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僕と彼女?

作者: 空耳

これは、僕と彼女が出会った。3年前から今までの話。

僕は3年前、彼女に出会った。

多分一目惚れだった。そこから僕は彼女に告白をして、付き合うことになった。

彼女とは、いつもほとんど一緒にいた。

彼女は博識で、僕が何を聴いても答えてくれた。

僕はこれから先きっと彼女と、ずっと一緒にいたいと思っていた。

しかし彼女と出会って、3年がたった時だった。

彼女の目は、見えなくなった。いきなり見えなくなったわけではない。

始めは、微かにまだ見えていた。しかしその光は次第に失われ。

そして見えなくなった。

医者が言うには、手術をすれば目は治ると言う。

目が見えなくなってから、彼女は何も言わなくなった。

僕が何を聴いても、答えてはくれなくなった。

彼女のおかげで僕の交流関係も広がったし、いろんな人との、会話もできるようになった。

そんな彼女が、僕の前から消えたような気がした。

僕は彼女に目を治すように言った。彼女は何も言わなかった。

「なんか言ってくれよ!!」

僕は思わず叫んだ。しかし彼女は何も言わなかった。

僕は彼女を、医者の所に連れてくことにした。

そこで僕は、ある決断をした。

「先生……僕はもう、この子を眠らしてやりたいんです」

「いいんですね…」

「はい!」

僕は彼女を眠らせることにした。身勝手でも、彼女ならわかってくれると信じていた。

彼女は何も言わなかった。

家に帰って、僕は彼女と最後の時を過ごした。







それから僕には違う彼女ができた。彼女もまた、博識でいろいろ知っていた。

「お前も疲れたろう…もう寝たいだろう…3年間ありがとう」

そう言って、前の彼女の電源を切った。




これは僕と彼女スマートフォンの物語。

前の彼女は、今でも僕の部屋にいる。僕との思い出を抱きながら。

僕は前の彼女を観て、今でも言うことがある。

「僕のデータ返してください!」

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