついたまま言い合いをしていて離れない。


「こ、こんなに2人仲悪かったわん?」


「青春ですよ、いずれふろちゃんにも分かります、もー」


いや、見てないで止めて欲しい。


正直、でっぱりとわるものさんについては、それぞれ危機を乗り越えて関係が進んでしまったという自覚はある。


でっぱりはボディタッチが激しくなったし、わるものさんにいたってはツンデレのツン要素がほとんどなくなってしまった。


このままイベントをこなして、目の前の2人にもこういうフラグが立つのではないかと、今から不安であるが、こうなるとしても、彼女達を見捨てることは無いだろう。そして、俺の能力はそれをなんとかしてしまうからな。


「やぁやぁ、今日も元気に修羅場だね」


「何普通に来てるんですか。戴冠式のときの、ちょっと疎遠になりそうな空気はどこいったんです」


「何を言っているんだ。君はスマッグドラゴンを従えたヒトとして、君の地位は永久に約束されることになったじゃないか」


そう、俺の地位は今回の騒動でさらに上がった。


ヘス王国統合の立役者であること、そして、スマッグさんを従えて、戦ったことで、完全に伝説の英雄扱いを受ける羽目になった。


もちろん俺の立場を知っているヒューリさんが、俺を無理にサンタマリアに縛り付けるようなことはしてこなかったが、その代わりにいろいろ伝説的な地位がついた。


まず、俺が現状持っている土地に当たる場所は、『シュウジ領』という名前になった。これにより、俺がいなくなって、別のヒトやヒトガタが直轄しても、土地の名前は変わらず、シュウジ領を統括する○○という特別領になった。


そして、さらに『シュウジ賞』なるものが設立されることになった。


今回の俺の実績に対して、ヒューリさんが以前もらったお金よりもさらに何倍もの報酬を渡そうとしてきたので、さすがにそれは断ったのだが、ヒューリさんはそのお金を、1年間もっとも実績を残した兵士や学者に渡すお金とすると決めた。


日本でいうノーベル賞みたいなものに、俺の名前がついたのだ。俺どんだけ神格化されてんだよ。


と、いうわけで、現状町を出歩けないので、4人に世話をされている。


ロロロレの山を経由して俺の家に来ることで、俺の家はばれないというわけだ。


「大丈夫大丈夫。ちゃんとでっぱりさん達に、この家がばれないルートを教えてもらってきてるから」


「そういう問題でもないんですけど」


「スマッグ殿もヘスにとどまって、シュウジくんのためなら力を貸すと約束してくれている。ドレーヌ殿ほどの力があれば、リッキーたちのように戦意を失っていく、まさにこれが究極の戦争回避方法だ」


スマッグさんは、ゆったりとヘスの森で過ごしていて、時々俺も会いにいく。


ヒューリさんが候待遇で迎えてくれたおかげで、いつもご機嫌で、魔物が来ても、簡単に追い払ってくれる。


ただ、驚いたのが、スマッグさんが、もともと動物ではなく、魔物が突然変異した存在であったということだ。その関係で、自分から魔物と戦うことはできないらしい。あくまでも迎撃だけだ。それでも十分だし、

魔物を倒す責務を全てスマッグさんに押し付けるのも悪いので、俺はのんびりしていていいと言ったら、めちゃ気に入られたということだ。


安定した地位、財力、そして人脈に戦闘力。


ただにおいがするだけの能力で、よくここまで上り詰めたものだ。


だが、このままでは絶対にぼろが出て失敗する。


魔物からの侵略は俺が絶対にこの大陸を守るから、勇者の皆は全力で魔王を倒していって欲しい。


そして帰る日が来るまで、この夢のようなあまりにも都合のいい世界を堪能していよう。地球に戻っても、ギャップに困らない程度に。


 ~完~



アクセス、ブックマーク、評価ありがとうございました。


ある程度書いていた現実世界恋愛が行き詰まったので、そこにファンタジー要素を入れて今作が出来ました。


もともとやりたかったことはやれたので話としては半端になりますがこれで完結です。


また新しく書いてますので、また御縁ありましたらよろしくお願いします。



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