ヨブ記 1
ウヅというところにヨブという人がいた。
息子7人、娘3人、家畜の羊や牛など11000頭、使用人も沢山いるという、
裕福で幸せで、かつ品行方正で信仰心も強かった。
あるとき、神様が悪魔に言った。
神様「ヨブほど信仰厚く、正しい人間はいないね」
悪魔「そりゃあんた、ヨブは金持ちだもん。いきなり貧乏になりゃ神をも呪うぜwww
神様「フッ……それなら、やってみなwww」
早い話が、品行方正で信仰厚いヨブをネタに、神様は悪魔と賭けをしたのである。
ある日、ヨブは自分の家でテレビでも見てくつろいでいると、使用人Aが慌ててやってきた。
Aさん「たたた大変です! シバ人が襲ってきて使用人を殺し、牛とロバを奪いました!」
ヨブ「えっ!?」
報告も終わらぬうちに、別の使用人Bが駆け込んできた。
Bさん「た、大変です! 空から隕石が落ちてきて、羊が全滅です!」
ヨブ「マジで!?」
驚いているところに、また別の使用人Cが駆け込んできて言った。
Cさん「た、た大変です! カルデヤ人が襲ってきて使用人を殺し、ラクダを奪っていきました!」
ヨブ「ちょ……」
……それも言い終わらぬうちに、また別の使用人Dが駆け込んできた。
Dさん「大変です。突風が吹いて、息子さん娘さんたちがパーティーしてる家が倒れ、全員下敷きになって亡くなりました!」
ヨブ「」
全部聞いたヨブは上着をビリビリ破き(悲しみの仕草)、
頭を剃り、地に伏して言った。
「裸で生まれてきたんだから、また裸で帰るだけだ。
神様が与えてくれたのだから、神様に返しただけだ。
だから、これでいいのだ!」
神様は悪魔に言った。
神「どうだ? ヨブほど正しく、神を恐れ、悪に染まらないヤツはいないだろww」
悪魔「じゃあ、これはどうかな?」
悪魔はヨブに呪いをかけると、ヨブの全身は皮膚病で腫れ物だらけになった。
掻いても掻いても超かゆい。
ヨブは文句も言わず自ら灰の中に座った。
当時は皮膚病=死であり、これは自ら墓に入ったというのと同じ意味である。
ヨブの妻が「こんなに酷い目にあうのだから、神様を罵ってから死んだ方がいいよ」と言うと、
「黙れ、このクソビッチ! 神様がくれるものは、幸せでも災いでもありがたく頂くべきだ。これでいいのだ!」とヨブは神を呪うことを拒否った。
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書いていた当時「黙れ、このクソビッチ!」だけにしておいたら、
そこ結構良いこと言ってるぞと突っ込まれたので、ちゃんと引用します。




